エペメリス・シシナス・フジムラス


 

2008. 12. 10
      黒川のお歳暮来襲!…そして私の反撃

――いったいどんな錬金術を使ったのよ? 
 
一体どんな錬金術や魔法を使えばそんな風に私が欲しい物をポンポン出せるんだ!?
 
何ーポッターなんだお前は!? 
改名しろっ!お前はもう今日からハリ川ポッ太と名乗れっ!!
 
 
 
――そんなわけで、前々回の日記のとおり、 
 
黒川「藤村さん、あなたの家にお歳暮を送りました。きたる12月7日、
『もっとも輝かしく、もっとも高価で、死してもなお不変のもの』をお届けします。」 
 
そんな言葉を言い残して電話を切った友人・黒川。 
そして本日12月7日、予告どおりそのお歳暮が私の元に来襲した――! 
 
 
 
でかっ!何だこれ…!?っていうかこのニオイ何っ!?箱の中からミントみたいなニオイがする…! 
 
な、なんでも、
「開けた瞬間、藤村さんは興奮して死に掛けると思いますよ…フフフ」らしいが…!さあ!意を決して箱を開けてみると…!!(※以下、倫理的にけっこうギリギリのネタが含まれてますので、ご注意!) 
 
 
 
 
……………。何コレ? 
…これ…何なの?見たことない葉っぱだぞ…。 
 
ま、まさか…これって…
例のヤバい葉っぱじゃないの?この葉っぱから出るケムリを吸うと気持ち良くなってわけ分かんなくちゃうアレじゃないの!?持ってるだけでお縄頂戴のあの「大」から始まって「麻」で終わるヤツ!? 
「興奮して死にかける」ってそっちの意味でかよ!? 
くっそぉおおおお黒川貴様ァアアーー!!私を落とし入れようっていう魂胆かあああああ!!!!
 
 
 
私「――もしもし!?もしもし!?黒川さんですか!?」 
 
黒川『あ、藤村さんですか?お歳暮届きましたー!?』 
 
私「……前から黒川さんのブッ飛び具合はちょっとおかしいと思っていたんですが…やっぱりあなた、一発キメてましたね?」 
 
黒川『は?すみません、何の話…』 
 
「この鼻クソ野郎!コレ 大麻 だろ!!」 
 
 
黒川
『……………藤村さん、それは月桂樹です。』 
 
 
――…んっ? 
 
黒川『…あの…どこでそういう勘違いが起きたのか良く分からないんですけど…
それは月桂樹です。アポロンがいつも頭に巻いている彼のご神木…なんですけど…』 
 
 
 
………マジで? 
 
私「じゃ、じゃあ…この前『もっとも輝かしく、もっとも高価で、死してもなお不変のもの』って言ったのは…?」 
 
黒川「――月桂樹の冠は、古代ギリシャで最も強い者にしか被る事が許されませんでした。競技祭の優勝商品ですからね。『もっとも輝かしく、もっとも高価』でしょう?そして、月桂樹の花言葉は
『死してもなお不変』なんです。」 
 
一休さんかお前は。何なの、そのとんちは…!! 
てっきり私は金塊でも来るのかと思ったぞ…!! 
 
私「…これが月桂樹…?あの、アポロンが、一番愛した、月桂樹…?これが……」 
 
黒川『…すみません、期待外れでしたか?もっと喜んでいただけるかと思ったんですが…』 
 
――喜んでないだって?…私が? 
冗談はやめてくれ!!
 
 
 
私ははじめて見た!!そしてはじめて触ったんだ!!これが月桂樹!!これがアポロンが愛したダフネ(月桂樹)!! 
ああ、こんな深い緑色をしていたんだ!こんなにいい匂いがするんだ!! 
 
もう嬉しすぎて…発する言葉が見つからないのよ!!どうしたらこの喜びを表せるのよ!! 
もうこの喜びを表現するためにここで一発、失禁するくらいのアピール行っていいんじゃねえか!?
 
でもこれ電話だから黒川にはわかんないだろうし! 
 
ああ、だから私はこの表現を使わせてもらいたい!! 
 
 
私「…
『ハーデスの力は誰にも等しく崩れかかる。栄える者にもそうでない者にも。だが、最高の喜びを得た者はハーデスのことを忘れられる。』―― 
 
ありがとう、黒川さん!私、カンペキ今ハーデスのこと忘れましたッ!!!」 
 
黒川『!!それは、古代ギリシャだったら、喜びを表す最高の言葉ですね…!』 
 
ああ!私が古代ギリシャ人だったら 
今ハーデスのこと頭からスッポーーン!って出ちゃってるわよっ!!
 
 
 
黒川「喜んで頂けて良かったです。実は直前まで月桂樹にするか、
ミルテにするかで迷ってたので…」 
 
「ミルテ!?ディオニュソスがハーデス様に贈った木ですか!?」 
 
黒川「はい。まさにそれで、
宅急便の送り主を『ディオニュソス』、送り先を『ハーデス様』にしてあなたの家に送ろうかと」 
 
そんなことされたら私、あらゆる意味で心臓止まるわ。 
言っておくけど、ウチ、標識に「ハーデス」とか出てないかんね。だから届かないよ。 
オメーもディオニュソスじゃねーしよ。 
 
 
 
私「あっ、そうだ。ずっと聞きそびれていたことがあるんですが、
黒川さんの誕生日っていつですか?」 
 
 
黒川「えっ!
僕、誕生日聞かれるのなんて、ツタヤの会員カードの更新の時くらいしか無いんですが…!な、何のカードの更新ですか!?」 
 
「いえ、カードの更新とかじゃなくて…誕生日プレゼントを渡すのに、誕生日が分からなかったら意味ないじゃないですか。」 
 
黒川「たっ、誕生日プレゼント…!?僕、
誕生日にはダイレクトメールくらいしかもらったこと無いんですけど…!」 
 
「いいから早く言ってください。いつです?6月66日ですか?」 
 
黒川「そんな日ないでしょう!ダミアンですか僕は!!
――僕は8月20日です!」 
 
 
――えっ…ちょっと待って、8月20日…!!?? 
ラヴクラフト!!ラヴクラフトの誕生日じゃん!!! 
「クトゥルー神話」の創始者!19世紀のSFホラーの小説家の…!あのラヴクラフトと誕生日一緒じゃん!! 
ごめん、こんな言い方で申し訳ないんですが…8月20日生まれの人ってみんなそんな感じなの? 
なんか全体的に暗黒のオーラで、暗い部屋に一人で閉じこもって、人付き合いは苦手だが、言語に秀でていて、ものすごい神話作っちゃうような…? 
 
 
…ああっ!!そうだ!!黒川さんて、前から
誰かに似てると思ってたんだけど!!今分かったっ!! 
 
ニャルラトホテプだッ!クトゥルー神話に出てくる神様、ニャルラトホテプだ!! 
あの触手ニュルニュルのでっかいクリスマスツリーみたいなアイツだ!!
 
 
(↑こんなの!ファンの方いたらすみません…私もニャル様は大好きです!!) 
 
別名、「這い寄る混沌」、「暗黒神」、「闇に棲むもの」、「魔物の使者」、「暗きもの」… 
 
――これ完全に黒川さんのイメージだもん!「這い寄る混沌」なんて黒川そのものじゃん!! 
世の中には自分とそっくりな人間が3人は居ると言うが!黒川の場合、一人は絶対このニャルラトホテプだろ!! 
 
よーし、黒川さんのお誕生日に贈るものが、たった今決まりました!! 
私はバケツくらいの大量の粘土を使って!ニャルラトホテプを作ります!! 
 
 
黒川「僕に誕生日プレゼントなんて…!何でしょう…すごく楽しみです!」 
 
 
バケツいっぱいのニャルラトホテプを君に!! 
 
 
 
――とまあ、悪い冗談はさておき、 
 
私「お歳暮、本当にありがとうございました。黒川さんは、本当に私の喜ぶものを下さいますね!どうしてそんなに気の回る方なのに、友達がいないのだろう…」 
 
黒川『いえ、どうぞ勘違いなさらずに。
僕は人間が嫌いです。なぜなら、大抵の人間は何を考えているか分からないからです。でもあなたの思考回路は分かります。ギリシャ神話の事しか考えていません。 
 
「…。」 
 
黒川『だからあなたは人間ですが怖くありません。ギリシャ神話の話を振ればすごく喜ぶだろうし、逆にギリシャ神話がボロ雑巾のように扱われたら悲しむだろう、とすぐ分かるので』 
 
私「いえ、ギリシャ神話だけじゃありませんよ。例えば、
黒川さんは私の大切な友人ですから、黒川さんがボロ雑巾のように扱われてたらとても悲しいです。」 
 
黒川『……』 
 
フッ、どうだ!?こんなの言われたことないからすっげー嬉しいだろ!? 
貴様が何をすれば喜ぶのかはこっちにも筒抜けだということを忘れるなぁ!!
 
 
 
私「――あともう一つ。よもや忘れてはいませんよね?
お歳暮は贈られたら、贈り返すものだということを。」 
 
黒川『…えっ?それは一体…』 
 
「あなたの家にお歳暮を送りました。せいぜい興奮して死なぬよう気をつけることです。」 
 
黒川『エっ!?ちょ、お歳暮!?って、何ですか!?一体何を…!?』 
 
「そんなこと今教えるわけないでしょう。まあ、一つ言える事は… 
 
  
『プロス・ハードゥ、プロス・ペルセフォネース』 
  
(ハーデスから、ペルセポネーに。) 
 
 ――じゃ、来週の日曜くらいに使いの者がそちらに伺いますので。」 
 
黒川『ちょっ、ええーッ!?ハーデスから、って一体…!?』 
 
――ガチャン。ツーツーツー。 
 
ワーッハハハハ!!日曜日を恋焦がれるがいい!そして貴様の誕生日もなぁ!! 
 
 
ちなみに、私のお歳暮は、黒川さんが超見たがっていた
『ざくろの色』というビデオです。ギリシャ神話とは直接関係ありませんが、「ハーデスからペルセフォネーに」送ったものといえば「ざくろ」。このざくろにかけてみました。それとあとお歳暮っぽくお菓子の詰め合わせも。 
 
(もうひとつちなみに。『ざくろの色』は私の大好きな映画でもあります!! 
ttp://www.zaziefilms.com/zakuro/aboutmovie.html :公式ページ 
「観客を必ず昏睡させる映画」でおなじみです。つまんないから寝るんじゃないんだよ!美しすぎて失神しちゃうんだよ!! 
一面に散らされたザクロから飛び散る赤、踏み潰されたブドウから滴る紫、白いレースごしに見る恋人の顔…。もう何もかもが美しく寓意に満ちて神秘的で官能的ですごすぎる! 
だけど私も30分くらいでいつも失神して、全部通して見たことはないです(笑)。どうしても起きていられない!なんか催眠術にかかってるみたいに…「もうどこから夢か分からない」って状態になる。でも、一度でいいからこんな絵描きてえよ…。)
 
 
 
さて、黒川さんから頂いたこの月桂樹…どこに置こうかなあ!! 
 
この月桂樹は部屋の一番日光が当たるところに置いて!! 
 
 
そして、アポロンは…!今までアポロンはこの棚が定位置だったけど、でも…今日これを移動する時が来たようだ!!だって、アポロンがいるべき場所は…月桂樹の隣だろ!! 
 
 
やばい…!泣きそう!!幸せ!!幸せすぎる!! 
まさか私の部屋でこの組み合わせを…!アポロンと月桂樹の組み合わせを見ることができるなんて…!! 
 
 
 
――ダメだ…もうマジでちょっと泣いた…! 
 
だって、私の部屋、超デルフォイじゃね!!?月桂樹があるだけでまるでデルフォイのアポロン神殿みたくなってね!? 
いや、多分なってないけど、
あああ…でも、本当に、月桂樹があるだけで、空気が違う!この清涼な月桂樹の匂いがまるでギリシャの風のようだ!! 
 
 
『最高の喜びを得た者はハーデスを忘れることができる』…!!ああ、本当に!!本当にそうだ…!!本当に!今はその詩がぴったりだ!! 
 
『嘆きと悲しみはハーデスの領分。だが歌と喜びはアポロンのお気に入り。』 
今日はどんな嘆きも悲しみも忘れて、アポロンと歌い踊りたい!! 
 
こんなに素晴らしいお歳暮をありがとう、黒川さん!! 
 
そしてギリシャ神話よ、私にあんなに素晴らしい友人をどうもありがとう!!
 
 
 
 
 
 
――拍手&コメントどうもありがとうございました!!! 
お返事は次回書きます!!
  
 

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