藤村シシンぶろぐ


 

2009. 6. 1
      【前篇】5分でわかるアポロンの恋愛遍歴 
〜アポロンは体温が高い・アポロンが失恋する理由〜

黒川「あのねえ、藤村さん。ギリシャ神話の神様は体温が高い、って記述確かどこかにあったじゃないですか。だからこれからの時期、ベッドでアポロンなんかが隣にいたらきっと暑さで寝苦しくてしょうがないですよ。」 
 
――先日、黒川さんとお会いした時に、何気なく彼が口に出したこの一言。 
 
その時の私は「えーでも高いって言ったって、39度5分くらいでしょ?そのくらいなら私、我慢できます。」 
 
 
――くらいで流してましたが、
心の中じゃもうありえないくらい興奮していた…!! 
「39度5分までなら我慢できるとかいうレベルじゃねえ、アポロンの腹の上でヤカンが沸騰する温度でも私、全然いける!!その我慢大会、乗った!!」
 
 
ベッドで隣にアポロンって…!ヤバい!!この想像はヤバイ!! 
黒川ヤベェ、私の妄想ポイントまで心得てやがる、 
パネェ、タイピングする指が止まらねぇ!!
 
 
――というわけで!アポロン関係の花も一通りコンプリートできたし、 
今日は興奮がたぎるままに、アポロンの恋愛話としゃれこみましょう!! 
 
 
〜5分でわかるアポロンの恋愛遍歴(花編)〜 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
――かつて、月桂樹がまだ無かった頃。 
この頃はアポロンも、長い髪の美しい頭(こうべ)を飾るのに、木の葉の種類を選びはしなかった。 
 
 ダフネー(月桂樹) 
 
――若きアポロンは、ダフネーという乙女に初めての恋をした。 
最初は物影からストーキングをしているだけで満足していたが、 
ついに我慢が出来なくなり、姿を現すと、 
 
アポロン
「ダフネー、君の瞳も、唇も、手も、ただ見ているだけでは物足りぬ!!服で隠されているところも全部この私に見せてくれ!」 
 
ダフネー「イヤァアアーー!!変態ーー!!来ないで!!あっちへ行って〜〜!!」 
 
 
アポロン「!!ダフネー!お願いだ、そんなに急いで逃げないでくれ!!ケガをするぞ!
もっとゆっくり逃げてくれ、そうしたら私ももっとゆっくり追いかけるから!!転んでその美しい足を傷つけでもしたら大変だ!私が原因でお前に苦しみを与えたくないのだーー!!」 
 
ダフネー
「だったら追いかけて来ないで頂戴ーー!!」 
 
 
アポロン「お前が誰に恋されているのかを尋ねてみるがいい!!おまえが誰から逃げようとしているのか!お前はそれが分かっていないのだ!私はそこらの馬の骨ではない、いいか、聞いて驚け!この私は…」 
 
ダフネー「誰だって同じことよ!男なんか大っ嫌い!!」 
 
アポロン
「私はゼウスの息子なんだぞぉおおーーー!!!私はデルフォイの主にして、現在・過去・未来、すべての出来事を知る予言の神〜!弦と歌とを司るのも私の仕事!!そして(略)その私からなぜお前は逃げるのだーー!!」 
 
ダフネー「あなたが男だからよーッ!!
その逞しい肩も顔立ちも金の髪も全部気持ちが悪いわ!!追いかけてこないでって言ってるでしょ!?」 
 
 
――なおも追いかけるアポロン、逃げるダフネー。 
 
ダフネー「お父様!!助けて!!私、この男に触られるくらいなら違う姿になった方がマシです!!」 
 
――彼女の父はその願いを聞き届けて、ダフネーを月桂樹の姿に変えた。 
 
だが、アポロンの恋心はそれでも変わらなかった。 
月桂樹の木肌を抱きしめて、枝に口づけを落とす。 
が、木はその口づけをもしりぞけた。 
 
アポロン「…どうあっても私の妻にはならないというのなら、せめて私の木になってくれ。いとしいダフネー(月桂樹)よ、私の髪も、竪琴も、矢筒も、つねにお前で飾ろう。髪を切ったことのないこの私の頭を、お前の常緑の葉でつねに若々しく保ってくれ。」 
 
――この時から、アポローンの君の冠は月桂樹と定まったのだ。 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
黒川「っていうか、アポロンってデンドロフィリア(植物性愛者)じゃないですか?」 
 
――という、この部分に対する黒川さんのツッコミが本当に印象に残っている。
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
イオ(スミレ) 
 
かつて、アポロンは、美しい紫色の瞳を持った乙女・イオに恋をした。 
 
アポロン
「そなたの美しい瞳に、この私の姿を映してほしい…」 
 
イオ「こ、困ります!私には婚約者がいます!!」 
 
アポロン「婚約者?婚約者がどうしたというんだ?この私がお前を好きだと言っているのだぞ!?この私が!!」 
 
イオ「触らないでっ!私は婚約者を愛しているんです!あなたのものにはなれません!!」 
 
アポロン
「お前…この私の愛を拒むなど、そんなことが許されるとでも思っているのか!?あっ、待て!逃げるなー!!」 
 
イオ「来ないでーーっ!!」 
 
アポロン「許さぬぞ、イオーっ!!この私から逃げるなど!!捕まえたらただでは済まさぬぞ!私から逃げたことを後悔させてやるーーッ!!」 
 
イオ「誰か!!助けてーーっ!!アルテミス様!貞操の神、アルテミス様!!お助け下さい!どうか私を清い体のまま死なせて下さいーーっ!!」 
 
――アルテミスは彼女の願いを聞き届け、イオをすみれの花に変えた。 
美しい彼女の瞳の色だけを残して。 
 
だから今でもスミレは、アポロンの目に触れないように、 
日陰にひっそりと咲くのだ――。 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
――
アルテミス、ナ〜イスディフェンス!! 
・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
アカンサス(画像ないけど…) 
 
――ある時、アポロンはアカンサスという乙女に恋をした。 
 
アポロン
「アカンサス、お前のその美しい肌に触れたい。」 
 
アカンサス「イヤーー!!触らないでーー!私に近寄らないでっ!!」 
 
アポロン「!!待てっ、お前も私から逃げるつもりか!?ふんっ、好きなだけ逃げ回ればいい、私とて同じ失敗は三度も繰り返さぬわ!!」 
 
――アポロンは逃げるアカンサスの先回りをし、腕の中に抱きとめる。 
 
アポロン「捕まえたぞ!さあ、私の愛を受け入れてもらおうか!」 
 
アカンサス「!!やめてーーっ!!私っあなたに抱かれるくらいなら死んだ方がマシよ!!」 
 
そう言うと、アカンサスは、爪でアポロンの頬や胸を引っ掻いた。 
 
アポロン
「!!おまえ…っこの私の肌に傷を付けるなど…!自分が何をしたか分かっているのか!?そんなに私に触られるのが嫌ならば、誰にも触られない体になってしまえばいいのだ!!」 
 
――怒ったアポロンは、彼女をアカンサスの葉に変えた。 
だからアカンサスは、今でも刺々しい葉でもって、 
触れるものを拒み続けている。 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
――アポロン、 
お前は今すぐコンビニでメンズノンノを買ってこい、そして女の子の口説き方特集を熟読しろ!! 
ってレベルでどうしようもないだろこれ…!
 
 
だが、このアポロンも相手が女じゃなくて
だと 
意外とモテる。 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
キュパリッソス(糸杉) 
 
――ある時、アポロンはキオス島の美少年キュパリッソスに恋をした。 
 
キュパリッソスには、とても大切にしている牡鹿があったが、 
ある時、彼は誤って自分の手でこの最愛の友を射殺してしまった。 
少年は何日も何日も亡骸を抱いて嘆き続けた。 
 
アポロン「――キュパリッソスよ、いい加減にするがいい。自分の体を大切にしろ。このままここで嘆き続けたらお前まで死んでしまうぞ。さあ、私とともに帰るのだ!」 
 
キュパリッソス「…嫌です。僕はこのままこの牡鹿とともにここにいます」 
 
アポロン「キュパリッソス…!わがままもいい加減にしろ!さあ、立て!帰るぞ!!」 
 
キュパリッソス「嫌です!!あなたとは行けません!!もう放っておいて下さい!」 
 
アポロン「この私がこれほどまでにお前に慰めの言葉をかけている!いったい何が不足だ!?私にどうして欲しい!?何が望みなのだ!?」 
 
キュパリッソス「…僕は、この牡鹿と一緒にいたいんです…!」 
 
アポロン「だが、一度ハーデスの元に下った魂は、呼び戻すことはできぬ!たとえこの私でもな!
それに嫌だぞ!!シカの魂を返してくれなんてハーデスに土下座するのは!!」 
 
キュパリッソス「…それではお願いです、どうかこのまま永遠に嘆いていられるように!僕が永遠に悲しみに暮れていられるようにして下さい!!」  
  
アポロン「…愚かだな。人間とは本当に愚かな生き物だ。だが、他ならぬお前の望みだ。望み通りにしてやろう。」 
 
――少年の額にかかっていた髪が、硬い梢となり、体は星空を仰ぐ高い糸杉へと変わる。  
アポロンはため息をつくと、悲しげにこう言った。  
  
アポロン「これから先、お前は墓のそばに立ち、永遠に死者を悼み続けよ。…お前への哀悼は私がしよう。」 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
キュパリッソスにとっては、鹿>アポロンだったんだな…。 
・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
ヒュアキントス(ヒヤシンス) 
 
――アポロンはスパルタの美少年ヒュアキントスに恋をした。 
 
アポロンは何をするにもこの少年と一緒で、神託所も、指揮を執らねばならぬ音楽も、すべてを投げ出してこの少年を愛したのだった。 
 
ある日、二人が円盤投げに興じている際に、 
その仲の好さを妬んだ北風の神ボレアスが、 
アポロンの投げた円盤の軌道をそらした。 
円盤はヒュアキントスの顔を直撃し、少年は硬い地面にくずおれた。 
 
アポロン「ヒュアキントス!ヒュアキントス…!ああ、なんということだ!いかないでくれ、私を置いて逝かないでくれ…!!」 
 
アポロンは遠い日に愛したキュパリッソスの事を思い起こした。 
死んだ牡鹿を抱えて自分も死ぬ、と言った少年。 
あの時、人間とはなんと愚かな生き物なのだろう、と思った。 
 
だが今、自分もまったく同じ考えを抱いている。 
 
アポロン
「お前の身代りに、この命を捨てることができたなら!お前と一緒に死ぬことができたら…!」 
 
しかし、同時に自分とキュパリッソスの決定的な違いにも気づかされるのだった。 
 
アポロン「私は人間がうらやましい。人間は愛するもののために死ぬことができるのか、愛する者のために泣くことができるのか。神である私にはどちらも許されてはいない。」 
 
――アポロンは、今や亡骸となったヒュアキントスの体を、真っ赤なヒヤシンスの花に変えた。 
そしてあふれる嘆きを花びらに唇で刻みこんだ。 
 
だから、ヒヤシンスの花弁には、今でもアポロンが刻んだ 
「ΑΙΑΙ(ああ、悲しい)」という言葉が読み取れるのだ。 
(※古代の「ヒヤシンス」は今でいうパンジーのこと。) 
 
クリムノン(キンセンカ) 
 
――シチリア島に住む少年クリムノンは、アポロンに恋をしていた。来る日も来る日もアポロンのことを見つめ続け、アポロンが姿を現さない日は、悲しみで食事ものどを通らない。 
その少年のことを当のアポロンも知ることとなり、やがて二人の間には愛が芽生えたのだった。 
 
が、
二人の仲の好さを妬んだ北風の神ボレアスが、 
アポロンを雲の檻に8日の間閉じ込めた。 
 
9日目、雲からのがれたアポロンが少年のもとに駆けつけると、 
彼はアポロンに会えない悲しみで死んでいたのだった。 
 
アポロンは少年をキンセンカの花に変えた。 
だから、この花はいまでもずっとアポロン(太陽)を見つめ続けているのだ。 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
――なんかさ…アポロンの恋がハッピーエンドにならない理由の一つにさ…ひとつ前のヒュアキントスの時にもこの一節あったけど… 
 
「二人の仲の好さを妬んだ北風の神ボレアスが、」 
 
あれ!?なんかこの部分にヒントあるぞ!!って感じだろ!? 
ここにすげえヒント転がってるぞ!! 
お前が幸せになれねえの、ボレアスにとんでもなく嫌われてるからじゃねえの!?アポロン!?
 
 
後編につづく! 
  
 

 

2009. 6. 2
      【後編】5分でわかるアポロンの恋愛遍歴
〜アポロン最後の恋・ディオニュソスの慰め〜

→※前日の日記から続いてます! 
 
――とまあ、さすがにアポロンも何度も失恋を経験したし、エロの事で頭がいっぱいだった思春期も過ぎた。 
「なんか急にエロい気分がきた」という理由で、真夜中に隣町のエロ本自動販売機までチャリンコをシャーン!シャーン!漕いで買いに行く、なんて青い時期も終わった。 
 
つまるところ、女というものは隣町のエロ本自動販売機ではない。自転車をシャーシャー漕いでもダメ、ということにようやくここで気づいた。 
 
だけど気付くのが遅すぎた!! 
というのも、このころには彼のギリシャは滅んでいたからだ。
 
 
そんなわけで、
アポロンの最後の恋は…ギリシャではなく、続くローマの世界でなされたものだった。 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 ソニュクス(カーネーション) 
 
――ローマの娘ソニュクスは、花冠作りの名人だった。 
毎日毎日、アポロンの像や祭壇を花でいっぱいに飾りたてるのも彼女の役目。 
アポロンの頭を飾る月桂樹の冠も、彼女以上にうまく編める者は誰一人いなかったからだ。 
 
だが、アポロンに愛される、ということは、常に不幸と隣り合わせなのだ。 
 
ある日、ソニュクスは彼女を妬む女たちによって襲われてしまう。 
瀕死の彼女はアポロンの腕に抱かれながら、最後にこう言ったのだった。 
 
ソニュクス「…申し訳ありません、アポローンの君。私はもう、あなたの冠を編むことはできないようです。」 
 
アポロン
「…いや、もう十分だよ、ソニュクス。ありがとう。今度は、私がそなたに感謝の花を捧げる番だ。」 
 
――アポロンはこれまでの感謝のしるしに、 
彼女をカーネーションの花へと変えたのだった。 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
なんかさぁ、アポロンも大人になったよね。 
 
――最初にアポロンが初恋をした時、彼は自分の頭を飾る冠を手にいれた。 
だけど、最後の恋は、相手のために冠をささげる。
 
 
 
うまく言えないけど!穏やかだ!本当に穏やかだ!! 
確かに、アポロンは体温も高いだろうから、今までは
「なんで私が触るとみんな火傷しちゃうんだろう」くらいに思っていたけど、 
ここにきてようやく相手に合わせて自分の体温を下げる、相手を思いやる、ということを知った、というか!! 
 
ああ〜うまく言えないけど!! 
 
ああっ、あと少し…あと少しギリシャ神話が続いてれば、 
幸せになれたかもしれないのに…アポロン!! 
 
見た目は完璧だし、性格も丸くなってきた!! 
本当にあと少し!あと少しだったのに!!
 
 
アポロンを崇拝する人が誰一人いなくなってしまって、本当に残念だ。 
 
 
それともう一つ思うのは…アポロンは未来が読めるのに、それでも失恋しちゃうってことはよ?
絶対に自分のものにならないって分かってる人に惹かれちゃう、という倒錯した性癖の持ち主なんでしょうか…?――― 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
 
ディオニュソス「またフラれたの?お前?」 
 
アポロン「…ふん。ほっとけよ…」 
 
ディオニュソス「お前さぁ、女を口説くときにはもっと優しくだなぁ…
あ、聞く?俺の口説きのテクニック?」 
 
アポロン「…ほっとけって…」 
 
ディオニュソス「俺の場合はさ、こう、アリアドネの髪に花冠をかぶせながら、プロポーズしたわけさ! 
 
 
『俺と結婚してくれませんか?この花冠にかけて、あなたを幸せにしてみせます!』 
 
――したら、アリアドネが、 
 
『…でも、この花はすぐに枯れてしまうわ』――言ったわけよ!で、それに俺がなんて答えたと思う?」 
 
 
アポロン
「知るか。…いいから、ほっとけって言って…」 
 
 
ディオニュソス
『それじゃあ、俺の愛が永遠になるように』つって、花冠を夜空にズバー!投げたわけ!!そんで花を星へと変えたんだ!! 
――そしていまでもこの冠は!「かんむり座」として空に輝いているのです!!
 
 
――どうよ?完璧だろ?
 
 
 
アポロン
「放っとけって言ってるだろ!!なんだ!?さっきから何が言いたいんだお前!?ノロケか!?」 
 
ディオニュソス「…だからさぁ……、お前、見た目はまあまあいいんだし、やり方が悪いだけなんじゃないか?」 
 
アポロン「…」 
 
ディオニュソス「女を落とすにはとにかくロマンチックなギミック用意してさ!
『永遠』とかそういうフレーズバンバン使うんだよ!女はそーゆー言葉に弱いからさ!!」 
 
アポロン
「…永遠なんて存在しない、と分かっているのにか」 
 
 
ディオニュソス「…それじゃあ、やめちゃえよ、恋なんか。お前、恋愛向いてないんだよ。
一日中人間に神託下したり、太陽を運行したり、歌の指揮を執ったり…仕事仕事で全然女かまってるヒマないし。」 
 
アポロン
「…一日中飲んで食って踊ってるだけのお前のスーパーニート生活が羨ましいよ。」 
 
ディオニュソス「もっと気軽に遊べる女たくさんいるだろ?恋も知らない少女ばっかりにアタックするから上手くいかないんだよ。もう少し気楽に楽しめよ。」 
 
アポロン「…私が欲しいのはそんな薄っぺらい愛じゃないんだ。」 
 
ディオニュソス「…お前、未来のことなら何でも見通せるんだろ?だったら、絶対に失恋しない相手を選ぶこともできるだろうが?なんでそうしないんだ?」 
 
 
アポロン「…未来のことは何でも見通せる、だが、私はその運命を変えることはできない。
それでも、その運命に逆らって誰かが私を愛してくれるんじゃないか、そんな期待をしているんだ。」 
 
 
ディオニュソス「……倒錯してるな。」 
 
アポロン「…ふん、悪かったな」 
 
ディオニュソス「…まあ、なんだ、その…元気出せよ」 
 
アポロン
「今気付いたけど、お前、私を慰めているつもりか」 
 
ディオニュソス
「遅せーよ!!よし、じゃあ今日は飲もうぜ!朝まで付き合うぞ!!」 
 
アポロン「ふざけるな!お前ごときに慰められるいわれは無いわ!!」 
 
 
…と言いつつ、ちゃっかりディオニュソスの酌を受けちゃうアポロン。 
対立しつつも、なんだかんだ欠けている部分を補い合う二人。 
そんなアポロンとディオニュソスが理想です。 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
――とまあ、延々アポロンについて書きなぐってるわけですが、 
もう黒川の、 
 
「アポロンは体温高いから、夏に横に寝られたら寝苦しくてしょうがないですよ」 
 
――この一言!このたった一言でタイピングする手が止まらねェエエエエ!! 
という感じになってしまったので、 
今日はアポロンの恋愛祭りなのでした!
 
 
あと、ありがたいことに、最近拍手でアポロンに関するすげえ萌え語りを頂くことがありまして…それが
アポロンと風呂入る話とか、結婚式のアポロンとかさあ…!!なんだこれ!?みんないいもん持ってんなぁああ!!と興奮することしきりだったので! 
 
そして、せっかくアポロン関係の花もコンプリートできたし!! 
月桂樹、すみれ、アカンサス(は無いけど…花じゃないし)、糸杉、ヒヤシンス、キンセンカ、カーネーション、…こんなもんじゃないか?! 
 
――だけど、次にアポロンが花に関わる時は、失恋じゃなくて、 
ハッピーエンドになるようなお話を期待しています!! 
 
そして、アポローンの君。私の部屋、クーラーガンガンかけておくので、体温が39度5分くらいあっても構わない!さあ、どうぞ!私の布団に入ってきてくれ!!いろんな話を聞かせてくれよ、今までの恋の話、そして今誰に恋をしてるのか!一晩中聞かせてほしい!! 
 
「アポローンの君、今好きな人います?」 
 
アポロン「お前が先に言うなら私も言う。」 
 
――こんな修学旅行の夜みたいな恋愛トークしようをしようじゃないか!!
(笑) 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
<補足> 
ここまで語っておいてなんですが、 
私は花にまつわるギリシャ神話はあまり詳しくないので間違ってたらすみません! 
 
というのも、
花や星座の神話というものは、アレクサンドリア学派というローマ期の連中が主に語ったもので、ギリシャ人自体はあまり好まなかったからです。 
 
だって、生活に関係ないじゃん!花とか星とかいうのはさ…。 
花の神話で、「古代ギリシャ時代にも確実にこの話はあった」というものは、この中では、月桂樹、ヒヤシンス…あと糸杉…くらいな気がします。 
 
そんなわけで、史料も手元になく、かなりうろ覚えで書いてます。 
たとえば、「すみれ」は女の子じゃなくて男の子だったけ…とか…。 
すみれはギリシャ語では「イオン」、最後がonで終わる単語は中性名詞で…あれ?っていう。 
「イオ」にして女性名詞にするのか、それとも「イオーン」にして男性名詞にするのかな…と、迷った末、結局女の子(イオ)にしました。 
 
 
拍手ありがとうございます!! 
コメントも、どうもありがとうございます!! 
お返事もう少々お待ち下さると嬉しいです!
  
 

 

2009. 6. 6
      5分でわかるギリシャ神話の恋愛模様
〜ゼウス、ディオニュソス、ハーデス様関係〜

せっかくなので、前回に引き続き、 
妄想を交えつつ「花にかかわるギリシャ神話の話」を。 
 
 
――全能の神ゼウスといえば、
ありとあらゆるものとセックスした男。「俺に5分くれればエーゲ海じゅうの島とセックスしてみせるぜ!!」「女性名詞でありさえすれば、セックス可能!!森羅万象、全ておれの嫁!!」ってレベルのヤリチン!! 
 
…だけど、こんな浮気症の男がよ!?こんなゼウスが、たまーに奥さんのヘラに対して余裕無くなっちゃうのってちょっと良くないか!?―― 
 
●ジギタリス(ゼウス×ヘラ) 
 
 
――神々の女王ヘラは、サイコロ遊びが大好きだった。 
暇さえあれば、雲の上で一人、お気に入りの賽をふる。 
 
ゼウス「…なあ、ヘラ。いい加減サイコロ遊びはやめにして、私ともっとイイ事しないか?」 
 
ヘラ「……」 
 
ゼウス「なあ、ヘラ!!」 
 
ヘラ「…何よ、今はサイコロ転がしてるの!私の一番の楽しみをジャマしないで頂戴!!」 
 
ゼウス
「そんな一人オセロみたいなことしてて何が楽しいんだお前!?ハーデスじゃあるまいし!なあ、このゼウスの妻ともあろう者が、一人サイコロ遊びが趣味、というのはどうかと思うぞ!?」 
 
ヘラ「…いいから、もう少し。」 
 
ゼウス「駄目だ!さあ、こっちに来い!」 
 
ヘラ「…あっ!!」 
 
――いらだったゼウスは、ヘラの手から賽を取り上げてしまう。 
 
ヘラ「なにするの!返してよ!!
それは私の一番大好きな物なのよっ!!」 
 
ゼウス「…なんだと?
お前、この全能の神ゼウスと、たかがサイコロ、どっちが好きなんだ!?」 
 
ヘラ「サイコロに決まってるでしょ!! 
 
ゼウス「そんなことは許さん!」 
 
――怒ったゼウスは、ヘラの賽をジギタリスの花に変えて、 
雲の狭間から地上に打ち捨てた。 
 
ゼウス「サイコロ遊びは二度とするな。…といっても、もう転がすこともできないだろうがな。」 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
――あれ!?もしかしてこの人、本当に好きな子の前だと素直になれないタイプ!? 
自分は浮気してばっかりなのに、そのくせヘラのことになるとサイコロなんかに嫉妬しちゃうって、ちょっと良くないか!? 
だけど、ヘラも肝心のところニブくて、 
 
ヘラ「あなたは私のすることは何でも気に食わないのね!!」 
 
って言って出て言っちゃう。 
 
周りで見てた連中は、
『いやいや今のは違うだろ…!!たんなる嫉妬だろ…!!』と思いつつ、怖いから口出せない。 
 
ゼウスは、出て行ったヘラと、手の中のジギタリスの花を見つつ、
『俺、なんでヘラの前だと素直になれないんだろ…「サイコロよりも俺を見てほしい」ってなんで言えないんだろ…』って思ってる。 
 
――なーんて感じだったら、私、ゼウスのこと俄然好きになっちゃうんだけど!!(笑) 
でもマジメな話、万年すれ違ってるゼウス夫婦ってすごくいいと思う!! 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
●ギンバイカ(ディオニュソス vs ハーデス様) 
 
 
――ディオニュソスは、母というものを知らなかった。 
というのも、自分が生まれる前に、母セメレーは、父ゼウスによって焼き殺されていたからだ。 
「だけど母さんに会いたい。会って抱きしめてもらいたい。」 
…この一念で、ディオニュソスは神として認められたあと、 
母を地上に連れ戻すため、真っ先に冥界に向かったのだった―― 
 
ディオニュソス「ハーデス!俺の母さんを返せ!!」 
 
ハーデス「……。」 
 
タナトス「ふざけるなよ!新参の神ごときが!身の程をわきまえろ!!」 
 
ディオニュソス「何だよ、お前ひっこんでろ!!俺は絶対このまま母さんを連れて帰る!さあ、冥界の門を開けろ!!」 
 
タナトス「…ハ、やれるものならやってみろ!いいか、
冥界の門を開く、ということはすなわち、ハーデス様の心を開くということなのだ!!」 
 
ディオニュソス「何ィィッ!?」 
 
タナトス「そんなことは無理もいいとこだ!
このピクリとも笑わないムッツリスケベの心を開く!!?絶対にムリだね!」 
 
ディオニュソス「いや、やってみせる!この劇神ディオニュソスを甘く見るなよぉおお!!」 
 
ハーデス
「…(…なんか勝手に話がどんどん進んでくなぁ…)」 
 
 
ディオニュソス「やい、こらハーデス!絶対俺の力で貴様の心を開いてやるぞ!
お前が一番愛している人に変身してな!…ええい、『変化』!!」←変身はディオニュソスの得技。 
 
ハーデス「!!」 
 
ペルセポネー(ディオニュソス)「…『ハーデス、どうしてそんな怖い顔をするの?いつもみたいに優しい顔をしてほしいわ』」 
 
ハーデス「……」 
 
ペルセポネー(ディオニュソス)
『ハーデス、愛してるわ。世界中の誰よりあなたが好き。』 
 
ハーデス「……、……」 
 
ディオニュソス
「今のはグッと来た。でも中身はディオニュソスだし…」って顔してるな。よし、あと一息!!) 
 
 
ペルセポネー(ディオニュソス)「『一年中あなたと一緒にいたい。地上に春が来なくても構わない。あなたと一緒にいられるなら、永遠に冬でもいいの…』」 
 
 
ハーデス
「………そんなこと絶対言わない…私のペルセポネーは…。絶対に…言ってくれない……。……」 
 
 
タナトス
「おい、むしろハーデス様さらに心閉ざしてるぞ!!何やってんだお前!?」 
 
ディオニュソス「あーダメかあ!チクショー!!ええい、こうなったら
この世のギャグというギャグを言いつくして必ずや貴様の心を和ませてやるわーー!!」 
 
――ディオニュソスの奮闘は続いた。 
が、やはり冥界の主はピクリとも笑わなかったのだ。 
 
 
ディオニュソス「はぁ…はぁ…もうダメ…もうオレ何の持ちネタもない…っ!」 
 
タナトス「バカっ!弱音をはくな!お前はまだやれる!!こんなところであきらめるんじゃないっ!!」 
 
ハーデス「…タナトス…お前、どっちの味方…」 
 
タナトス「ハーデス様は黙ってて下さいッ!!ディオニュソス、ハーデス様は笑いというものをまるで解さない唐変木だ!それより、何かハーデス様が喜びそうな贈り物はないのか!?」 
 
ディオニュソス「…贈り物…」 
 
――ディオニュソスは考えた。 
相手は冥界の主という超権力者、しかも
世界一の金持ちだ。 
総金歯で手の指全部に指輪をはめ、ガハハガハハ笑いながら 
フォアグラをムシャムシャ食ってるようなレベルの男(※イメージ)だ。
 
 
…一方の自分は、神になりたての上、何も高価なものなど持っていない。 
ディオニュソスは考えに考えた末、こういう結論を出した。 
 
ディオニュソス「…あなたに差し上げられるものはこれしかない。」 
 
――差し出したのは、
ギンバイカの花。 
 
ディオニュソス「…俺は、神になりたてで、俺に捧げられている花はこれしかないんだ。」 
 
ハーデス「……」 
 
ディオニュソス
「いや、これから俺に捧げられる花もすべてあなたに譲る。だから、頼む、母さんを返してくれ!!」 
 
ハーデス「……フ」 
 
ディオニュソス「!」 
 
ハーデス「…お前は本当に面白い男だな。ギンバイカだと?…
こんな真夏の花を私に贈ろうというのか?」 
 
ディオニュソス「花は嫌いか?」 
 
ハーデス「…花は好きだ。私が嫌いなのは夏だよ。ペルセポネーがそばに居ないからな。…夏の花など、私にとって何の意味がある?」 
 
ディオニュソス「…いや、ギンバイカはお前にこそ必要だ。お前にとっての夏が、少しでも喜ばしい季節になるように。」 
 
 
ハーデス「……。…地上に返るがいい、ディオニュソス。母とともにな。」 
 
ディオニュソス「…!!!ありがとう、ハーデス!!」 
 
――そして、ディオニュソスは母セメレーと共に天上でなかよく暮らした。 
その代わり、このギンバイカの花は、 
ハーデスのものとなったのだった。 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
男→男にお花を贈る、ってめずらしいなぁ、しかも相手ハーデス様…と思いましたが、よく考えたらコレ単なる賄賂じゃね? 
 
でもまさかハーデス様も、奥さん以外の人からお花を贈られるたぁ思ってなかっただろう! 
ディオニュソスは親孝行すぎるし、冥界の主は情にもろ過ぎるね!! 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
●クルミ(ディオニュソス+アルテミス) 
 
 
――酒神ディオニュソスが初めて恋をしたのは、ラコニアの少女カリュアだった。 
しかし、彼女は病弱で、ディオニュソスの必死の介護もむなしく、すぐに死んでしまった。 
ディオニュソスは彼女をクルミの木に変えると、その幹を抱きながら、 
彼女が死んだその場所で、何日も何日も泣き続けたのだった―― 
 
アルテミス「…ディオニュソス、ねえ、ディオニュソスってば」 
 
ディオニュソス「………」 
 
アルテミス
「…ディオニュソスってば!木なんか抱えて一体どうしたの?それに目から精液が出てるけど。それ、新しい芸か何かなの?」 
 
ディオニュソス
「…君は相変わらずデリカシーの無いひとだな。これは精液でもカウパーでもない…涙だ。」 
 
アルテミス「でも、神は涙を流さないわよ」 
 
ディオニュソス「…俺は元々人間だったから…死ぬほど悲しければ涙を流すさ。…分かったら放っておいてくれ…」 
 
アルテミス「放ってなんておけないわ。この場所は私の神域なの。あなたみたいのが転がってたら迷惑よ。」 
 
ディオニュソス「……そうかよ…。もうすぐ、どくから…もう少しこの場所で泣かせてくれないか…」 
 
アルテミス
「…ねえ、本当にどうしたの、ディオニュソス?いつものあなたならここで面白いギャグの一つや二つかましてくるじゃない。今日のあなた全然面白くないわ。一体どうしたのよ?」 
 
 
ディオニュソス
「…本っ当に君はデリカシーのカケラも無いな!!見て分からないか!?愛する人が死んでしまったんだよ!俺の大好きな人が…っうわぁあ〜〜ん!!全部言わせないでくれよぉーー〜〜!!うわぁああー〜〜アルテミスぅううーーー!!」 
 
アルテミス「…ちょ、ちょっと!まとわりつかないでよ!!本っ当に女々しいわね、あなたって人は!!ほら、もう泣かないで!!鼻かんで!」 
 
ディオニュソス「うう…だって…!俺、初恋だったんだ…!!」 
 
アルテミス「初恋だからどうしたのよ!!
アポロンだってもう少し早く立ち直ったわよ!?」 
 
ディオニュソス「…ふんっ…どうせ…俺はアイツと違って半人前の神だよ…!」 
 
アルテミス「…アポロンはね、ダフネーを月桂樹に変えて、自分の木にしたわ。それで立ち直ったのよ。」 
 
ディオニュソス「……」 
 
アルテミス「だから、あなたも、そのクルミを自分の木にしなさいよ。それで永遠に一緒にいられるから。ね?」 
 
ディオニュソス「……、いいや…。アルテミス…お願いがあるんだけど、このクルミの木……君の木にしてくれないか? 
 
アルテミス「えっ?」 
 
ディオニュソス「彼女はこの場所で生まれ育ったんだ。君の聖域であるこの場所で…。俺が一緒に連れていくより、この場所に根を下ろした方が幸せだと思う。…だから、どうか彼女を君の木にして欲しい。」 
 
 
――アルテミスは、ディオニュソスの願いを聞き入れ、 
クルミとなったカリュアを自分の木にした。 
そして、カリュアが死んだまさにその場所には、 
アルテミス・カリュアティデス(クルミのアルテミス)の神殿が今でも建っているのだ。 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
――ディオニュソス、お前がいるべき場所はギリシャ神話じゃない、中世騎士物語だ。 
ってレベルでいい男だろ…ディオニュソス!!
 
そりゃあ、男らしさは無いけど!女々しいけど!!だけど、アポロンとの比較で考えるとさ…! 
アポロンは強引、っていうか!たとえば、
「彼女は、アポローンの君の暴力に屈して、すでに純潔を失っていたが…」なんていう文章を見ちゃうと、やっぱりちょっと嫌なものを感じてしまうじゃないか!相手アポロンでも!! 
だけど、ディオニュソスは全然そんなことしないもんね!! 
 
あーディオニュソスの良さ、っていうのはさあ!神になった後もいつまでも人間だったことを忘れなかった、ってことじゃないかと思う! 
「自分も弱い立場だった」ってことを忘れないから、いつも弱い立場の人たち、女とか子供とかに優しいんじゃないかな! 
本当に魅力的だと思うわ!! 
 
反対にアポロンは、自分が神であることにプライド持ってて、すぐ
「人間なんか!」って言っちゃう。だけど、それは人間に惹かれてることの裏返しで、心の奥底では、人間がうらやましいと思ってる。それはそれですごく魅力的なんだよなあ!! 
 
 
――そして、アルテミスは男嫌いなのに、ディオニュソスはOKなんだ? 
ディオニュソスも何かあるたびにアルテミスを頼るし、 
住んでる場所(野山、未開の地)も同じだし、気の合うご近所さんという感じなのでしょうか。 
アルテミス+ディオニュソスすげえ好きです!! 
多分アルテミスはアポロンといるより楽しいだろ(笑)。 
 
 
 
…最後にハーデス様とシャクヤクの話を書こうと思ったのですが、残念ながらお時間がきてしまったので、また次回! 
ちょっと実生活の方があわただしいので、1、2週間ネット落ちするかもしれません! 
 
拍手ありがとうございます!! 
コメントも、大変励みになっております! 
拍手のお返事はメニューの「re」のところです。5月30日分までありますぜ!
  
 

 

2009. 6. 20
      ふしぎ発見!の感想と、みんなで星座パフェを食べた話

本日9時からふしぎ発見!! 
『島をめぐれば見えてくる! エーゲ海流 人生の楽しみ方』 
 
ギリシャきたぁあああああ〜〜〜〜〜!!!!!
 
しかもミコノス島とクレタ島だぁーーー!!やばいーっ!!楽しみすぎる!!みなさんも良かったらぜひ!! 
..20:59
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
<感想> 
…っつーか一番びっくりしたのは、「アルテミス」っていう名前のオヤジがいたことだよ!! 
 
え?それってありなの?!最後がisで終わる名前って女の子の名前じゃないのか…?アルテミスとか、テティスとか、テミス、エンデイス、サガリーティス、…うーん、現代ギリシャ語だと別によくなったのかなあ? 
 
でも、
「アルテミスです」って言われてどんなかわいい女の子が出てくるのかと思ったらすげえ陽気なガハハオヤジ、って詐欺じゃね? 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
そうそう、先週、
「Garden of Delights」のそらのはなこさんと「カヒガロ」の田中色居さんと遊んで頂きました!! 
星座パフェを食べに行ったんですけど、 
 
「私は栗は大嫌いなので、マロンパフェなんか絶対に注文するわけがない。だが双子座のパフェがマロンパフェだというなら話は別だ…!!双子座パフェひとつお願いします!!」 
 
と、調子乗ってマロンを頼んで撃沈…。 
一人だけ食べるのすげえ遅くてすみませんでした…。 
そんなのろのろ食べてたら口の中でウンコになっちゃうぞ!!ってくらい遅かった…。 
 
色んな話したなあー!! 
だけど、ここでは書けないレベルの濃い話でした…(笑)。 
私は2日後に発表があったので、早々にお暇させていただきましたが、もっと遊びたかった…!! 
二人とも、また今度遊んでくださいー!! 
私、土日なら空けられるんでーー!! 
 
そして
田中さんにお土産にエディアールの紅茶を頂いてしまった!! 
て、てめえ…私がもらって一番嬉しいものは紅茶か花だということを知っての暴挙か…!!? 
まじで嬉しかったです、ありがとうございます!! 
「本当は松の盆栽にしようかと思ったんですけど…」と仰って下さったんですが、そんなの絶対エディアールの紅茶の方がいいよ!!本当にありがとうございました!! 
 
松の盆栽は、多分私の誕生日あたりに黒川さんから来るとみた(笑)。 
  
 

 

2009. 6. 22
      院生室から出てきた男根でクロノスを祝う

(→クロノスはゼウスに王座を奪われて一人になっちゃったけど、でも『ラダマンティスは、今でもクロノスのために花冠を編み続けている』。…この描写が本当に大好きです! 
『ラダマンティスはクロノスの補佐官』。それは、ゼウスやハーデス様が父を監視するためにあてがった仮初めの物かもしれない。でも彼が編んでくれる花冠は、冥界で幽閉生活を送るクロノスにとっては唯一の楽しみなんじゃないだろうか!)
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
『どうしよう…。
院生室を片付けていたら、巨大なペニスが出てきた…』 
 
――同じ大学のフランス史の先輩から、突然来た電話。 
 
私「え?すみません、よく聞こえませんでした。テニスですか?ペニスですか?」 
 
先輩
『ペニスだよ!ペニス!!しかもただのペニスじゃないんだこれが!!…ちょっと、今、一般的な「ペニス」を頭で思い浮かべてくれない!?普通のペニスを想像して!!…した!?』 
 
「…しました。」 
 
先輩
『藤村さんが今想像したペニスの100倍デカイから!!こっちのペニスは!!』 
 
『とにかく今すぐ院生室に来てほしい。どうしていいか分からない!』 
 
…とのお言葉を受け、急いで向かう私。 
「院生室からペニスが出てきた」って、一体どういうことなのよ? 
どうせコケシとペニスを見間違えてるだけじゃねえの!? 
 
階段を駆け上がり、院生室のドアを開け放つ! 
そこに待ち受けていたものはーー 
 
 
 
 
 
エッフェル塔かと思ったら屹立した男根だった…!! 
フランス史の先輩の手前、小粋なパリジャン風の言い回しで言わせてもらうけど!! 
完全にこれ股間のナポレオン・ボナパルトでしょ!? 
男根のフランス革命でしょ!?
 
 
「なんだこれぇ――っ!?」 
 
今までこの狭い院生室のどこに 
こんな巨大なペニスが隠れる余地が!?
 
 
先輩「もうすぐ院生室が移動になるでしょ?だから要らないものとか片付けてたんだけど…ホラ、もう何年も前から開かずのロッカーがあったじゃない。」 
 
私「まさか…先輩…!あの開かずのロッカーを開けたというんですか…!?」 
 
先輩
「まさにパンドラの箱だったわ。賞味期限が5年も過ぎたグミ、悪臭ただよう靴下……。でも、箱の底に残っていたのはエルピス(希望)じゃなくてペニスだったのよ…」 
 
何うまい話でまとめようとしてんだあんた!? 
 
ちょっと待って、コイツそもそも何なの!?と 
よく観察してみると… 
 
 
側面に
CAPPADOCIA(カッパドキア)の文字が。 
チンコじゃねえ、カッパドキアだこれ…!! 
っていうことは何?!かつて、こんな巨大で重いものをはるか彼方のカッパドキアから持って帰ってきたバカがいたということか…!? 
 
私&先輩「「間違いなく、昔のヒッタイト史の○○先輩だ…畜生、何考えてんだあの女…!」」 
 
とにかく、ヤバイ!ヤバイぞ!!もうすぐ院生室が移動になる! 
夏前にはこの今の部屋を全部綺麗にしないといけない…! 
なんとかしてコイツを処分する方法を考えなくては…!! 
 
「東京都の条例では、ペニスは燃えるゴミですか!?燃えないゴミですか!?」 
 
先輩「分からない!でも見た目は燃えないゴミっぽいけど…あっ、ちょっと待って!!
これ、 
亀頭の皮がムケるぞ!!
 
 
「実体はビン!!それじゃ…資源ゴミ!!? 
 
先輩「でも粗大ゴミの可能性も…!!ああっ、分からない…!」 
 
私「いや…待って、先輩、ここは逆転の発想で行きましょう!」 
 
捨てることを前提に考えるから行きづまるんですよ! 
むしろコイツを何かに再利用することを考えましょう!! 
 
先輩「再利用って…このペニスを!?」 
 
「そう、
エコペニスですよ、エコペニス!!」 
 
先輩「いいね!!なんか、『エコ』が付くととたんにペニスが可愛くなった!じゃあ、何に使う?」 
 
私「そうですね…、これ、中身ビンですから、ピッチャー代わりにするっていうのは?」 
 
先輩「つまり、このペニスの先端から注いだ水を飲むと。そういうこと?絶対イヤだよ!」 
 
確かに… 
 
先輩「それよか、藤村さん、
古代ギリシャに巨大な男根の周りをグルグル回るお祭り、とかは無いの?!」 
 
 
古代ギリシャをなんだと思ってるんですか。 
そんなバカな祭りがあるわけ……あっ、あるわ!! 
ディオニュソスのデッカい男根の周りをまわる祭りがある!!
 
 
私「でも、それは春のお祭りで…今はもう夏ですよ。」 
 
先輩「じゃあ、今の時期は誰のお祭りがあるの?」 
 
私「クロノスです。」 
 
先輩
「あっ!クロノスって、あれでしょ?自分の父親の男根をちょん切って海にブン投げた人でしょ!?じゃあこれちょうどいいじゃん!!むしろ持って帰って!!」 
 
…ちょっと待って、男根の押しつけ合いになったら古代ギリシャ史は圧倒的に不利!! 
 
私「た、確かにそうですけど!クロニア祭(クロノスの祭り)と男根はたぶん関係ないですから!!」 
 
 
…だけど、仮に!仮によ!? 
 
「…クロノスは豊穣の神です。仮に、
豊穣の象徴=男根だとしたら…!」 
 
先輩「つ、つまり?!」 
 
「いける…!!この男根はクロノスの祭りに使える…!!」 
 
何がいけるのかは全く分かりませんが、 
この男根を大神クロノスに見立てて踊り狂ってもおそらく何の問題もない!! 
 
っつーかもうそのくらいしかこの男根使い道ないぞ多分!!
 
 
「先輩、クロノスの祭りの時にこの男根の周りで踊り狂うしかありません!!」 
 
先輩「よし、その話、乗った!!で、そのクロノス祭はいつなの!?」 
 
「新年あけて初めの月の12日目です!」 
 
 
…古代アテナイの一年は、夏至の後の最初の新月の日から始まる!! 
つまり今年は6月23日!!明日からだ!! 
 
 
それで、クロノスのお祭りは12日目だから…6月23日の12日後…えー…6月は30日までだから……35-30で5… 
でも、23日を1日目に数えるからさらにそこから1引くんだよな?そうだよな?だから……え〜っと…5引く1だから……4………
7月4日?あ、ごめんね!暗算中の人、答え言っちゃって(笑)。 
 
そんなわけで、7月4日は!クロノスのためにみんなでこの男根の周りをグルングルンに回りたいと思います!! 
 
なんかすっげえ楽しそうじゃんそのお祭り!!
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
ちなみに、古代ギリシャ人は神様の誕生日や記念日は年に一回、というよりも、毎月ある、と考えていたみたいです。 
たとえば、
アポロンの誕生日は毎月7日に必ずある。こんな感じで↓ 
 
<アテナイの月間スケジュール> 
 
 
 
これが12回繰り返されて一年。 
 
つまり、
上弦の月の日=絶対アポロンの誕生日!! 
っつーか一年に12回もアポロンの誕生日祝ってて飽きないのか!?と思っちゃうけど!! 
 
私も上弦の月→の時はアポロンを思い出すことにするわ!! 
(クロノスのお祭りも毎月12日にあるっぽいが、一番盛大なのは一年の最初の月。) 
 
…それにしても、太陰暦は便利だなー!!月の形を見れば日にちが分かるもんな!! 
月の満ち欠けは29.5日周期だから、一年が11日ずつ短くなっていっちゃうのが難点だけど…。 
 
そんなわけで、古代アテナイ風に言うと
今日は大みそかです。 
みなさん、良いお年を!!(笑) 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
そうそう、読書感想のブログ、ディオニュソス関係を少しばかり更新しました。→ 
更新不定期なので、更新したら一応ここで一言書きますね。 
 
拍手ありがとうございます!ここの所日常があわただしかったのですが、頂いた拍手やコメント、とても励みになっていました。どうもありがとうございました! 
返信遅くなっていてすみません!お返事はメニューの「re」のところです。
(〜15日まで) 
  
 

こんばんは!!

家にあるチンk…カッパドキアと大きさまで全く一緒で吹きましたw
トルコに行った友人にねだり倒して買って来てもらったカッパドキアワイン、
ガチャガチャの石膏デッサン像アポロンの隣に飾ってあります^^
チンk…カッパドキアの頭から液体が出る図はなんとも言えず。ワインは美味しかったですが。
私も7月4日はチンk…カッパドキアの周りをグルングルンしようと思いますので遠くからの男根エナジー受け取ってください!
..6/27 2:26(Sat)

 

2009. 6. 23
     

→ゼウスに「コレーをお嫁に下さい」と言いに行くハーデス叔父さま。 
…そんなわけで、ギリシャ神話コーナーに漫画をひとつ更新しました。 
 
本当は、この日記で植物にまつわる神話の続きを書こうと思ったのですが…。 
 
もう、
「ある日ゼウスがあまりにもヒマで自分のオンチンチンを甘いじりしてたら、うっかり射精、その精液が地面にふれてそこからアーモンドの木が…」 
 
等、どうしようもない話しか思い出せなかったので、水仙でいろいろ想像して漫画を描いてみました。 
 
植物の神話もっとあるはずなんですけどね〜… 
ディオニュソスとブドウの話とか…ディオニュソスが大切にしてた少年が死んじゃうんだよ…。 
なんか全体的に植物の話ってそんな感じですよね。愛してた人が死んじゃうか、
「オチンチンを甘いじりしてたら精液から木が…」のどっちか!! 
 
うーん…ハーデス様の話とか、黒川さんとカラオケに行った話とか、西野先輩が結婚する話とか、語りたいことはたっくさんありますが、今は眠いのでこれでしつれいします… 
 
拍手ありがとうございます!!  
 

http://(略:National Geographic『ギリシア神話:デルフィの神託の謎』)

こんばんは。
いつも楽しく日記を拝見させていただいています。
数ページ分をまとめて読んだので笑い死にしそうでした。
Tシャツ最高です(笑)
それにしても、「デコレートして」と一言でまとめていらっしゃいますが、
(絵もそうですが)シシン様のイラストというかグラフィック技術がとてつもなく羨ましいです。
漫画のあとにトップ絵を改めて見て、じーんときました。感動します。

ところで、Y!トップに上のようなものが転がっていたので、ついでと言っては何ですが持って来てみました。

黒川さんとのカラオケ話、楽しみにしております。
..6/24 21:21(Wed)

ユリさん>こんばんは、いつも楽しんで下さっているとのこと、どうもありがとうございます。あのTシャツのデコレーションは、レリーフを作った古代の先人達のお力を拝借しただけで…私のグラフィック技術とかじゃないっすよ!オリジナルが素晴らしいんだ…!でも、そう仰って下さって嬉しかったです。漫画の後にトップ絵…狙ったわけではないですが、確かに同じ水仙のテーマですね(笑)。きっと水仙をめぐっては二人の間にたくさんのドラマがあったはず…そのドラマを描いてみたくての漫画だったので、感動したとのお言葉もとても嬉しかったです!ありがとうございます!
アドレスもどうも。でもすみません、この日記はアドレスのhを抜かないと直接リンクが貼られてしまう設定なので、勝手ながら置き換えと内容併記をさせて頂きました。ごめんなさい。ナショジオは相変わらず面白い番組つくってますねぇええ!!私も大ファンです。コメントありがとうございました!カラオケ話もきっと近いうちに!(笑)
..6/24 21:48(Wed)

 

2009. 6. 24
     

ヤフーのトップページにあんなにデカデカと「アポロン」の文字が躍ることもそうそう無いぞ!! 
 
そんなわけで、お知らせ下さった方々ありがとうございます… 
見た!見たよ!ヤフートップの「アポロンの神託の秘密」 
 
これどれくらい前の映像なんでしょうね…。麻薬物質の入った蒸気をアポロンの巫女が吸ってトランス状態、っていうのは前々からの説なのに、「でもその蒸気の吹き出し口になる裂け目がどこにも無い…何故?」って話になっていたと思う。それは解決したのかな…。 
 
うわ〜デルフィ(デルフォイ)のアポロン神殿…!100年前までは位置すら分からなかったのに、なんかいろんな事が解明されてきてるっぽいな〜! 
 
そう、100年前まではデルフォイの神域自体どこにあるか分からなくてさ
、ある時フランスが「デルフォイはこの街の下にある!!この街の下に絶対アポロン神殿埋まってる!!」っつって本当にギリシャの街一つ移動させて発掘!! 
 
フランス人すげぇえええ〜ーーッ!! 
 
地元のギリシャ人に「ひっこめー!!」ってバンバン石投げられながらも、それでも発掘するフランス人集団…一体何がフランスをそこまでさせるんだ…? 
 
ヴェルサイユ宮殿の王の間の天井にデッかくアポロン描いてるわ、ルイ14世はアポロンのコスプレで登場するわで、
一体アポロンに何の義理があるっていうんだフランス人は…?!!って話だよ!! 
 
現代のギリシャの町の下から、本当にアポロンの神域が出てきた時の感動、 
けど、黄金の三脚台も、アポロンの金の像も、ディオニュソスの墓も、何も出てきはしなかった時の絶望…。 
 
「やってくれたぜ…アポロン…。でも好きだぜ!」だろ? 
 
ああ〜今!私がアポロンの神殿をこの目で見れるのは、確かにあの時のフランス人のおかげだな!! 
これは未来永劫、フランスの誇りなんじゃないかなー!「アポロン神殿を見つけたのは、ギリシャ人でも、ドイツ人でもない、フランス人だぜ!!」って! 
 
 
と、ヤフーの動画とはあんまり関係ないのですが、 
デルフォイの背景を見て、ここにはフランス人の汗と涙がしみこんでいることを思い出しました。 
 
うーん!本当に、ディオニュソスの墓はどこにあるんだ!? 
黄金の三脚台はどこに行ってしまったんだ!!?
  
 

 

2009. 6. 27
      デロス島記念まんが + 黒川の新生Tシャツは愛の言葉で

<来月のギリシャ旅行でアポロンとアルテミスが生まれたデロス島に行けることになったよ記念> 
 
 
 
 
…いや、この二人はむしろ一緒にお風呂入ってそうだな…!! 
と描いた後に思った。 
 
アルテミスは、アポロンとかディオニュソスとか男だと思ってない連中の前ではふつーに全裸になる勢いだといいと思います!で、アポロンはそんなアルテミスを見て
「お前!パンツはけ!」ってプリプリ怒る。全裸で。 
そんな二人を見てディオニュソスは
「こいつらやっぱ双子だなぁー」。 
 
…そんなわけで、来月デロス島行ってきます!!!! 
 
 
そうそう、そういえば、黒川さんの話。 
 
黒川「新しいTシャツ作ろうと思うんですけど、藤村さん、何かいい言葉ないですか?カッコイイやつで。」 
 
――ちょっと前にお話したとおり、彼のトレードマークたる
珍奇な文字Tシャツは、 
諸事情でほとんど実家に置いてきてしまったらしい。 
 
今までかろうじて手元に残った
「ホムンクルス」他と、私が差し上げたアポロン謎かけTシャツを着まわして凌いでいたが、ここに来て限界に達したとのこと。 
 
黒川「『ホムンクルス』なんて着まわし過ぎてテロテロです!」 
 
「じゃあ普通のTシャツ着たら?」 
 
という至高の一言を私は発することができず、 
 
私「…かっこいい言葉、ですか…。それって、いつも着てるような
地獄の門はいつでも開いているとか、そういうの?」 
 
黒川「そうです。」 
 
私「…うーん…、私思うんだけど、もうそういう恐ろしげな言葉はやめて、愛の言葉を胸にかかげた方がいいと思う。」 
 
黒川「は?」 
 
あのさあ、黒川さんはさあ、相手を威嚇するために胸に言葉を書いてるんでしょ? 
 
それじゃあ聞くけど、 
貞子が髪振り乱して無言で迫ってくるのと、 
エプロンつけた貞子に「あなた、お風呂にする?ごはんにする?それとも…わたし?」って言われるの、どっちが怖い?
 
 
黒川「それは…、エプロンの方です。」 
 
でしょ?!だったらお前も掲げるべきは愛の言葉だろ!? 
 
黒川「あ、愛の言葉…。すみません、僕はあまり詳しくないのですが、愛の言葉というと、例えばどのような…?」 
 
OK、じゃあ教えてあげるわ! 
私が一番読んでキュンキュンしたのは、
ディオニュソスとアリアドネのかけあいだ!! 
まず、Tシャツの前面にアリアドネの言葉をつづれ!! 
 
『ディオニュソス、ひとけの無い浜辺で死のうとしていた私を、どうして貴方は助けたのですか。私はこれ以上に苦しみたくなかったのに。』 
 
そんなアリアドネを背後からギューっと抱きしめて、 
ディオニュソスの言葉!はい、これを背面に!!
 
 
『いっしょに天の頂をめざそう。お前は私と褥(しとね)を共にした。これからは名前も私と共にすることになろう。』 
 
――完璧だろ。 
もうこれ以上ないよ!! 
うっとりしちゃう、こんなTシャツ! 
 
ただ、これを着てるのが黒川、ってなったら爆笑だろ!? 
もう敵が攻撃を仕掛ける前に笑い死にさせられる!!
 
 
黒川「……。」 
 
よし、分かった、もう少しパンチが欲しい時はこれ!! 
ハーデス様がペルセポネーをさらった時のゼウスとデメテルの掛け合い!! 
 
まずTシャツの前面にデメテルの言葉で 
とにかくいっぱいハーデス様の悪口書きまくれ! 
 
デメテル
『こんな不正は許されない。私の娘を奪って行ったあの男が奪った見返りを得ている。だがペルセポネには掠奪者の夫はふさわしくない。私はこのようなやり方をする婿は許さない。ハーデスに私の娘を返すよう言いなさい。それともゼウス、あの男の行いは不正ではないと?』 
 
これに対する言葉をはい、背中に!! 
 
ゼウス
『あれは愛だよ。』 
 
――これだね。どんな罵詈雑言も、『愛。』この一言でねじ伏せられる!! 
愛!!なんて素敵な言葉なの!!
 
 
 
黒川
「…確かにその通りですね。ありがとうございます!それじゃあさっそく制作にとりかかります!」 
 
 
…エっ!?マジで!?私冗談で言ったんだけど!! 
本気で『愛だよ』をTシャツに入れちゃうつもりかお前!?
 
 
黒川「二週間後をお楽しみに。後悔させてあげますよ。」 
 
…この男…マジだ…!! 
 
そう、最近の黒川さんとの合言葉はこれなんだった… 
「馬鹿げた冗談を本気で」。 
 
この男はやる…!!この男ならやってくれる…!!! 
 
 
…そんなわけで、来月あたりに、
新生ジュテーム黒川が爆誕するかもしれないぜ!!今から楽しみです!! 
 
しかし、ここまでTシャツに入れ込んでいる黒川さんを見てると… 
なんだか私もギリシャ語入りTシャツを着たくなってきた!!(笑) 
 
私だったら何入れるかなー…。うーん、…やっぱり、私が一番好きなアポロンの言葉を入れるかなぁ! 
 
アポロンの神託が本当に正しいかどうかを試された時の彼の返し! 
 
アポロン『だが我は知る、真砂の数も海の広さも。 
     我は物言わぬ者も悟り、声あらずのものも聴く。』
 
 
 
私、この言葉本当に大好きです!! 
めちゃくちゃ「アポロン」っぽくないか? 
この一言がアポロンの性格というか、存在というか…を体現してるかんじで! 
しかもギリシャ語だとまさに歌うようなヘクサメトロス(六脚韻)!…うーん、「アポロン」!! 
この言葉なら私もぜひ胸に掲げたい!!(笑) 
 
 
というわけで、話は戻りますが、来月はそんな真砂の数も海の広さも知るお方に会いに、デロスに行ってきます!! 
本当に楽しみだ〜〜!! 
 
 
拍手ありがとうございます!! 
コメントをくださった方も、どうもありがとうございます!! 
お返事少々お待ち下さい! 
 
全然関係ないですが、人様の描いたアポロンを見るのは本当に目の保養だぜ…。う〜ん、カッコイイ!!
  
 



藤村シシン
古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。
高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院(西洋史学専攻)修了。

◆著書『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。

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★よく出てくる宿敵「黒川君」については
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