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2009. 9. 28 …話の途中ですが、【黒川から犯行予告が届いた】
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…すみません、私と黒川との横浜死闘編のつづきを楽しみにして下さっている方もおられると思いますが…、さっき、おなじみ黒川の後輩・後藤からとんでもねえ電話がかかってきた…! ああ、もう!この興奮冷めやらぬうちにまずはその内容を書かせてもらいたいッ!!―― 後藤「…もしもしもしもし!?藤村先輩!!?あんた、横浜で黒川先輩に一体何したんですかッ!!?」 私「…もしもし?どうしたの、急に」 後藤「どうしたのじゃありませんよッ!こっちは今日から大学始まったんですけど!!もう新学期早々、黒川先輩の目は血走ってるわ!Tシャツの文字は『神は破滅を望むとき、まず人を狂わせる…』になってるわ!!一体横浜で何をしたらあそこまであの黒川をリミットブレイクさせられるんですかッ!!?」 私「…その話は長くなるし、後藤くんは聞かない方がいいと思う。…で?それだけ言いに電話をかけてきた…わけじゃなさそうだね?」 後藤「ええ!!…黒川先輩から言伝を預かっております!」 ――来た…!!一体今度は何だ!!? ゴクッ… 後藤「『11月の藤村さんの誕生日ですが、何が欲しいですか?』!!」 …オイオイ…ずいぶん直球で来たじゃないか、今回の犯行予告は…!! 私「…追い詰められて、ついに罠を考える余裕も無くなったかな?」 こんな直球で聞いてくるなんて相当切羽詰まってるだろ、黒川…!! ちょっと待ってよ…考えるわ…欲しいもの…。 うーん、黒川さんから欲しいもの…。 …何て言ったら黒川が一番困るかな? 私が、黒川さんには絶対用意できないものを答えたらどうする…? と、意地の悪いことを思いめぐらして、 そして、……ふとこの言葉を思いついた。 私「アポロンが欲しい。」 後藤「…ええっ?」 私「私、ここしばらく、明けの水星(アポロン)を見るためにずっと早起きしてたんだ。」 ――そう、夜明け前に一瞬だけ輝く「明けの水星」。古代ギリシャ人が「アポロン」とよんだその光! それを見ようと、私は毎朝5時に起きていたのだ(2個前の日記&つなビィ参照)。 私「でも、結局見れなかったんだ、明けの水星。…だから、アポロンが欲しい。明けの空に凛然輝くアポロンが欲しい!…まあ、黒川さんにはどうせ無理でしょうけどね。…って、伝えてくれる?」 後藤「…それが……実は、その答えに対する黒川先輩の返答もすでにお預かりしています。」 …エエッ!!?何、またこのパターン!!!? 後藤「…藤村先輩が、何を欲しいと言おうが、こうお返事するように仰せつかっております。 『分かりました。 それは必ずこの黒川がご用意いたします。』と。」 ――…ど、どういう事…?何を言ってるの…!?私が何を言うかも分からなかったのに「必ず用意する」だと!? 「明けの水星」を!?不可能でしょ、そんなの!? ちょっと待って、私がこの答えを誘導された…わけじゃないわよね!? 「明けの水星」を見ようとしていたことなんて、黒川には一言も言ってない…!! 「明けのアポロンが欲しい」…私のこの返答は 黒川には予想もできなかったはずだ…!! じゃあ…完全に私が何を答えるかも分からない状態でこう言ったの!? 「私が何を欲しいと言おうが」、「必ず用意する」と…!! …捨て身だ…!!あの男、ッ完全に捨て身の背水の陣で来た…!! 一歩間違えれば私の首を取るどころか、自分の仕掛けた罠で己の首を絞める結果になるぞ…!! 私「…本気なの!?」 後藤「血走った目で言っていたので本気だと思います。というか黒川先輩はいつだって本気です!」 …でも「明けの水星」だぞ!? それとも、あの男のことだ、 私の頭上に水星を降らせることくらい訳ないとでも!? 私「…いや、でも…さすがの黒川も、あと一か月で『明けのアポロン』を用意するなんて絶対に無理なはず…!そうでしょ、後藤くん!?」 後藤「…いいえ!藤村先輩、お願いです、考えなおして下さいッ!!黒川先輩のために言ってるんじゃありません、藤村先輩のために言ってるんです!」 私「…私?」 後藤「惑星や天体の運行は錬金術の…黒川先輩の十八番です!!『明けの水星』なんて…自殺行為です!!それはアポロンに音楽で勝負を挑むくらい無謀です!!」 ――な、なんだって――!!? 後藤「お願いです、藤村先輩…!今からでも遅くない!考えなおして下さい!ヴィトンのバッグが欲しいとか、エルメスのスカーフとか、そーいうのにして下さい!!」 ――ヴィトンのバッグ…?エルメスのスカーフ…? 私「………いや、ダメ!ダメだ!!」 私の答えがどの程度読まれていたかは分からないが、 黒川は、私は「ヴィトンのバッグ」なんて絶対に言わない、と 分かっていたから「何でも用意する」と言ってくれたんだと思う! だから私は、その信頼と期待を裏切るわけにはいかないのよっ! たとえそれが敵のもっとも得意とする土俵であろうともだ! 私「私は一歩も退かない!黒川に伝えてくれ!!私は日の出と共に昇るアポロンが欲しい!!誕生日の朝に、ねむけ眼のアポロンが私の布団にぶっ刺さってるくらいのプレゼントを期待しております!と!!」 後藤「もう駄目だこいつら…!!俺、どうなっても知りませんからね!!」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ …という会話が今の今まであったんですが…、 もー急展開すぎるわ!どういうことなの、横浜で追い詰められたのはアイツのはずなのに…どうして私が追い詰められてる感覚に陥ってるんだ!?死神の鎌がのど元に突きつけられてるこの感覚…! 違う、これは錯覚だろ!?優位に立っているのは私だ!! そうだ、しかも、これはここで言ってなかったけど、「3000円以上の贈り物はナシにしよう。」という協定をお互いに結んでいるんだった…。今から1か月間、しかも3000円以内で「明けのアポロン」を私の頭上に降らす…!! これはいくら黒川が知恵を絞ろうとも無理だろ!? ただ、私が朝起きたら横に全裸のアポロンがぶっ刺さってて、 眠気まなこのちょっとかすれた声で、髪をかき上げながら 「ん…おはよう。よく眠れたか」。 …このレベルの「明けのアポロン」が来たらそりゃあ負けを認めるわ!!未来永劫私の負けを認めてやるわ!! だけど…無理でしょ!?それは無理でしょ、黒川さん!!? 「明けのアポロン」…! さあ、あいつがこの一か月でどういう一手を打ってくるか…怖いけど、本当に楽しみです!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ …そんなわけで、横浜決戦の話の途中ですが、これは今書かねば!と思ったので書きました。話が前後してすみません!もー早くまとめないと、話がどんどん先に進んでしまう…! 横浜の続きを待っている方はもう少しお待ちを。ちょいちょい書いてるんですが、時間がかかるんだ…。 ついでに近況ですが、私の方も大学が始まりました。今学期は、私がとてつもなく大好きな哲学の先生が外国から戻ってきて下さるので、もう本当に講義が楽しみです!! そう、先生の授業を聞くまで、私はあんまりアポロンが好きじゃなかったのですが、たった1時間半の授業でそれを逆転させるという…。本当に感動して涙ボロボロ流すくらいの、最高のアポロン講義でした。 またあの1時間半を聞きたいわ〜−…!そして、いつか私もあんな風に美しくアポロンを語りたいわ…!!「アポロンが与えた死は、ソクラテスにとっては最高の癒しだった。」…本当に素晴らしかった…。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 拍手ありがとうございます! 前回、私が7がアポロンの数字〜と言った事をお気にとめて下さって、「よーし、じゃあ7回押したるわ!」っていう遊び心満載の方がけっこういらしたみたいで、…嬉しかったです!ありがとうございます!(笑) 拍手は1回でも、数回でも、10回でも、7回でも(笑)嬉しいです。どうもありがとうございました!! コメントもどうもありがとうございます! 黒川さんとの死闘楽しみだぜ…!とのお言葉嬉しかったです。がんばってまとめます!! お返事少々お待ちを!!
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藤村シシン古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。 高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院(西洋史学専攻)修了。
◆著書『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。
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書籍『古代ギリシャのリアル』発売中。 ★よく出てくる宿敵「黒川君」については →【黒川wiki】をご参照下さい。
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