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今回は、28ページになりました。重い…です。行き当たりばったり、といえば無責任きわまりないと叱られそうですが、一つのことを追ううちに、さまざまなことがらに出会い広がっていきます。
瀬崎晴夫と「画家中村直人」(なおんど)との スウェーデンでの出会いも、そうした広がり の一つです。 中村直人の資料を集め、残そうと長年努めて こられた相場啓介(中村直人絵画彫刻事務所) 氏から1954年のスウェーデンの新聞記事の 資料をいただき、瀬崎晴夫の日記の記述の 裏付けが確認できました。
こうした事実確認を一つ一つ重ねることによって、ノンフィクションは形になります。
どんな鳥も、想像力より高く飛ぶことはできない。
と言ったのは寺山修司ですが、こうした言葉の紡ぐ世界とはまた違った、人の歩いた足跡で紡いでいく世界。
足跡の温もりが消えないうちに、できうる限りそのままの状態で残しておきたい。
それが、ノンフィクションを紡ぐ人間の心 ではないかな、と、私は思います。
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