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| [1026]   彩遊紀の紀   .. 2025/10/04(土) 16:41 ◆ ほっとする昭和レトロ
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| 皆さん今晩は、彩遊紀の紀です。 映画の「国宝」が大ヒットだそうです。歌舞伎を題材にした映画がヒットするとは監督も思っていなかったとのことですが、何かが若い人の心線に触れたようです。なぜ今歌舞伎なのか。それは今若い人の間で「昭和レトロ」への回帰の動きがあることと同じなのかもしれません。昭和が終わってから平成、令和と続いた「失われた30年」と言われる時代はエンタテインメントだけは音楽グループ主体の踊りと忙しい歌が中心で、でも国民生活は活気のない時代でした。そういう中で時々テレビやネットで伝えられる「昭和レトロ」はゆったりとした感覚があり、忙しさに追いかけられて過ごしてきた若い人もほっとした感覚を持てたのかもしれません。そこに現れた突然ゆったりとした歌舞伎は、若い人は「アッ、これもいいな」と昭和レトロに似た感じを受けたのかもしれません。それは今週の一週一絵に描いた「星乃珈琲」のような、スターバックスやドトールなどのファストフード的な喫茶店ではなく、昔の純喫茶的なコーヒー店が生まれてくる土台なのかもしれません。最近もうひとつ「昭和レトロ」を感じたことがありました。先日見に行ったジブリの高畑勲さんの展示会では、今のアニメのような活発な動きとキャーキャー言うセリフや音楽ではなく、「トトロ」や「火垂るの墓」ではゆったりしたものを感じました。出てくる家や風景はまさに「昭和レトロ」でした。エンタテインメントは何年か毎に、いろいろな揺り戻しがあります。「国宝」のヒットも「昭和レトロ」への揺り戻しの一つなんかもしれませんね。
 
 
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