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 [810]   彩遊紀の紀   .. 2021/08/14(土) 23:35 
◆ またまた水害
皆さん今晩は、彩遊紀の紀です。
またまた水害です。「今まで経験したことのない数十年に一度の雨」ということだそうで、街中を川のように水が流れているテレビの映像を見ると、毎年毎年なぜ同じことを繰り返すのか、国の治水対策はどうなっているのかと思います。昔から「水を制する者は国を制す」と言われ、甲斐の武田信玄の信玄堤は有名です。彼らにできたことがなぜ今できないのでしょうか。そんなことを考えていたら、今日の朝日新聞の夕刊に「流域治水」という記事が載っていました。今までの国の治水政策は川に水を集め、護岸をしっかりすることだったのが、「水の力は計り知れない、川だけで水を防ぐのではなく、いっぱいになった川のミスの一部を意識的に遊水地に流して流域全体として被害を軽減する」」という政策だそうで、国交省もそういう政策を進め始めたそうです。「護岸を強くし、水に勝つ」というのは明治以降の西洋的考えで、江戸時代以前は「自然の力は計り知れない」ということで、自然に立ち向かうのではなく、自然とともに生きるというのが日本的な考えでした。これは昭和50年に読んだ「梅干しと日本刀」(樋口清之)という本でも書かれていて、信玄堤だけでなく、鎌倉に700年前に作られた消波防波堤として、波の力は計り知れない、として沖に石堤みを何段にも作って徐々に波の力を減らしていこうというものだそうです。いま東北では東日本大災害を防ごうと、その時の30メートルの大津波を防ごうと、景観を無視して、これを超える高さの防波堤を作っていますが、まさに西洋的な「自然にカツ」という考え方ですね。これに対して「流域治水」は日本的な考え方をもう一度検討しようというもので、これからの行き方なのではないでしょうか。
 
 

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