Title: Re:お地蔵さんについて
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「お地蔵さん」が「こども」だからです。 還暦の際に「子供に還る」と称して赤い頭巾や羽織を着ることと同じで、「こども」である「お地蔵さん」に赤い服を着せるのです。 赤は魔除けの色だといる理由は明らかですが、頭巾と羽織(前掛け)の理由はわかりませんが。
哲学者・梅原猛が「仏教的神格のうち、日本の民衆レベルの信仰を集めているものは不動・観音・地蔵であるが、不動明王は父を、観音菩薩は母を、地蔵菩薩は子を、それぞれ象徴しており、いわばキリスト教の聖家族的なイメージを分担させてきた。(『仏像のこころ』抄訳)」という説を唱えておられます。
この説の是非はさておき、ある時期から「地蔵菩薩」という仏格が「こどもそのもの」だったり「こどもの救済者」というイメージをもって信仰されてきたことは事実です。 宗教心理学的に解説しますと、幼くして死んだ不幸な子供の姿と地蔵菩薩との姿を重ねあわせることで、地蔵菩薩に対する行為が子供に対する行為へと代償されるのと同時に、子供の救済を地蔵菩薩に求めることで親自身も救済されていたのです。
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