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Name: dan
Date: 2011/10/30(日) 06:44
No:4488
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Title: 先祖の仏壇
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分家初代です。まだ仏壇はございません。
先祖回向の本尊と持念仏の本尊は別々の仏壇にしたほうがよろしいのですか?
天台では先祖の仏壇にはお釈迦様か阿弥陀様となってますね 、私の自念仏は決めておりませんが胎蔵の大日様か十一面観音様にしたいと思っております。ご先祖さんにも同じくお祀りしてお守りいただきたいと考えております。
やはり天台ではお釈迦さまか阿弥陀様がご先祖さんに良いのでしょうか。 宜しく御願い致します。
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Name: 天台沙門
Date: 2011/10/31(月) 11:28
No:4490
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Title: Re:先祖の仏壇
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結論から申し上げれば、先祖回向の本尊と念持仏(現世利益)の本尊とを別々にする必要性はありません。お好みの仏さまを本尊さんにするのが一番です。ですから、胎蔵界大日如来像か十一面観音像で大丈夫です、という回答になります。
実際問題として、どの寺院でも本尊の如何を問わず先祖供養をしますから、先祖供養の本尊は阿弥陀如来に限定されるということもありません。ただ、この観点からは菩提寺さんの本尊さんと一緒にするのが無難だ、という回答もできますが。 ですから、私がお檀家さんに仏壇の本尊につき訊ねられた場合には「ご自身が好きな(信仰したい)仏さんが一番ですが、とくにないなら、うちの本尊さんの阿弥陀立像をお勧めします」とお答えしています。
ところで、阿弥陀如来は往生を保証してくれる存在なのですが、厳密には座像と立像ではご利益が異なります。座像の場合は極楽にいらっしゃる姿なので極楽往生された方々(ご先祖)の回向の本尊とするのがふさわしく、立像の場合は来迎のお姿なので自分自身の往生を願うための念持仏とするのがふさわしいのです。ですから、ご仏壇の主目的がご先祖の供養にあるのでしたら「阿弥陀如来座像」がもっともふさわしいということになります。 ですが、ほとんどの場合は座像と立像の区別はしません。どちらも「阿弥陀如来」ですから。そういうものです。
※
蛇足ながら、「天台では先祖の仏壇にはお釈迦様か阿弥陀様となって」はいません。仏壇の本尊に釈迦如来か阿弥陀如来をお勧めする理由は「まあ、天台の本尊は久遠実成のお釈迦さんだし、でなければ先祖供養には阿弥陀さんがふさわしいかな」程度でしょう。 それどころか、本尊さんは何でもあり、が天台宗の特徴といえます。事実、延暦寺の根本中堂の本尊は薬師如来、西塔釈迦堂の本尊は釈迦如来、横川中堂の本尊は聖観音です。また、多くの天台寺院で不動明王を本尊としています。 つまり、天台の四宗兼学の意識からすると、釈尊が説かれた教えが人の姿で表現されたものが仏像である以上、釈尊その人の姿を象った「釈迦如来像」をまつることも、「教え」を象徴する各尊像(薬師・阿弥陀・大日などなど)をまつることにも、教学的な整合性があるのです。
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Name: dan
Date: 2011/10/31(月) 13:10
No:4491
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Title: Re:先祖の仏壇
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いやいや ご丁寧にわかりやすく簡明にご教示いただきありがとうございました。 個人的に青森の昭和大仏に年に一回必ずお参りにいくものですから・・・・あの大仏さんは胎蔵大日さんなんですね。
家の宗派は天台宗だったもので、質問させていただきました。
誠にありがとうございました。
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