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Name: しょうこ
Date: 2012/11/09(金) 17:20
No:4869
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Title: お尋ねします
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はじめして。 ごく々単純な疑問なのですが・・・今更なのですが。 お仏壇とお墓の違いは何でしょうか? 命日になると(都合により前後する日もあります) お仏壇に供え物をして手を合わせ、お墓にも参ります。 私が存在している間は、両方に生花を絶やさない事が 私なりの決め事として行動しています。
けして両方に供えるのが嫌なのではありません。 只、本当に単純にお仏壇とお墓の違いは何だろう?と この頃思うようになりました。
お位牌制度は私の代までとの身内による暗黙の決め事みたいです。 私の亡き後は現在のお位牌も含めてお墓に納めるようで 娘達はお墓があるので、お位牌(仏壇)は不要との思考のようです。
あまりにも無知な質問で申し訳ありませんが ご返答頂けましたら幸いに存じます。
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Name: 天台沙門
Date: 2012/11/10(土) 16:49
No:4871
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Title: Re:お尋ねします
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「墓」と「仏壇」の違いはいくつかあります。
あたりまえですが「墓」は屋外にあり「仏壇」は屋内にあります。これは、「墓」は墓でしかないのに対し、「仏壇」は寺のミニチュアであるという成り立ち(聖武天皇の詔勅)があるからです。そう考えると、ホイスト式屋内霊園は遺骨とともに墓石のイメージをもった位牌を安置する場所といえます。
さて。 宗教・信仰の違いを超えて墓は「墓」ですが、祭壇は宗教・信仰によって名が変わります。 日本の伝統仏教では寺院の祭壇を「須弥壇」と呼び、特に家庭にある場合に「仏壇」と呼びます。ちなみに、神道での家庭用祭壇は「神棚」であり、キリスト教の教会ではそのままですね。 両者の本質的な違いは、「墓」に祀られているものは「死者」であるのに対し、「仏壇」に祀られるべきものは「人ならぬ存在」であるという点です。あくまでも仏壇とは、神仏という崇拝の対象物を置く場所なのであり、位牌という死者の象徴物を置く場所ではありません。いわば位牌は本尊さんの間借り人なのです。
つまり「位牌は不要」ということと「仏壇は不要」ということは別の問題なのです。
仏壇と位牌がセットになるのは、阿弥陀如来を仏壇の本尊にして一緒に先祖や縁のある人の位牌を置き、阿弥陀如来に故人の往生と来世の安穏を祈るスタイルが基本にあります。逆にいえば、不動明王や観音菩薩に自分自身の現世利益を祈るのであれば、その仏壇には位牌は必要がないわけですし、例えば先祖霊が自分自身の守護神であると信じるならば仏像ではなく死者の霊魂の象徴である位牌を礼拝する積極的な意味が発生します。
以上、ご参考までに。
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Name: しょうこ
Date: 2012/11/11(日) 00:37
No:4876
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Title: Re:天台沙門 様
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早速のお返答ありがとうございました。
私はお恥ずかしい事に無宗教です。 なので一番はどの宗派よりもまずはご先祖様という志向でした。 が、今通っているドクターに勧められて二年前から 毎朝、般若心経を唱え、1日のスタートにしています。 宗派を持たない私が般若心経を唱えてもいいものか!? 迷いはありましたが、唱えてると心が落ち着きます。 むしろ、朝に唱える事が日常になり、外泊した日は翌日に 昨日は申し訳ありませんみたいな心で唱えます。
天台沙門のお返事の中で 『位牌という死者の象徴物を置く場所ではありません。いわば位牌は本尊さんの間借り人なのです』 の箇所にドキッとしましたが
最後の 『先祖霊が自分自身の守護神であると信じるならば仏像ではなく死者の霊魂の象徴である位牌を礼拝する積極的な意味が発生します』 のお言葉に胸をなでおろしました。
お墓と仏壇の違い・・・理解できました。 私としては、折角の日本の厳かな『お仏壇』という風習といっては変ですが、私の代でそれが無くなることが寂しい事だと 感じるのです。 後を継いでくれる娘達の意向が切ない気がして 何となくお墓とお仏壇の違いをお尋ねしてみました。
ご丁寧なお話し、ありがとうございました。
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