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Name: ちゅうりっぷ
Date: 2014/05/27(火) 08:19
No:5086
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Title: 位牌について
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昨年主人が亡くなりました。まだ40歳、一人っ子で本家の長男でした。なので本家のお墓に入り、主人の実家の仏壇で祀られていますが、主人の義母と折り合いが悪く、旧姓に戻し、縁を切りました。今は実家で暮らしています。でも最愛の主人なので私は私で供養したいと思っています。主人の実家は浄土宗、私は真言宗です。異なる宗派で位牌を作るのは良くないですか?私の実家の仏壇に一緒に祀ってもいいですか?
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Name: 天台沙門
Date: 2014/05/27(火) 17:24
No:5089
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Title: Re:位牌について
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某政令指定都市に所在する寺を預かる天台を宗とする者の立場から。
まずはお悔やみ申し上げます。
Q1:異なる宗派で位牌を作るのは良くないですか? A1:問題ありません。 Q2:私の実家の仏壇に一緒に祀ってもいいですか? A2:ぜひ、ご一緒にお祀りください。 ※ ただし棚行(ご自宅に僧侶が来てのお勤め)の際、明らかに他宗旨とわかる戒名の位牌があると気を悪くする僧侶はおりますが、真言さんなら大丈夫かなとおもいます。
位牌とは故人の人格の象徴物です。「人格」のことを宗教的には「霊魂」とか「たましい」とか表現しているわけですが、いずれにせよ五感で認知できるものではありません。ですから人は「物」を必要とするわけです。 ついでに申し上げると、戒名(法名)は原則論としては「仏弟子としての名」ですから宗旨宗派によって特徴的な文字使いをします。ですが日本の伝統文化の中で戒名は仏弟子としての名ではなく死者の名として扱わてきました。私は檀家さんには「西洋でいうところの墓碑銘のようなものです」とお話をしています。 東アジア文明は日常生活では使用しない「諱=いみな」という名がありました。日本的には、それは「たましい」を象徴するコトバ、すなわち人格を示す言霊といってよいでしょう。ですから、位牌とは宗旨宗派や仏教などの信仰システムの違いを超えたものと考えたほうが健全です。 ですから宗派宗旨の違いを気になさることはありません。
以上、ご参考までに。
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Name: ちゅうりっぷ
Date: 2014/05/28(水) 18:34
No:5091
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Title: Re:位牌について
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早速のご回答ありがとうございます。これで安心して位牌を作ることができます。もう数点質問させて下さい。位牌の魂入れはやはり主人の本家のご住職にお願いした方が良いのでしょうか。棚経は私の実家のご住職だけで大丈夫でしょうか。異宗派の主人に真言宗のお経を唱えても大丈夫でしょうか。(もともと主人は実家が何宗かも知らないような人でしたし、お経も全く興味がない人だったので気にしないでしょうけど、仏教的にはどうなのかと思いまして…)
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Name: 天台沙門
Date: 2014/05/31(土) 11:32
No:5094
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Title: Re:位牌について
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Q1:位牌には魂入れが必要ですよね? A1:はい、必要です。ですが、それは「位牌は故人の人格の象徴である」という気分を魂入れ(開眼供養)の儀式に参加する人々が共有するために必要だと、私は考えています。
Q2:この場合は主人のお寺のご住職にお願いするべきですか? A2:スジ論からするとそうなります。ですが、複数の位牌を作るものではないという考え方を持つ方がいたり、義母さんとの関係というものがありますから、浄土宗の菩提寺さんにご相談くださいとしか申し上げられません。
Q3:棚経はうちの真言宗のみでも大丈夫ですか? A3:そうですね。菩提寺さんの本尊さんの出張所が檀家の仏壇という気分がありますから、あえて浄土宗の住職さんに棚行をお願いすることもないと考えます。
Q4:その場合、主人と宗派が異なるのでお経も違いますが大丈夫ですか? A4:法要と教典については、真言の住職さんに「夫の戒名は浄土宗さんからいただきました」とお伝えいただければ、しかるべくはからっていただけるとおもいます。御主人様が宗派宗旨を気になさらない方とのことですから、形式は二の次としてその儀式を行ったことが故人のためになっている、と生きている人々が感じられれば正しい儀式といってよいでしょう。 仏教的には、浄土教的には死者は阿弥陀如来に迎えに来てもらって(=来迎)、極楽浄土に往って生きる(=往生)ことになりますが、真言宗(密教)的には死者は肉体をはじめとする束縛から自由になり宇宙そのものである大日如来に成る(=成仏)ので、死の意味するところが異なります。しかし、真言さんの川崎大師では息災延命の南無阿弥陀仏の護符(赤札)がいただけるそうなので、真言さんとしては浄土教とか阿弥陀仏とか、あまり気になさらないとおもいます。
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