手術が済むと色んな管や機械に繋がれる。 点滴、心電図、ドレーン、導尿カテーテル、酸素マスク、パルスオキシメーター、他にも術後血栓予防のフットポンプも足につけられる。 パルスオキシメーターというのは、皮膚を通して動脈血酸素飽和度を測定するための装置で指にはさむことで測定する。 要するに血液中にどの程度の酸素が含まれているかを調べるもの。 正常値は96 %~100%で、95 %未満は呼吸不全の疑いがある。 私の場合、これがしょっちゅうアラームを鳴らしていた。95%未満になってしまうのだ。 麻酔が残る眠りの中でも何度か看護師さんに「天野さん!大きく息を吸ってください!」と言われ続けていた。 一般病棟に移っても酸素マスクを外してもらえなかったのもこのせいだ。 「うーん・・・普段から呼吸が浅いのかもしれませんね」 とうとう医師にこう言われた。 リハビリが始まり、ウロウロ歩けるようになりベッドで横になることが少なくなると、血中酸素も100%になった。 ようやくパルスオキシメーターと酸素マスクを外してもらえた。 普段から座ったままの仕事の上、細かい作業の時(特に絵付け時)は度々呼吸を止める。 呼吸が浅いことが日常化していたのだろう。 水中で泳いでいる時のように、時々大きく「ぷはーっ!」と呼吸する時がある事に気が付いた。 それは退院した今でもだ。酸素を求めて体が反応しているのだろうか? 私はクジラか? これもひとつの「職業病」なのだろうか? 気が付いた時に深呼吸をしよう。 そして1時間に一度は立って動くことも。 |
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