藤村シシンぶろぐ


 

2011. 2. 12
      【黒川座談会】黒川巧・バレンタイン殺人事件〜真犯人は誰だ!
私敗北の場合、この日記で黒川オンステージ〜

「私ね、3人に相談があるの。――ある男を殺したいのよ。」 
 
――それは一月某日。 
私・星彦・色居・はなこ――お馴染みのメンバーとの新年会にて。 
4人の中の一人が、こんな事を言い出したのだ。 
 
「…奇遇だな。私も、殺したい男がいる。頭文字は。」 
 
別の一人がそう言った。 
残りの二人も続けて曰く、 
 
「――その男なら私も殺したいわ。K川、でしょう?」 
 
「…Kろ川、か……私も、あの男を殺したいと、常々思ってたの。」 
 
――しばしの沈黙の後、 
言いだしっぺの一人が、口を開いて言った。 
 
「ねえ。私たち四人で、殺さない?――黒川を。」 
 
――そう、この日記ではすっかりおなじみの男・黒川巧… 
4人が共通の憎しみを抱いているのは、黒川その人だったのだ。 
 
←黒川その人 
 
「そうよ!私たち、誕生日に色々してもらったけど、一度もお礼した事ないもの。一発食らわせてやりたいわ!」 
 
「…でも、あれは思慮深い男だ。そう簡単には殺せない。それは何度も戦ってきた私がよく分かってる。――どうやって殺す?殺害方法が問題だ。」 
 
「…もちろん、言いだしっぺの私に名案がある。」 
 
「「「!?その、作戦とは!?」」」 
 
「…その前に、3人とも、いい?
これは、私の計画だと黒川に勘付かれたら終わり。 
 
――あの男が事切れるその時まで、これが4人のうちの一体誰の計画か――それを隠して通してほしい!!」
 
 
――そこで私たち4人は誓った。 
この計画の真犯人が誰なのか…… 
それをこの物語のエンドロールが流れ切って、 
ドルビーのマークが出てくるまで隠し通そうと――!!
 
 
「それじゃ、3人とも、聞いて。私の作戦とはこうだ。来る2月14日に――…」 
 
 
「――お前…!なんという見事な作戦…!!」 
 
「これは…陰湿極まりない黒川の人格崩壊エンド…!!」 
 
「黒川…生まれてきた事を後悔させてやる。」 
 
 
――さあ、再び戦いの幕を開けよう!! 
当ててみよ、黒川!! 
私たちの中の誰が真犯人か!!そしてこれから君をどうやって殺すのか!その殺害方法を!!
 
 
――いつも通りが主犯の計画か? 
黒川と色々話す機会が増えた星彦さんか? 
同じサディスト仲間の色居か? 
あるいは、大穴ではなこさんか!
 
 
そう、今回の戦いは、我々犯人側4人と、黒川の4対1の心理戦なのだ――!!
 
 
 
黒川『……ちょ、ちょっと待って下さい!そんなの僕に不利に決まってます!4対1じゃないですか!!――ど、動機は?犯人グループの動機は何です!?」 
 
私「去年は我々4人共々、君には大変お世話になった。どうもありがとう、殺す!!――と、それが犯行動機だ…!」 
 
黒川『で、では殺害方法は!?』 
 
「君は、これから読む推理小説のトリックを先に知りたいと思うのか?そんな事、教えたら楽しめないだろう。」 
 
黒川『――しかし、これから読む推理小説の分量くらいは、読む前から分かっていてもいいはずです!この小説は何ページまである?――要するに、謎を解く猶予はいつまでだ?』 
 
「2月12日。」 
 
黒川『に、2月…?』 
 
私「フ…
自分が殺される殺人事件の推理をする気分はどうだ?黒川さんよ!――だが言っておくが、最も美しいトリックとは、単純かつ明快なもの!…それじゃあな」 
 
黒川『――待って下さい!!最後に、今から読むこの推理小説のタイトルを教えてもらおう!』 
 
 
「……タイトル?
そう、この推理小説のタイトルは――…… 
 
 
『 黒川巧・バレンタイン殺人事件 』」。 
 
 
【黒川座談会】黒川巧・バレンタイン殺人事件  
〜真犯人は誰だ!〜
 
 
――そんなわけで前置きが長くなって申し訳ありません! 
2月14日のバレンタインに合わせて、 
本日2月12日夜着で、私たち4人共同で、黒川さんの家にあるものを贈りました。 
これです。 
 
 
 
――
この中身が何なのか、そして誰が計画したものかを当てられたら黒川の勝ち―― 
 
もちろん、まだこの小説は完結していない。 
だからこそ、日記の冒頭の会話の喋り手が誰かをまだ言えなかったわけですが! 
 
そう、犯人が勝つのか、黒川が逃げ切るのか――まだ、分からない! 
黒川さんには土日を丸々明けておいてもらったので、さあこれから「座談会」という形で、小説の結末をつづっていこうじゃないか!! 
 
 
…そして、小説の続きを物語る前に、もうひとつ言っておかなければならない事があります。 
数日に前に、Twitterで黒川自身とこんなやり取りがありました。 
(Twitterでのやり取りをほぼ引用します) 
 
・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
黒川『――だけどね、藤村さん、
僕は推理小説よりも、冒険小説が読みたいんですよ。』 
 
私「…?…と、いうと?」 
 
曰く、 
この日記は、いつも私の視点で書かれているので不公平だ、と。 
そして、黒川さんが最も書いてほしい話が書かれていない、と。 
 
黒川『君が僕を助けてくれた話を…あの、君が古代のギリシャの英雄のように、さっそうと僕を助けてくれた、あの話を!!日記に書いてもいいはずだ!!そうでしょう!?』 
 
私「…!?」 
 
黒川『つまりだ…
君のサイトの日記…一日だけ僕にくれないか。――一回だけ藤村さんのサイトの日記を、僕に書かせて欲しい。いつも君視点の話では不公平だ。一度だけでいい、藤村の英雄譚を、僕の目線で書かせてくれ!』 
 
「…な…それは…」 
 
…それは…黒川さんの地の文で、私のツッコミも入る事なしに、 
私の日記で延々とオンステージしたい、 
と……そういう事…?
 
 
 
黒川『君にとっても悪い話じゃない。なぜなら君は今、僕の申し出を聞いて、少なからず「面白い」と思っているはず。――だから、この通りだ。一日だけ僕にくれ!』 
 
 
………まさか…この気高い男が…私に頭を下げるなんて…! 
私の、英雄譚を日記に書きたいがために…! 
私に、頼みごとをするなんて…!! 
私は死ぬほど感動した…! 
 
――そして、長い沈黙の後に、 
 
 
「結論から言おう。――イヤだ。」 
 
…確かに黒川さんの提案は最高に面白い。想像するだけで心が燃える。 
そんな日記私もぜひ読みたい。…君の言うとおりだ。 
……だがそれ以上に、私は、君の提案に従うという状況が許せん!!! 
 
そこに跪いて、私の足を舐めながらお願いするというのなら聞こう! 
 
――だが、それが嫌だというのなら、力ずくで奪ってみせろ!!私の日記を!」 
 
 
黒川『君は、そう言うだろうと思っていた。
――では、力ずくで頂戴します。』 
 
私「エッ―!?」 
 
 
黒川『バレンタイン。……確か、僕に何か仕掛けて下さるんですよね。その謎を僕が解いたら、先程の要求を聞いて頂く!――この条件でいいな、藤村シシン!』 
 
…!!まさか、三手先まで読まれているとは…!! 
計算し尽くされた犯行…!! 
黒川貴様…!!!
 
 
 
 
黒川『僕は虎視眈々と待っていたのです、この時をね…。貴女が今考えた付け焼き刃の言葉の数々など、熟考した僕の敵ではないな。』 
 
「く…いいだろう、その条件を飲む!!!バレンタイン戦で、君が勝ったら私の日記を好きにしろ!!――だが、お前が負けた場合は、私の要求をのんでもらうぞ! 
 
黒川『――ほう?君の要求とは?聞こう。』 
 
 
――去年のバレンタイン。 
君は私の作戦の前にもろくも破れ去ったな。 
…だが、私はその時の日記をまだ書いていないんだ。 
 
(→『【序章:特別ルール!アイツを泣かせろ!】対黒川バレンタイン掃討戦!』参照) 
 
「…もし今年のバレンタインで君が負けた場合は、去年のバレンタインで貴様がどんなにみじめに敗北して泣きわめいたか……それを自分の手で書いて私の日記にアップしてもらう!!!」 
 
 
黒川
『うわああああああああ藤村貴様ああああああッッ――!!!!
 
 
そう、これなら
「黒川に日記を書いてもらう」という事実は変えずに、 
その中身だけを180度変えることができる…!! 
 
 
黒川『くそ…なぜ、それを僕は読めなかった…その一手をなぜ先読みできなかった……!く…だがまだ僕が負けると決まったわけじゃない。
要するに僕が勝てばいい!!』 
 
「ふん、戦う前から負けているのが分からないほど愚かなのか、君は。」 
 
「虎視眈々と熟慮していた」?それでその程度か、黒川。 
がっかりさせるな、我が終生のライバルよ! 
君の熟慮など私の一手で覆せる、忘れるな! 
 
次はもっといい手を考えてこい! 
私を楽しませてくれ、友よ!
 
 
 
黒川『そんな勝ち誇った顔をしていられるのは今のうちだ、藤村、我が宿敵よ!――僕は負けない。なぜなら、君のために勝ちたいからだ。
君の英雄譚の日記を書くために、僕は勝ちたいのだから!…これ以上崇高な理由があるか?僕は勝つ!君のために!』 
 
「――それならば私も、絶対に君には負けるわけにはいかない!!なぜなら、君に勝つことが、勝ち続けることこそが、私の最高の「英雄譚」なのだから!!」 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
―――つまり、今回の戦いに黒川が勝ったら、 
この日記は黒川さんに乗っ取られます 
そして彼の好き放題好き勝手な事を何の検閲もなしに、ここに書きつづられます。 
 
しかし一方で、私が勝った場合は、 
去年のバレンタインでみじめに奴が負けた事を、 
黒川自身の手で、ここに書き綴ってもらいます。
 
 
 
――これは、面白くなってきた…!! 
じゃあいざ、推理合戦といこう、黒川!! 
 
 
 
――この袋の中身は何か?そして我々4人のうち、誰が真犯人か――? 
小説の終わりまでに、見事我々のトリックを暴いてみせよ、黒川巧! 
 
 
そして見て下さっている方々も、ぜひご推理なさってみて下さい!この袋の中身が一体何なのか!誰が計画の主犯かを!!
 
 
―さあ、座談会を始めよう!! 
 
我々4人の犯人が勝つのか、黒川が逃げ切るのか―― 
その結末を、この土日で決めよう、黒川さん!!
 
では改めまして、タイトルコール!! 
 
【黒川座談会】黒川巧・バレンタイン殺人事件  
〜真犯人は誰だ!私敗北の場合、この日記で黒川オンステージ〜 
 
(以下、座談会です!)
 
..10:45
  
 

黒川ですが。
本格的な座談会を始める前に一言だけ言わせてもらいたい。

――愚者ですか、貴女は?

いいか、君は今日の夜に届くように僕に荷物を送ったのでしょう?すなわち2月12日の午前11時現在、僕の手元に君らからの荷物はまだ届いていない、僕は外見を見てもいないのですよ。
にも関わらず、荷物の外見を今日記にアップするとは――愚かとしか言いようがない。
悪戯に僕にヒントと考える時間を与えたようなものです。

とにかく、荷物の大体の大きさはこれで分かりました。
ありがとう、愚か者君。
それでは、本番の夜に備えて仮眠をとることにいたしましょう。

ああ、楽しみですね。まもなく、この日記が僕のものになるなんて――貴女のこの大切な砦が!考えただけで高揚いたしますよ。
ではまた後ほど。
..2/12 11:25(Sat)

…勘違いしないでほしいな、黒川さん。

私が、荷物の外見を日記にアップしたのは――今、君に見られても、絶対に勝てる自信があるからだ。
現に、君はこの外見から何かを割り出せたか?――大きさだって?そんなもん分かったところで何になる?

――さあ、悔しかったら言ってみろ。この中身が何なのか!
言えないだろう?君にはまったく見当もついていないだろうからな。


申し訳ないが、黒川さん。今回も勝つのは私だ。
楽しみだな。この日記で、お前を引き回すのが!!

自分の手で、自分が敗北した時の日記を書く――そんな屈辱、君に耐えられるだろうか?

…私は、その光景を想像しただけで、どうしようもなく高ぶる!!

また後で!
..2/12 11:47(Sat)

あ、あの。とりあえず、その袋に書かれている文字を解読して検索してみたのですけど。
それで、その、大変申し上げにくいのですが…。

えーと、それって、女性用の下着…のブランド…の袋ですか?
間違っていましたら本当に申し訳ありません。

それで、その…その外装って、中身と関係ありません、よね?
それともブランド名ではなく、純粋に「憤慨」という意味の「pique」に関係するのでしょうか。
..2/12 12:45(Sat)

ああくそ、僕は何を言っているんだ。
..2/12 12:47(Sat)

黒川さん、深読みしすぎです。

ジェラート・ピケ(Gelato Pique)でしょ?
そこは下着っていうか、ルームウェアを扱っているブランドで…

ごめん、全然中身とは関係ないっていうか(笑)、
全部入る綺麗な袋がそのくらいしか無かった、っていうだけで…!!

――するってえと、何か?
黒川さんは、私たち四人が、君に女性物のパンティーでも送った、と。
そう言いたいのか?

そんな軽く悪趣味な事するわけ無いだろ!!
安心しろ。我々が黒川さんに贈ったのは、もっとずっと悪趣味なものだ。


――さて、肝心の荷物は?
そろそろ届くころだが?
..2/12 21:07(Sat)

…我が家の玄関のチャイムを鳴らし、先ほど、貴様の手先(宅配便の方)が現れたぞ。
ええ、確かに受け取りました――貴女方からの荷物をね!!



――だが藤村、君は一つだけ大きなミスを犯した。
自分の書いた文章を読み返してみろ。


「全部入る綺麗な袋がそのくらいしか無かった」

『全部』入る」。

すなわち、この袋の中に入っているものは、複数。
しかもその言い方ですとおそらく3つ以上。


――藤村。君の機知はすばらしい。
だが、君には一つだけ弱点がある。
それはその余裕から来る、油断だ。


――さて、この袋の中身に対する僕の推理を聞きたいか?
あるいは、君ら4人のうち、だれが主犯格なのかを?
..2/12 21:51(Sat)

――君のハッタリには毎度驚かされるよ。

「僕の推理」、だって?
そんな事言って、どうせ何も分かっちゃいないだろ?
袋の中身は複数。それが分かって何になる?

…画面の前で青ざめている君の顔が目に浮かぶようだ。

では、ぜひ君の推理とやらを聞かせてもらおうか。

――と、言いたいところだが、残念ながらまだ役者が揃っていないんだ。
色居と星彦さんにも来てもらわないとな。

君に、あと一時間だけ、考える猶予をやろう。
..2/12 22:15(Sat)

そう、それだ――先ほどから、君のその引き延ばし行為がずっと気になっている。

君は、時間を引き延ばそうとしてますよね。
言いかえれば、僕に袋を開けさせる時間をなるべく遅くしようとしている。
朝からずっとそうでした。

しかも、宅配便の時間指定も……20〜21時になっている。
これは、もっとも遅い時間指定です。

こんなことは未だかつてなかった。
君が荷物を送ってくる時は、遅くても夕方までには時間指定されていたのに。

これはなぜだ?
僕に早めに荷物を開けられたら困る理由でもあるのか?


――藤村さん。君は一体何を待っている?
..2/12 22:25(Sat)

案ずるな。ただのアリバイ工作さ。

さあ、名探偵君。謎解きの時間だ。
犯人は分かったかな?そして我々のトリックは?

それとも降参して素直にそのパンドラの箱を開けてみるか?
..2/12 23:50(Sat)

今晩はー黒川さーん!あなたの星彦でーす。
さーて謎は全て解けたかなー?(教育番組風に)


―と、いうわけで。裏で貴方の勇姿、皆で見守らせていただきます。

華々しくこのテルモピュライで、スパルタの勇士の如く散る様を見せてくれるのか。
はたまたクセルクセスに致命傷を負わせられるのか―。

どっちに転んでも大変(見てる我々は)美味しいですね。
頑張ってください。
では!
..2/13 0:15(Sun)

では僕の推理をお話ししよう。――

藤村さん、星彦さん、色居さん、はなこさん。

――この四人のうちで誰が主犯か。


まず、はなこさん。貴女はありえない。
なぜなら、はなこさんは今海外旅行に出かけている。つまり彼女には物理的に犯行は不可能。
(指示だけして出かけた可能性も捨てきれないが。)
..2/13 0:17(Sun)

――ちょうどいい、次に星彦さん。貴女ですが。

最初、Twitterでは星彦さんが言いだしっぺ、のように書かれていたが…

ここしばらく貴女とTwitterと直接話す機会を得て分かった。
――君は、策を弄して相手を痛めつけようとするタイプではない。

君が僕を殺すなら、こんな回りくどい方法ではなく堂々と拳で殴り殺すと思います。



「―星彦さん。もし貴女が犯人だったとしたら、どんな方法で僕を苦しめたいと思いますか?」

僕がそうカマをかけた時、君は何も言わずに逃げたな。
全てが虚実のTwitterの中で、君のあの反応だけは真実のように思えた。

――よって、君の性格から判ずるに、星彦さん。君も違う。
..2/13 0:44(Sun)

しかし、色居さん。――残念ながら僕には、貴女の性格を判じられるほどの情報がありません。

だが、一つだけ言える事は――貴女には動機がない。


僕が藤村と毎度やっているような攻防というのは…考える労力も時間も相当な物。
相手の事をずっと考えていなければできない事なのです。

しかし色居さん。僕は貴女にそこまで愛された記憶がありません。


よって、動機の面から考えて色居さんではおそらく無い。

仮にもし、色居さんが主犯だとしたら、
そんなに僕の事を考えていて下さったのか、
と感動することでしょうね。



――よって、物理的、性格的、そして動機的に考えて、
やはりこの計画の主犯は――藤村さん。君では無いでしょうか。
..2/13 1:19(Sun)

君は本当に頭がいいな…。

少なくともそう書けば、例え間違えても、「この計画の主犯=黒川さんの事を一番に考えてる、黒川さんの事を一番愛している人」

というイメージが付いて、犯人に大ダメージと。
そういう作戦で来たか?


――だが、残念だな。
そういう展開にはおそらくならない、とだけ伝えておこう。

さて、名探偵。
私が犯人だとして、君はその袋の中を何と予測する?
..2/13 1:34(Sun)

この荷物を最初に見た時から、一つ、気になっている事がある。



――この、左上に付けられた桃色の奇妙なマーク…
おそらく、ハートマークだと思うのですが。

良く見るといびつでハサミで切った跡があるのですよね。

藤村。これは君が作ったもので間違いはないな。
..2/13 1:58(Sun)

いびつは余計だろ!!!

あっ……しまった…!
くっ…た、確かに、それは私が自分で作ったハートだが…。それが何か?
..2/13 2:04(Sun)

先ほど君が僕に猶予をくれた間に――調べたんですよ。

ハートマークの起源をね!!

すると、ハートはディオニュソスの印だ、とする説がありました。
彼自身が蔦の葉の形を図案化したマークであり、
その信者は心臓の上にハートの刺青をした、と。

それが後世に心臓と混同されるようになった、と。

――すなわち、この袋の中身はディオニュソスに関係している。
..2/13 2:34(Sun)

まさか、それで「答え」を出したつもりなんじゃないだろうな?

――ディオニュソスが関係している、そんな漠然とした推理なら誰でもできる。

いつもの理論的な言葉はどこに置いてきた、黒川?

アポロンの光線のように明朗な言葉で、その袋の中身を言い当ててみろ!!
さあ、箱の中身は何だ!!
..2/13 2:44(Sun)

では結論から言う!

――箱の中身は葡萄のチョコレートだ!!
..2/13 2:53(Sun)


『最も美しいトリックとは、単純かつ明快なもの』――君はそう言った。

去年とその前も、僕はディオニュソス絡みのチョコレートをもらった。
一度目はざくろ、二度目はアメジストの。

だが、一度たりとも!ディオニュソスの最も単純かつ明快な象徴である「ぶどう」は貰っていない!!

――よって僕の結論は、ぶどうのチョコレート!
この結論は翻らない!
..2/13 3:06(Sun)

では開けてみろ!!!!!黒川!!

――君が死ぬか。我々が死ぬか!!
今、決着をつけよう!
..2/13 3:10(Sun)

新しい記事立てる!
..2/13 3:11(Sun)

 

2011. 2. 13
      【続:黒川座談会】黒川巧・バレンタイン殺人事件〜真犯人は誰だ!
私敗北の場合、この日記で黒川オンステージ〜

下の座談会の続きです!!  
 

……これは……勝った…?



チョコレート…チョコレートですよね!?
僕の推理が正しかった!

ははは、僕の勝ちだ!!
藤村シシン破れたり!!
..2/13 3:29(Sun)

それは、箱の中を開けてみてから言うんだな。


確かにそれはチョコレートだ。
だが、君の言うように、一つでもぶどうのチョコレートがあるか!?
..2/13 3:33(Sun)

……ちょ…っと。待って下さい。これ…


ど、どういう事です?
どうして…
..2/13 3:43(Sun)




ぶどうが…無い…どこにもない…!!

二、三個口に入れてみても、ぶどうの味もしない…!!!

どういう事!?どういう事です、これは…!!


大体なぜ4つあるの!?
しかも、付箋で皆さんのお名前がそれぞれに書いてある…!!
これは、みなさんそれぞれから、という事!?まさか!


――これではまるで…!
これじゃ、まるで……
バレンタインのようではないですか!?
..2/13 4:00(Sun)

――君は見事だった。と言おう。
ただしそれは、私の思考を読むことにかけては、の話だ。


確かに、もし私だったら、バレンタインに君にディオニュソス関係のものを贈ろう、と思うだろう。


――だがな、君の一番の過ちは、犯人を見誤った事だ。

犯人は私ではない。
ゆえに私の思考をいくら読んだとしても、見当違いだ。
答えは私の頭の中には無かったのだよ。


…では、真犯人に登場してもらおう。
..2/13 4:29(Sun)

♡♥♡♥ハッピーバレンタイン、黒川さん♡♥♡♥

お久しぶりです、色居です。
4人からの普通のチョコレート、楽しんでいただけたでしょうか♡

前回の誕生日に受けた雪辱…いえ、お礼をかねて、「黒川さんに普通にバレンタインのチョコを贈ろう!」と私が企画させていただきました。

私の誕生日直後という発案時期、
捨て台詞が日記に残っている状況、
何より『バレンタイン殺人事件』という何のひねりのないタイトル…

真犯人も殺害方法もすぐばれるのではないかと思ったのですが、
「あの黒川さんが素直にバレンタインだと思うはずがない」という
思惑通りミスリードに乗ってくださいましたね。
やはりバレンタインはどんな男でも冷静さを失う…。

ぶれっぶれの写真、非常に楽しませていただきました。


ちなみにこのチョコレートは4人それぞれが黒川さんへの感謝の気持ちを込めて選んだものです。
おいしく召し上がってくださいね♡♡♡


p.s.
ハートマークがディオニュソスの心臓だとは知りませんでした。
また一つ勉強になりました^^
..2/13 5:02(Sun)

えーっと…すみません、まだちょっと信じられないのですが…

すみません、ちょっと、整理させて頂きたいのですが…
..2/13 5:10(Sun)

いや。いや、嘘だ!!色居さん。その話は嘘です!

なぜなら、貴女のお話ですと、貴女方4人が、僕にチョコレートを用意したという事になります。

それは絶対にあり得ない。

なぜなら、僕は今までまともにチョコレートを貰った事が一度もないし、
これからもそうだからです。


――僕が、4つもチョコレートをもらう?
そんな話誰が信じます?
僕を知る人の誰が?ここを見ている方の一体誰が?


全て藤村の策略だという事は分かり切っているのです。
その証拠に、それぞれの箱に貼ってある付箋のお名前が――これ、全部藤村の筆跡じゃないですか!!


藤村が全部書いた、という事でしょう?
違うんですか!?
..2/13 5:18(Sun)

じゃあ何か?黒川さんは、私が一人で、黒川さんのために4つもチョコレートを買った、と。そう言いたいのか?

――それは違う。あらゆる意味で違う。


確かに最後にみんなの名前を書いた付箋をつけたのは、私だ。
でも、チョコレートは違う。

色居が、バレンタインに君を喜ばせたいと言い、
はなこさんが「じゃあ、伊勢丹のサロン・ド・ショコラに行こうよ!」
それで、みんなで君のために思い思いのチョコを選んできたんだ。

君はある時、Twitterで「甘ったるすぎる物は嫌い」と言ったな。
だからみんなして、柑橘系とか日本風とか、甘すぎない物は無いかと探した。

…そのみんなの気持ちを、どうか嘘などと言わないでほしい。


そして明日からは、黒川さん、

「今年のバレンタインにチョコいくつもらった?」

――この問いかけには、胸を張って言ってほしい、



「4つだ!」と!!!

ハッピーバレンタイン、巧!!
..2/13 5:44(Sun)

貴女方こそ、勘違いしないでほしい…。

僕が、「甘いものが苦手」と言ったのは、それは、普通の好みの話です。


貴女方から頂くものなら、なんだって美味しいに決まってるでしょう…
たとえアイスにカスタードと生クリームをのせて、その上にかかったチョコレートですら美味しいに決まってるでしょう…


僕が今どんな顔をしているか見せてやりたいよ。
本当にどうもありがとうございます。

取り乱して5、6個すでに食べてしまったのですが、
残りは大切に頂きます。

本当に…その…すみません、こういう時どんな言葉を言ったらいいのでしょうね…。
..2/13 6:08(Sun)

君が探してるぶどうならここにあるぜ…。

いい朝ですね。星彦です。
それでは祝杯としてワインをあけさせていただきます!

我々の勝利!!…そして黒川さん、ハッピーバレンタイン!!!


…と、いうわけで貴方の仰るとおり「回りくどい方法ではなく堂々と拳で殴り殺」―させていただきました。
ご期待には添えられたでしょうか。

(っていうかツイッター見直したら、私ちゃんと
『苦しめるとかしち面倒くさい事しないで、とっとと技かけて勝利の雄叫びあげる』
って応えてるよ!無言で逃げたとか言いがかりはよしていただこう。風呂ぐらい行かせろ!wwキッ。)

…ツイッターと言えば、この間シシンさんらと外出して、私がはなこ・シシン両名にBL話攻撃を受けて助けを求めていた時ありましたね。
貴方は「皆さんでおでかけですか?」と聞きました。

貴方のためにチョコを買いに集まっていたのだと露ほどにも思わなかったようですね。
我々はこの時すでに勝利を確信していました。

ですが勝利より何よりも、黒川さん。
我々は貴方への日ごろの感謝をこめて、そのチョコを貴方のためだけに選び、集まった。

何も気負う事も疑う事もなく、喜んで食べていただければ嬉しいです。


―それでは、黒川さんにお聞きします。

「今年のバレンタイン。チョコは既に何個もらっていますか?」
..2/13 6:50(Sun)

……4つ、です…。

星彦さん、「無言で逃げた」と申し上げた事をお気になされたのなら申し訳ありません。

あれは、ああ言えば貴女がおびき出せるのではないか、と
小細工を弄した結果ですので、どうぞお忘れ下さいますよう。
(貴女の性格上、「無言で逃げる」という行為は許せないと思いますから。)

あの時、僕のチョコレートのために集まって下さっていたのですね。
何と申し上げていいか――本当にありがとうございます。
..2/13 7:19(Sun)

すみません、心から嬉しいのです。嬉しいのですが――今回は本当に、勝とうと思ったのです。
勝って、藤村さんの英雄譚を書きたかったのですから…

藤村さんの、あの英雄譚を…


僕、負けてしまった……。
..2/13 7:23(Sun)

確かにこの小説の結末は、君の負けだ。
約束通り、去年のバレンタインの惨敗ぶりを君自身の手で書いてもらう。

だが、――この小説には続編がある、と言ったらどうする?

燃え尽きている暇はない。まだ終わりじゃないぞ。


君は先ほど言ったな?

「どうして時間指定を最も遅い20時〜21時にしたのか?」
「なぜ藤村さんは座談会の時間を引き延ばそうとしているのか?」


――その問いに今答えよう。

待っていたからだよ。朝が来るのを。
朝が来て、13日の午前中になるのを待っていたんだ。

なぜなら私は、13日の午前付けで君の家にもう一つ荷物を贈ったからだ。




――さあ、後半戦といこうじゃないか。負け犬よ。
..2/13 7:38(Sun)

え…

ちょ、っと、どういう事ですか…!?

荷物、もう一つって、どういう…!?

君は勝った。もう充分ではないですか!!!これ以上に僕に何をするつもりですか、この鬼畜が…――!!


ああ、午前中に来るという事は、12時までですか!?
それまでに、僕は…ああ、僕はどうすればいい…!!


貴様の要求は何だ!?僕に何をするつもりだ!?
..2/13 7:47(Sun)

――私が勝った時の要求は何か。
それは、いずれ明らかになるであろう。

とりあえず、荷物が来たら私を起こしてくれ。

それまで君はこの袋の中身が何かを想像しているといい。
そして私はまた新しい記事を立てよう――
新たなる戦いのために!!



...To be continued.
..2/13 7:56(Sun)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<第一部・補足事項>

◆みんなが黒川さんに贈ったチョコレートの内訳はこんな感じ。
ちなみに、この写真は黒川が手ずから撮ってくれました。

 はなこさんの。

「ピンクとかハートとか、明けた瞬間に黒川が絶命するくらいプリチーな奴ぶちこんでやるわ」

がコンセプトです。
これが普段暗澹たる雰囲気の黒川さんの手に渡ったと思うと胸が熱くなる。

 星彦さんの。

「地中海の塩や果実が使われてるさっぱりしたチョコで、甘いもの苦手な黒川さんのお口にも合うはず。」

――という、本当に女性らしい気遣いが行きとどいたチョコレート。
バレンタインの真髄を見た。

 色居の。

「黒川さん、ギリシャ神話とか天体とか好きだよね。」

という、黒川さんの好みにぴったり合わせたご存じフーシェの惑星チョコレート。
惑星に神々の名前が付いていて神話+惑星好きな黒川にはたまらない一品。


 私の。

私は、ズバリ「ノーコンセプト」

私が下手に考えて神話関係とかにすると、
黒川に余計な勘ぐりをされそうだ、と思い、
もう何も考えずに和風のチョコレート。

というかこの写真はどうしてこんなにブレているんだ。
どんだけ動揺したんだ黒川。

良く見たら星彦さんのチョコの包装紙もビリビリに破ってあるし、
どんだけ焦ってたんだお前。

(↑ちなみに、黒川さんはみんなのチョコを容疑が薄かった順に開けています。)
..2/13 18:08(Sun)

◆ハートマークについて

黒川さんはディオニュソスのツタだの心臓だの深読みしていましたが、
これは私が「ラッピング可愛くしよう!」と思っていたずらに付けただけのハートです。何の意味も無いです。
いびつで悪かったな!!!

◆色居が容疑者からはずされた段階で、私たちはスカイプで祝杯をあげていた。黒川さん、ごめんね!

◆↑で黒川さんが「星彦さんをおびき出そうと思って『黙って逃げた』と言った」との事ですが、まさに君の言う通り星彦さんはあの時出て行くつもりでした。が、色居に止められていました。「今出て行ったら、自分は犯人じゃないってばらすも同然!」つって。…危なかった…!
..2/13 18:08(Sun)

本当に…まんまと黒川さんの誘導に乗るところでしたよ。
色居・シシンありがとう…!!

私のがビリビリに破けてる…というのは、あれですか?
はなこさんのチョコにぶどうが入ってなかった事と、あのドピンクなチョコに相当動揺したという事でしょうか。
はなこおめでとう!相当なショッキング映像だったらしいですよ…(笑)
..2/13 19:24(Sun)

正直、「貴女には動機がない。」と言われた時には戦慄しました…!
ちょっと一回自分の行動を振り返ってみてよ!(笑)
いろいろお世話になってますが、聖夜をショタBL小説でつぶしてくださった件は一生農奴になってもいいと思うくらい感動しました。

ありがとう、―――チョコにまみれて死ね!


ところでシシンのレポートでは触れられてないんだけど、
名探偵黒川・推理ショーの舞台裏では奴はかなりガクブルしてましたwwww
シシン「深読みしてるけどそれなりに当たっとる」
シシン「なんか追いつめられてる気がしてきたんだけど、錯覚?」
シシン「やばいパニクってきた」
シシン「私も推理が終わるまで黙ってた方がいいよね?油断でボロがでるから」

…だから大丈夫だって言ったじゃん!!!!!(笑)
そんなんだから隙につけ入られるんだよ!


でも本当に楽しかった!
シシン、星彦さん、はなこ、また勝利の祝杯をあげようね…!
..2/13 20:48(Sun)

 

2011. 2. 14
      【第二章:黒川座談会】 黒川巧・バレンタイン殺人事件
〜殺害方法:ディオニュソスとアルテミスによる屈辱死

※前日の日記の続きです! 
 
――というわけで、前々日からの日記の通り、 
我々の普通のチョコレート×4の前にもろくも敗れ去った黒川。 
約束通り、奴には去年のバレンタインの惨敗ぶりを奴自身の手で書いてもらう。 
 
だが、この物語には続きがある。 
私は、13日の午前付けで黒川にもう一つ荷物を贈っていたのだ。 
 
――さあ、後半戦を始めよう!
 
 
 
 
…黒川さん。君が「藤村さんならバレンタインにディオニュソス関係のもので来るはず」。と言った時。 
 
私がどんな気持ちでいたと思う…?
 
 
「ハートはディオニュソスが葡萄のツタから図案化した印」。 
 
あの時までは見当外れの言葉を、 
君が言った時!
 
 
私がどんな気持ちでいたと思う…? 
 
……ゾクゾクしたよ…!! 
なぜなら! 
――見よ、そのプレゼントのラッピングを!!
 
 
 
 
ディオニュソスのツタだ!! 
君の言う通り!! 
私は、二つ目の荷物に、
ディオニュソス関係のものを送った!!
 
 
ああ本当に、前半戦…
主犯が色居ではなく、私だったら。 
君に負けていたことだろう。
 
 
私の思考を完璧に読まれて、我々は君に負けていた!!君は追いつめる相手を間違えただけだった! 
 
 
――だが、言っておこう。 
今度のプレゼントは、最初から最後まで私の考えで、 
私が、君に贈ったものだ。 
 
 
…加えて言おう。 
私は、前半戦で君の負けを確信していた。 
つまり君が、去年の屈辱のバレンタインを日記に書くことになろう事は分かっていた。 
 
君は去年、私のディオニュソスとアルテミスを組み合わせた攻撃で惨敗したな。 
 
…だから、君が去年の屈辱を思い出しやすいように、 
今一度、あの時と全く同じ状況を再現してやろうじゃないか。 
 
 
すなわち、黒川さん、今私は君に
「ディオニュソスとアルテミス関係のもの」を贈った。 
 
 
そしてこの謎を解くヒントを今、私の口から述べよう。 
問題は簡単だ。 
 
「アルテミスが生まれた場所はどこか?」。 
 
 
「デロス島だ。だって、アポロンとアルテミスは双子で、同じ場所で生まれたんだから。アポロンの出身地=アルテミスの出身地。」 
 
 
――まさかそんなつまんねえ答えは言わないよな、我が宿敵よ!! 
 
 
さあ、アルテミスが生まれた場所はどこだ!! 
そしてその袋の中身は何だ、黒川!!
 
 
 
【第二章:黒川座談会】黒川巧・バレンタイン殺人事件 
〜殺害方法:ディオニュソスとアルテミスによる屈辱死〜
 
 
(以下、座談会です!) 
 
..20:09
  
 

やはり貴女は、下の追記に書かれていた通り、「ノーコンセプト」などで終わる方ではないようですね。
いいでしょう、何が目的かは分かりませんがもう一戦交えようではありませんか。

――「アルテミスの出身地はどこか?」ですって?

僕も舐められたものです。
アルテミスの生まれた島は、デロス島であってデロス島ではない。

1.どのようなアポロン崇拝も、アルテミス崇拝には先行しない。
  =神話上、アルテミスはアポロンよりも先に生まれた。

2.デロス島(輝ける島)という名前は、アポロンが生まれた瞬間に名付けられた。
  =アルテミスが生まれた時はあの島の名前は「デロス」ではない。

3.「デロス」と付けられる前のあの島の名は「オルティギア」だった。


=すなわち、アルテミスの出身地は「オルティギア島」
生まれたのはアポロンと同じ島でも、名前が違うからだ。


…しかし、それがディオニュソスと何の関係があるのか…?
..2/13 21:40(Sun)

君ときたら、バレンタイン=普通にチョコレートを貰う日、という公式は一切分からなかったのに、
そういう問題となると途端にその輝き…。


お前の人生、何かを間違えているぞ。


――しかし、さすが黒川さん、と言おう。
これだけの短時間で答えを出すとは。

正解だ。アルテミスの出身地はオルティギア。
デロス島の前身の名ですよね。

――それで?君はそれをディオニュソスとどう関連づける?
..2/13 22:03(Sun)

「オルティギア」と呼ばれる場所は確認されているだけで、
少なくとも3つはある。

 1.デロス島
 2.トルコのエフェソス付近
 3.イタリアのシチリア付近

この全てがアルテミスの出身地、と主張できるわけだが――一体、どのオルティギアだ?

今調べた限りでは、三つともディオニュソスとは関係がない。

それとも「オルティギア」…この名前自体に意味が?
これはギリシア語で「うずらの島」という意味ですね。
..2/13 22:50(Sun)

本当に、それは黒川さんの悪い癖だ。
すぐに自分の頭の中か、あるいは文献の中から答えを得ようとする。

しかし言わせてもらおう。
そんな所に答えは無いの。



貴様の目の前にあるパソコンはただの飾りか?

――検索してみろ!!オルティギアを!!
..2/13 22:56(Sun)

…ザクロ……?

ザクロか…!?

――ザクロはディオニュソスの血から生まれた植物…!
そしてオルティギア…ORTIGIA!!



オルティギアの英語読みである、「ORTIGIA(オルティージャ)」というブランドからザクロのランナップが出ているな!

http://www.ortigia.jp/fragrances/pomegranate.html

…これだろう!?
..2/13 23:11(Sun)

その自分の答えを信じるなら、

さあ、開けてみろ!!黒川!!
..2/13 23:14(Sun)

いや待て、何かがおかしい…!!

君が、こんな簡単な問題を僕に出してくるわけがない!
それは絶対にありえない!

全ての状況は間違いなくORTIGIAのザクロを指している。
しかし、僕の指導理性が、違う、と言っている!
..2/13 23:21(Sun)

……それは黒川さん、私を買いかぶりすぎじゃないのか?

君の知恵の方が私を上回っている。――そうは考えられないのか。

――とりあえず、開けてみろ。そうしたら全てを話そう。
..2/13 23:29(Sun)

いや…おかしい!絶対におかしい!

そう、そうです、だって君は上の記事に、自分で書いていますよ!

「私は、前半戦で君の負けを確信していた。」と!

僕が負けるのを君が分かっていたのだったら、
なぜもうひと勝負しかける必要があったのでしょう?


そう、君が、僕にもう一つ荷物を送ってくる理由がない!

ええ、そうです、ずっとそれが気になっていました。
君がなぜ僕ともうひと勝負したのか…その理由がない!
..2/13 23:39(Sun)

藤村シシン、もしこの袋の中身が、ORTIGIAのザクロなら、僕は君を軽蔑する。

君は僕との勝負に手を抜いたのか、と。
そこまで腑抜けになったのかと!
..2/13 23:50(Sun)

軽蔑?――できもしない事を言うな、黒川よ。

とりあえず、さっさと袋を開けてみろ!!
私に対する罵詈雑言なら、その後ゆっくり聞こう!
..2/13 23:57(Sun)

その一言で確信した。藤村さん、
君は、負けてもいい、と思っている。

君の目的は別のところにある。

理由のわからない勝負。
先ほどから、ずっと僕を正解に導くような流れ、
その上、いたって簡単な答え。

――貴女。僕をわざと勝たせようとしているでしょう。

――では、袋を開けさせて頂きます。
..2/14 0:11(Mon)

やはりORTIGIAのザクロでしたか…。

(画像提供:藤村)

しかもパッケージがディオニュソス。


――で?なぜこんな事をしたのか聞かせてもらおう。

藤村さん、僕は君との勝負をある種神聖な儀式のようなものだと捉えていました。
それは君にとってもそうだろうと思っていました。

なのに、なぜ、わざと負けた?
――その理由を聞くまで今日は眠りません。
..2/14 0:24(Mon)

君は勝った。私は負けた。――理由はどうあれ、それが事実だ。
好きなだけ私を軽蔑していい。

それで黒川さん、忘れているようだけど、

バレンタイン戦で、私に勝ったら…

君は何をしたい、と言っていた?
..2/14 0:37(Mon)

……僕が勝ったら、
君が、僕を助けてくれた時の、あの英雄譚を日記で書きたいと…。

――だから、負けたんですか…?

僕のその希望をかなえるために、君はわざと負けたと、そう言うのか!?
..2/14 0:46(Mon)

ちょっと待ちなさい、僕は怒っています!
今、人生で一番怒っています!!
..2/14 0:47(Mon)

……いつからだ?

僕が「勝ったら君の日記を一日くれ」と言ったのは、一週間前くらいでした。

――その時君はすでに、バレンタインに僕が負けると分かっていた。
だから、急いでもう一つ勝負を用意したというわけか……僕を勝たせるための!


藤村さん、僕は確かに君の英雄譚を書きたい!
ああいつだって書きたいです!

僕が集団で侮辱されている時に君が助けてくれた、あの話を書きたい、いつだって!

そのためには君に勝たなければならないと、確かにそう思った。
でもそれは、君に不本意な黒星を付けてまで勝ちたいというわけではありません!
..2/14 1:03(Mon)

黒川さん、君には心からお詫びしたいと思う。
――でもそれは、私がわざと負けた、という行為に対する詫びじゃない。


君を気持ちよく勝たせてあげられなかった事に対する詫びだ。
自分の作戦の稚拙さに対する詫びだ。



…確かに、君がそんな賭けを持ち出したのは一週間前と急だった。
だから、私も用意が足りなかったんだ。

それで、君に気持ち良く勝たせてあげられなかった事を
ほんとうに申し訳ないと思う。

だが、自分がした行為に対しては一切あやまりたくない。

悔しかったら、無理やり負けるかドローに持ち込めば良かったではないか。
君にはそれができなかった。


だから、君の勝ちだ。
大人しく自分の勝ちを認めろ。
..2/14 1:18(Mon)

――そして、私がこんなことをした理由をどうか聞いてほしい。

それは純粋に、君が書く英雄譚を私が見たいからだ。

そして君のつづる英雄譚を、他にも見たい、と思って下さっている人が
他にも居て下さるだろうと信じるからだ。

君のために負けたんじゃない。
私は、私のために負けたんだ。
..2/14 1:21(Mon)

…なんなんですか、この…僕が勝つ事で僕が負ける感じ…。新感覚なんですけど。
..2/14 1:29(Mon)

あの。すみません。藤村さんの言う通りです。
僕は貴女に甘えていました。

途中でわざと負けようとしている事を察したのなら、
ドローに持ち込めば良かっただけの事でした。

――それができず喚いていただけの自分がお恥ずかしい。
確かに僕は、本当の意味で君に勝つには遠く及ばないようです。

素直に自分の勝ちを認めます。
..2/14 1:42(Mon)

そして、もうひとつ申し訳ない。
せっかく貴女にORTIGIAのザクロのソープを頂いたのに、お礼がまだでした!

(画像提供:藤村)

ありがとうございます!これ、すごくいいにおいですよ!
本当にザクロの香りですね。

僕、今からこれで体洗ってきます!ちょっと待ってて下さいね!
..2/14 1:43(Mon)

ここに来てまさかの黒川シャワーシーン―――!!!?
深夜の読者サービスか――!!

アホかーーーー!!
..2/14 1:51(Mon)

えっ…く、黒川さん…?本当にお風呂行っちゃったの??????嘘でしょ?
..2/14 1:53(Mon)

この間……あいつ…本当に行った……
..2/14 2:00(Mon)

…………え?ってか、そんな本格的に風呂入ってんの?30分経ってますけど…
..2/14 2:10(Mon)

フゥ……あ、すみません。アフターシャワーです。

それよりも、完全に僕、全身から柘榴の香り漂う色男なんですけどどう思います!?
..2/14 2:14(Mon)

ちょっと、横浜からだと分かりかねますね。

――さて、じゃあそろそろ総括してもらおう。
今回は君が勝ったから、君がまとめてくれ。
..2/14 2:16(Mon)

僕、昨日の皆さんからのチョコレートの御礼を申し上げるのがまだでしたので、
藤村の許可を得、この場をお借りしたいと思います。

――まず、はなこさん。



最初にこのチョコレートを開けたときの衝撃……筆舌に尽くしがたい。君は正気か?

ピンクにハートにリボン……この各紋章の意味するところが分からず、
「象徴学辞典」の中を探しに探したのですが、何も載っていませんでした。
…バレンタインだったのですね。
この辞典は、改訂の余地ありですね。

正直、このピンクのハートをかじる自分の姿を想像するだけで悶絶死しそうなので、そちらはまだ頂いておりませんが、四角形のものは中に抹茶が入っていてとても美味しかったです。

サロン・ド・ショコラという人ごみまみれの場所に、
みなさんで僕のために(?)行って下さったそうですが、
それは貴女が企画して下さったと藤村に伺いました。

本当にどうもありがとうございます。
また、はなこさんの人生哲学はすばらしいと、いつも藤村に聞かされています。
是非、こんど哲学談義のお相手を。
..2/14 2:37(Mon)

――次に、星彦さん。



前の人のどうかしているとしか思えないピンクのハートから打って変って、
この理性的なたたずまい。


僕の理性を決壊させるには十分でした。
包装紙を乱暴に破いたのはそのせいです。
お気を悪くされたら申し訳ありません。

この時点で完全に正気を失った僕は、開けた瞬間二つほどムシャムシャ食べてしまいました。でも、オレンジの味のチョコレートはさっぱりしていてとても好きでした。
地中海のオレンジのものを選んで下さったとか。
どうも有難うございます。

正直、星彦さんには言いたい事がたくさんあります。
貴女については藤村から聞かぬ日はないですが、
それに対してはちょっと寂しいというか、悔しい気持ちがありますよ。
なんだか、人間としてもだいぶ負けている気がしますしね。

が、この場はただお礼を言わせて頂きたいと思います。
友よ、ありがとうございます。
またTwitterの方で。
..2/14 3:04(Mon)

―――そして首謀者たる色居さん。



僕は、このチョコレートに一番狂気を感じた。

なぜなら……僕、大好きなのです。惑星とか、宇宙とか、それに纏わる神話とか。
おそらく世界中の全てのチョコレートを並べても、
これが一番なのではないかと思います。

貴女がこれを選んだ事――その事実にあやうく失禁するかと思いました。

しかも今回のバレンタイン殺人計画は貴女のご提案とか。
まんまと貴女に踊らされたというわけですか…。

なんというか、実際の色居さんは、
藤村から聞いている貴女のイメージとはずいぶん違う気がいたします。
貴女は、こんなどうかしている計画を、
自ら立てるような方には思えないというか…。

ですので、まだ信じられませんよ。色居さんが真犯人という事実が。


しかし、今改めてこのチョコレートを見て…この狂気を見て…それが真実なのだろうと、ひしひしと感じる次第です。どうやら僕は、貴女とゆっくりお話しする機会を持たなければならないようです。

このチョコは観賞用のような気がいたしますので、まだ頂いてはおりませんが、いずれ美味しく頂きます。

本当にありがとうございます。完全犯罪者よ。
..2/14 3:39(Mon)

――最後に、藤村さん。



僕は、このチョコレートが怖い。

君にこの写真を転送した時、「こんなブレブレのじゃなくて、もっときれいな写真ちょうだいよ!」と言ったな。

――違うんです。手が震えて、何度撮っても、これなんです。

何の変哲もない普通のチョコレート。
「ノーコンセンプト」との事ですが、まさにその通り。

「ブドウ」が入っていない。
犯人は貴女じゃない。
僕の負け。

それが象徴的に表わされた、どうしようもなく無機質なチョコだった。

だから僕は、このチョコレートが怖い。
無機質で、無感情で、無意味で――ぞっとする冷たさです。


これを君が選んだとはどうしても信じられない。
というか、絶対に信じたくない。

頼むから違う、と。そう言ってほしい。嘘でもいい。
(だってそうでしょう?君の言葉が、行為が、絵が、文章が、無機質で無感情だった事がある?)


――こんな状態でしたので、君がもうひと勝負しよう、と言ってきた時には、あわてたとか燃えたというより、むしろ安堵いたしました。
僕はまだ藤村さんの世界の中にいていいのかと…!
本当に本当に、安堵した。

……これ以上言うと、余計なことまで口をついて出そうなので終わりにしておきますが、

一言だけ、これだけは皆さんに言っておきたい。


貴女方、ホワイトデーを無事に過ごせると思ってないでしょうね。


覚悟しておけ。
..2/14 4:39(Mon)

黒川さん、君はひとつ重要な事を見落としている。

普段からチョコを貰いなれてる男子なら一見して分かっただろうが、
君はこういう事になれてないようだから、はっきり言っておこう。

それ4つとも義理チョコです。

いいか、本命へのバレンタインっていうのは、



私と星彦さんがアポロンのために作ったこの神殿型ケーキ!
こういうやつの事を言うから!!!!


それは義理!
勘違いしてんじゃねーぞオメー!!

だから、お礼とかいいんだよ。
..2/14 5:01(Mon)

そしてなんか私が普通のチョコレート送ったことで怖がらせたようですみませんでした(笑)。

そうだな、私も色居くらい考えて送ればよかったと、
今反省している。ごめん。


――さて、君は前半戦に負け、後半戦に勝った。

よって、私の日記を二回書いてもらうことにする。


一回目は、黒川さんが敗北したことによる罰ゲーム――『前回バレンタインの屈辱的敗北の全貌を黒川さん自身の手で』。

二回目は、黒川さんが勝利したことによる褒賞――『日記で自由にオンステージ。』

――黒川さんの手による日記、本当に楽しみです!!
次回の日記をぜひお楽しみに!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ではでは、ここまで見て下さった方、本当にお付き合いどうもありがとうございました。ただ黒川さんにチョコレートを贈る、とそれだけだったのですが、見て下さった方にも楽しんで頂けたら我々一同、本当にうれしく思います!!

そして、この所更新が滞っててすみませんでした。
お返事も相変わらず遅くなってて申し訳ないです!
少々お待ちください!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
よし寝よう!明日普通に月曜で学校じゃねえか(笑)。
..2/14 5:10(Mon)

いや、ちょっと…!君が謝る事は何もない。こちらこそ申し訳ない。

なんだか、もう…全部藤村さんの計画通りな気がするな…


では最後に、僕からも見て下さっている方に一言…
本当にすみませんでした…。

チョコを4つももらって有頂天の身の程知らずの男、と罵られようと、
僕はとてもうれしかったのです…御気分を害された方がいらしたら申し訳ありません。
..2/14 5:30(Mon)

とりあえずTwitterで猛烈な勢いで謝って来るのをやめろ。お前は。

私も最高に楽しかったよ!!ありがとう、黒川さん!!
また楽しい事しような!!!
..2/14 5:32(Mon)

君こそ。Twitterで僕を泣かせるのは卑怯だ。表で勝負しろ、表で。

君がなんと言おうと、悪いのは僕です。
真に思慮深い人間なら、友がわざと負けようとしている事に気付いても、気付かぬふりをしてその優しさに乗ることができたはずです。

本当に浅はかでした。申し訳ありません。―――でも、ありがとうございます。本当に。
ええ、また共に戦いましょう!!そして、これからも楽しい事をいたしましょう。
..2/14 6:10(Mon)



藤村シシン
古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。
高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院(西洋史学専攻)修了。

◆著書『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。

お仕事のご依頼 euermo★gmail.com
(*をアットマークに変えて送って下さい)


書籍『古代ギリシャのリアル』発売中。




★よく出てくる宿敵「黒川君」については
【黒川wiki】をご参照下さい。



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2011. 2. 14 【第二章:黒川座談会】 黒川....
2011. 2. 13 【続:黒川座談会】黒川巧・バ....
2011. 2. 12 【黒川座談会】黒川巧・バレン....

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