Title: Re:初盆について
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某政令指定都市に所在する寺を預かるものの立場から。
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初めに。 「お盆」は仏教行事のようにおもわれていますが、仏教とは別次元の伝統的な宗教/信仰の行事に仏教儀礼が乗っかったものです。広義の「夏祭り」と考えてください。 その目的は、(1)一年下半期の幸福を祈る祭(2)水神さまの祭(3)病気の神さまの祭(4)収穫を祈願し感謝する祭、です。(1)と(4)は具体的には神さまとなったご先祖さんを祀ることですから、先祖供養を通じて仏教儀礼がいっしょになりました。
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Q1:どのように、やればいいのでしょうか? A1:家に「盆棚」という祭壇を作って食事を供えます。飾り方は地域ごとの習俗ですから一概には言えません。
Q2:母は、お寺で、拝んでもらえはいいと言っていますが、それでいいのでしょうか? A2:ご自宅でお迎えしましょう。宗教的には、お盆は神となった先祖が現世に帰ってきてくれるのですから家でお迎えするのが本儀です。対して、お彼岸は「極楽=あの世」に往った先祖を偲ぶ行為ですから「あの世=異界=墓地」で行うことがふさわしいですね。もっとも、私の預かる寺をはじめとして、盆にあわせて大々的に「施餓鬼法要」を行う場合が一般的ですから、こちらにもご参列いただければありがたいです。
Q3:家に来てもらって拝んでもらったほうがいいのですか? A3:上記の通りですから、帰ってきてくれた神=先祖を前に法要(棚経)を家で行ってもらったほうがよいでしょう。
Q4:葬儀屋のほうから、盆飾りと言う資料を送ってきますが、やらなくてはいけないのでしょうか? A4:宗教行事は個人の信仰の問題です。やらなくてはならないというものではありません。やるにしてもインフォームド=コンセントの元、ご自身の判断によって行うものです。
以上、ご参考までに。
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