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Name: MT
Date: 2013/09/17(火) 20:56
No:5023
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Title: 不動明王様の御真言について
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はじめまして、MTと申します。 私は生まれたときより日蓮系の新興宗教の会員です。
最近、天台宗の行者であられる酒井雄哉と光永覚道の両大阿闍梨に魅入られ、お不動様の御真言(慈救呪)と光明真言を毎日唱えさせていただいております。
実家が熱心な新興宗教の信者のため、両親に罪悪感を感じつつ、出勤と帰宅の岐路のときに唱えていますが、やはりこういった軽い感じの唱え方は間違いで、お寺で作法に則った唱え方をしないと罰を受けますでしょうか?
密教の知識がほとんどないので、金剛合掌で唱えていますが間違ってますでしょうか?
また、お不動様の御真言で火界呪がありますが、この御真言は天台宗ではどのような発音で読み、どういったときに唱えるものなのでしょうか?
ご教示頂けたら幸いです。 宜しくお願いいたします。
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Name: 天台沙門
Date: 2013/09/18(水) 11:38
No:5024
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Title: Re:不動明王様の御真言について
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某政令指定都市に所在する寺を預かる天台を主とする者の立場から。
大前提として、密教法儀は師匠から伝法を受けて始めて修法すべきもの、ということをご理解ください。すなわち、師匠や流派によって真言と契印を始めとする修法の内容は変わりうるということ、また行者の階位により行うべき修法が異なってしかるべきということです。 私自身は街寺で檀家さんの先祖供養を主たる法務としておりますので、密教修法については節分護摩供と施餓鬼光明供を行うだけの初行者です。あくまでも、その範囲でのご回答ですのでご了解ください。
さて。 ご真言を「出勤と帰宅の岐路のときに唱えています」とのことですが、罰を受けるどころかきちんと功徳の得られる修行法です。ご安心ください。(余談ですが、罰をあてることの有無が神仏の絶対的な相違です。) そもそも、天台における修行の作法は四種三昧といいまして、常座三昧・常行三昧・半行半座三昧・非行非座三昧に分類されていますが、日常の行動のなかで行法をすることが非行非座三昧にあたります。酒井雄哉師や光永覚道師が行われている回峰行が非行非座三昧ですね。ちなみに、常座三昧=座禅止観・常行三昧=歩行しながらの読経と念仏・半行半座三昧=行道と着座を織り交ぜた読経、というものがそれぞれのおおざっぱな内容です。一般的な寺院法要は半行半座三昧に類するといってよいでしょう。 なお、密教法儀に関してですが、伝法されていない印を結ぶよりは普通の合掌をお勧めします。私自身は慈救咒=索印・光明真言=金剛合掌を用いておりますが、そういう僧侶もいるというだけのことです。また、火界咒については伝法を受けておりませんのでお答えができません。あしからずご了承ください。
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Name: MT
Date: 2013/09/18(水) 19:46
No:5025
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Title: Re:不動明王様の御真言について
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天台沙門様
大変わかりやすく、詳細に教えてくださり誠にありがとうございます。
「罰を受けるどころかきちんと功徳の得られる修行法です」 御真言と印は、師僧より伝えられない限りみだりに結んだり唱えてはいけないと聞いていたので、天台沙門のご教示いただき安心しました。
日蓮上人の教学を勉強するなかで、摩訶止観に説かれる四種三昧も知識だけありますが、まだまだ天台宗の教義に疎いのでこれからどんどん勉強させていただきます。
誠に無礼とは存じますが、もう2、3の質問をさせてください。
来月の28日にお不動様の縁日ということもあり、目黒不動尊へ参詣させていただき、護摩祈願をしていただこうと思っています。 なにぶん、私の33年間は神社仏閣への参詣厳禁という環境に身をおいていましたので、初めてのことで護摩祈願をしていただく上での作法などはございますでしょうか?
目黒不動尊にはお不動様以外にも諸尊様がおられます。私が暗誦できるのは、慈救呪、光明真言、法華経方便品の十如是までと自我偈だけで、大日如来様や阿弥陀様に礼拝するときは、光明真言を唱えればよろしいでしょうか?
最後に、千日回峰行を満行された行者様は、東京にいらっしゃいますでしょうか?天台宗の信者でもないのに無礼とは存じているのですが、どうしてもお加持を受けたく思っています。お加持を受けられないまでも、大行満という尊いお姿を拝したい気持ちです。
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Name: 天台沙門
Date: 2013/09/20(金) 06:45
No:5029
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Title: Re:不動明王様の御真言について
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「御真言と印は、師僧より伝えられない限り」 この場合に問題となるのは印の結び方でしょう。真言については、色々なご寺院(例えば三十三箇所)の本堂にご本尊のご真言を記した札があったりするので、伝法を受けていなくとも唱えてよいと考えられます。
Q1:護摩祈願をしていただく上での作法 A1:姿勢を正し自分が修法をしているつもりで祈願の内容を念じる、ということでしょう。ところで、行者さんによっては一緒に経文や真言をお唱えすることを断る方がいらっしゃいますので、作法については現地であらためてお訊ねください。
Q2:大日如来様や阿弥陀様に礼拝するときは、光明真言を唱えれば A2:天台宗の勤行という観点からですが「開経偈・自我偈・宝号(南無大日如来・南無阿弥陀如来)・法華成仏偈」をお唱えいただければよろしいかと。もちろん、ご自身が慣れていらっしゃる日蓮宗系の勤行作法に則られても問題ありません。
Q3:千日回峰行を満行された行者様は、東京に A3:残念ながら、私は存じ上げません。大先達として後進の指導にあたられながら御自行をなさっておられますので、基本は比叡山麓の坂本か飯室の里坊にお住まいになられておられるはずですから、東京在住の行者さんはいらっしゃらないとおもいます。百日回峰を経験なさった住職さんなら東京にもいらっしゃるでしょう。なお、回峰行者さんの祈祷・講演については、延暦寺のHP等をご参照ください。
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Name: MT
Date: 2013/09/21(土) 23:57
No:5030
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Title: Re:不動明王様の御真言について
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天台沙門様
ご教示くださり本当にありがとうございます。
不動明王様に出会えたのは仏縁だと信じ、一生懸命お祈りさせていただきます。
本当にありがとうございました。
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