|
文七さま
とんでもありません。 大変参考になりました。 コスミレとノジスミレがこんなに似ているもので判断が難しいことがあるということは認識しておりませんでしたので、とても勉強になりました。 自分一人で考えてもなかなか名前を付けられないで残っていたので、悶々としていました。 実は、まだほかにも名前が決まらないものがあります。 今回、ノジスミレをちゃんと理解していないことがわかりました。 ノジスミレはその辺にあるものだと思って、まじめに植栽したものはありませんでしたが、実はたくさんあったということになります・・・。
以下、文七さんの同定結果を受けて、もう一度、自分の言葉で整理してみました。 今後、さらに他の野外の個体群を観察し、特徴抽出し、幅のある種の同定の練習を積み重ねていきたいと思います。 783(778, 786, 781):コスミレ(私が暫定的にオカスミレと呼んでいたもの) 花:側弁は僅かに有毛、雌蕊の柱頭が逆三角、ガク片、子房は赤紫色が入り、花柄は無毛。距は中程度。 ※まだ個体数が少ないので正しいかどうかはわかりませんが、784ノジスミレより花が大きいと思われる。 ※786の個体(野生返り咲き)は、柱頭の形がノジスミレに似ているが、同所の同一種と思われるもう一つの花は逆三角形だった。 ※刮ハは赤紫で、種子の数も多い。 葉:ざらざらした感じ、まばらに有毛。葉縁は、鋸歯が立つというか、ギザギザが目立つ、成長した葉には翼があるが、基部はくびれない。葉はいわれてみれば、だらしない感じ、ヨレヨレしている。色はやや薄く、黄緑色。これまで見た個体で葉裏が紫のものは一つもないが、植栽では、夏に、一時的に紫色が葉の表に滲んだものがあった(写真見つけましたのであとでアップしておきます)。
784(779):ノジスミレ(私がコスミレと呼んでいたもの) 花:側弁は無毛、雌蕊の柱頭が横広の半楕円。花柄には微毛が生え、基部は赤紫の色素が入るが、先端に行くにつれて緑に変わる。結果、ガク片、ガク片の付属体、子房は赤紫の要素は無く、緑で無毛。ガク片は中程度の細長さ。距は中程度の長さ。 ※刮ハはガク片が緑であるのに対して「白い」と感じる 葉:触るとなめらかで、冷たい感じ、先端に向かって細くならずに少し膨らむ傾向にある(ヘラ型に近くなる)。鋸歯は深くなく、葉もヨレヨレしない。翼の基部がややくびれる傾向がある。
アカネスミレ(サクラスミレも)をまだ見ていないことが判明したので、これは来年の課題です。 アカネスミレは普通種のはずですので、公園などにもあるはずで、ぜったいどこかで見かけているはずなのですが・・・。
来年のテーマは、葉っぱで同定の答え合わせ。 これはすぐに終わるので、来年のテーマは、人工授粉(交雑)です。 現在、返り咲きで練習中です。 しかし、この小さな花でどうやって交配させるのか?まったく情報がないので、とりあえず咲いた花を先鋭ピンセットで分解して、つまようじの先端に花粉を付けたつもり・・・にして、別の花の柱頭下部に接触させる(させたつもり)。 自家受粉を避けるために雄蕊は除いて、花弁も取り除いています。 構造上、唇弁や側弁(毛)は花粉の集積に役立っているはずなのですが、こんな方法でちゃんと種が採れるのかしら? マキノXエイザン、マキノXヒメ、エイザンXヒメ、エイザンXヒトツバエゾ、ナガハシXエイザン、オオタチツボXナガハシ を試してみましたが、あまりうまく行っていないみたいです。 みなさん自分で工夫されて受精効率を上げているのでしょうか? 自家受粉を完全に防ぐ方法はあるのかしら? 疑問はあとを絶ちません。 スミレはいろんな楽しみ方があってよいですね!
..2017/11/03(金) 23:59 No.797
|