藤村シシンぶろぐ


 

2010. 6. 9
      哲学の頂上決戦!黒川 vs はなこ
+黒川さんにこのサイトを教える事にした

あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 
 
『私は黒川と一緒にはなこに誕生日プレゼントを送ったと思ったら、
なぜか黒川の罠にハメられていた。また黒川に負けた…と思ったら、いつの間にかその黒川もはなこに負けていた。 
 
  
 
な… 何を言ってるのか わからねーと思うが 
私も何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった… 
誕生日プレゼントだとか錬金術だとかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ 
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ… 
 
 
―――えー…アポロン祭の事など色々喋りたいことは多々あるのですが、 
まず纏めやすそうな事からお話させて頂きたい…! 
そう!前々回の日記で、「哲学科のはなこが、哲学科の黒川に負けた」という話をしましたが!!そのわずか2日後に!!全く同じ方法ではなこが黒川を打ち負かした…その逆転劇を!! 
 
哲学の頂上決戦!黒川 vs はなこ 
〜はなこに贈る誕生日プレゼント編〜
 
 
 
 
…さて、前回の日記の最後に、 
「Garden of Delights」のそらのはなこさんの誕生日に寄せて、   
『私と共同で、哲学科の黒川さんから、哲学科のはなこさんに誕生日プレゼントを用意した。』 
 
と書きましたが… 
 
何を贈ったかと言えば、これです!! 
 
 
 
 
マグカップ!!
 
私の友人の雑貨作家さんにはなこのイメージで作ってもらったマグ!! 
表側は、切手とかレースとか彼女が好きそうな物をあしらったデザインなんですが! 
 
裏はなんと!
黒川さんから、軍神アレス好きのはなこに贈る言葉!! 
 
 
 
   『not even the God of War withstands Love; 
   not of Love caught by Ares, 
   but of Ares caught by Love.』 
   
   (軍神アレスといえど、愛には敵しえず。 
    アレスが愛を捉えるのではなく、 
    愛がアレスをつかまえる。)
 
 
 
――そう、黒川さんがはなこにピッタリの言葉を古代ギリシャの哲学者プラトンの言葉から引用してくれました!!これははなこめっちゃ喜ぶだろーッ! 
 
私「黒川さん、ありがとう!!ちなみに、プラトン先生のどの本の一節なの!?」 
 
黒川「フフフ…大丈夫。
これは哲学科なら誰もが知っている言葉です。その人も哲学科ならすくに分かるはず。 
 
 …そして、続く文章を言ってくれると思います、 
 
 ――『…アポロンが医術、弓術、卜占術を編み出したのは周知の事実。 
    だが彼はそれらを愛に導かれて作り出したのだ。 
    アポロンといえど、愛の前では一人の弟子にすぎぬ。』 
 
 ってね。」 
 
 
――ありがとう…黒川さん!! 
「軍神アレスといえど、愛には敵しえず。アレスが愛を捉えるのではなく、愛がアレスをつかまえる」…!なんて素敵な言葉なんだ…!!しかも続く文章がアポロンだと…!!? 
超感謝だぜ…!!
 
 
 
 
そして予想通り、マグカップを受け取ったはなこさんもとっても喜んでくれました。 
が、ここで一つ大きな誤算が。 
 
はなこ「うおー黒川ありがとうー!!
で、これって、誰の言葉なの??」 
 
「え…?えーと…黒川さんは、この文章を読めば、哲学科の人間ならすぐに出典が分かるハズ、って…。」 
 
はなこ「えっ」 
 
私「なんか、プラトンの言葉らしいんだけど…」 
 
はなこ「……………。
すまん、黒川。全然分からん。プラトンのどこだ。」 
 
私「え〜とね、確か、この直後の文に、『アポロンは恋の奴隷』みたいな文章が続くらしいんだけど……」 
 
はなこ「アポロンが恋の奴隷!!!?何それ!?アレス×アポロンじゃね!!?私が大好きなアレアポじゃねこのマグカップ!!?!プラトン先生…あなたもか!!あなたもアレアポ信者だったのか――!!」 
 
 
私(やべっ…「恋の奴隷」じゃなくて、「恋の弟子」だったかも…) 
 
 
はなこ「まさか黒川さんにアレアポマグカップもらえるとは思ってなかったよーーー!!!ほんと有難うって言っといてよーー!!そして、出来たらこの出典教えてっつっといて!分かんねーから!!不勉強でごめんね!!私学生時代、哲学よりぷよぷよやってたから!!」 
 
 
――ここまでだと、一見、出典を当てられなかったはなこの負けに思えた… 
が、とてつもないどんでん返しがここから始まるのだった――!! 
 
はなこが出典を知りたがっている、 
という事を伝えるため黒川に電話をかけた私。 
 
私「…もしもし?黒川さん、この前ははなこさんのプレゼントの言葉どうもありがとうございました〜!めっちゃ喜んでました!!それで、一つ聞きたい事が…」 
 
黒川『喜んで頂けましたか。あれでしょ?出だし読んだだけで
「ああ〜!プラトン先生の「饗宴」だ〜!!私大好きなのー!!」って話になったでしょ?』 
 
私「…………え、ええ、まあ……(プラトンの『饗宴』なんだ…)」 
 
 
黒川『それで…怒られたんでしょ?「これ最後に何でアフロディーテ無いの!?」って?』 
 
 
「えっ?」 
 
 
黒川
『…え?』 
 
二人
「「……………え………」」 
 
 
……エ????
 
 
 
私「………
アフロディーテって…どういう事…?」 
 
黒川『え…え…?…だから…突っ込まれたでしょ?どうして最後の「of Aphrodite」の一文が欠けてるのか、って…。僕、それで藤村さんに赤っ恥かかせようと思ったんですけど……え…??』 
 
 
「………………詳しく説明してもらおうか。」 
 
 
曰く、黒川に教えてもらったこの英文、 
 
 
 
    not even the God 〜 
   but of Ares caught by Love. 
 
   (軍神アレスといえど、愛には敵しえず。 
    アレスが愛を捉えるのではなく、 
    愛をアレスがつかまえる。) 
 
実は最後に、 
 
  but of Ares caught by Love ---of Aphrodite. 
 
と、美の女神アフロディーテの名前が入り、訳としては 
 
   (軍神アレスといえど、愛には敵しえず。 
    アレスが愛を捉えるのではなく、 
    愛がアレスをつかまえる。――
そう、アフロディーテの愛が。) 
 
 
「何のつもりだ貴様!!?なんでわざと最後の一文を消した!?」 
 
黒川「僕はアフロディーテが大嫌いだからです。」 
 
お前さんの好みかい!!?
 
 
黒川「あと、…あと、そこを無くせば、はなこさんとやらから『お前、「アフロディーテ」の名前ないじゃねえかよ!!』って突っ込まれるかと思って…それで…」 
 
貴様…だから私に事前にプラトンの『饗宴』だと教えなかったんだな!? 
私に原文を確認されないように!? 
それではなこに突っ込ませるために!!
 
 
 
「……お前のその悪魔的な狡猾さにはいつも感服するよ……だが残念だったなサタンよ…今回、貴様は重大なミスを犯した…」 
 
黒川「何!?」 
 
 
「はなこさんの専門は古代西洋哲学じゃない……現代倫理なんだよ!!しかも学生時代、哲学よりもぷよぷよやってたぷよぷよ専攻なんだよ!!プラトンなんか知らねえんだよ!!」 
 
黒川
『な、なんと――!!?』 
 
「お前の予測とはまったく外れて、はなこさんは(あれがアレアポマグだと勘違いして)めっちゃ喜んでたからな!!お前は天才だっつってたかんな!!」 
 
黒川『ば、馬鹿なぁ――!!?』 
 
「お前は負けたんだよ黒川!!しかもお前が最も得意とする哲学で!!…良くわかんないけど多分そういうことだ!!そう、哲学でお前ははなこに負けたのだ黒川!!」 
 
 
黒川
『ぐわぁああああ〜〜〜!!!』 
 
 
見せてもらったぜ…哲学を極めし者同士の頂上決戦を…!!
 
 
 
 
――そんなわけで、ここまで黒川さんの思惑が逆の方面に働いたところを 
見た事なかったので、かなり爽快でした! 
黒川は「アフロディーテ」を悪意で抜いたはずなのに、 
それによってこの文章がアレアポになってはなこ歓喜!という…!! 
 
後日、はなこさんに「ごめん、最後の『アフロディーテ』って言葉をあいつ意図的に消してやがった。プラトン先生アレアポじゃなかった。アレアフだった。」ということ等を伝えたのですが、 
 
はなこ「いいよ!私、アレアフも当然のごとく大好きだし!!ってか、あれは黒川プラトンの最高の作品だもん!あれで十分美しいからいいんだよ!!」 
 
 
――黒川…おめえ…哲学科としてだけじゃなく、 
人間としてもはなこに負けてんぞ…
 
 
はなこさん、許してくれてありがとね…! 
またアレアポトークしましょう! 
 
 
ちなみにこの英文ですが、 
これは黒川さんに、 
 
私「友達に哲学科でアレス好きな子がいるんだけど、何かいい文章ないかな?女の子らしくて可愛いのが好きな子で…」 
 
と聞いて、すぐに「これがいいんじゃないか。」と 
黒川が返してくれた文章です。 
数秒考えただけで、この的確な文章を引いてきてくれた黒川さんの才能に感動…!! 
だって、多分これ以上にふさわしい文章はギリシャのどの文献を探してもないだろ…!! 
 
ほんとにすごいわ…!! 
なので、 
 
私「え、じゃあ、ついでにさ、私にぴったりの文章、って言ったらどこ?」 
 
 
黒川『…うーん…………、 
 
  Come and greet the gracious offering 
    of the seven-toned lyre.  
   Learn and become who you are.  
 
  (来りて迎えよ、七弦の竪琴が奏でる輝かしき調べを。 
   自分が何者であるかを学べ。 
   そしてその通りになりなさい。)
 
    
  ――ピンダロスのアポロン讃歌より抜粋。』 
 
 
…これ、自分が言われてみて初めて実感できるんですが……もう、ほんとここしか無いのよ!!ここ以上に私の胸に響く言葉は他のどのギリシャの古典の中にもないのよ!! 
 
ほんとこの才能はすごい!すごすぎる…!! 
 
Learn and become who you are. …!! 
(自分が何者であるかを学び、その通りになれ。) 
 
なんてシンプルで美しい英文…!!
 
いや、ギリシャ語の原文でもシンプルだけど、英語だとこの単純美がさらに引き立つんだ…! 
Learn and become who you are.…! 
まさにアポロンの言葉…!!黒川さん本当にすごいっ!!
 
 
 
 
……え〜今日はどうしてこんなに黒川をヨイショしているのかと言うと、 
  
実は近々、僭越ながら黒川さんを私のサイトにご招待させて頂こうと思っています。
 
 
色々考えた結果、それが一番いいのではないかと考えた次第です。 
なので、しばらく不自然なくらい黒川ヨイショが続きます。 
そして次回あたりものすごく真面目な日記を書かせて頂くと思います。 
 
やっぱさ…
第一印象って重要じゃん。最初は「あ、このサイトすごく真面目にアポロンのこと論じてるんだな」って思ってほしいじゃん。 
 
例えその他の部分が
チンコやホモや凌辱だとしてもだ…! 
第一印象が清楚だったらなんとかなる!!!
 
 
黒川さんには
「アポロンがヘルメスに凌辱されてたりするのっていいよね」とかはもちろん一言も言った事が無いので、 
このサイトを見てもらったら間違いなくドン引きされます。
 
 
だけど!! 
もし、これが一年前ならそのままフェードアウトされる可能性あるけど!! 
 
今となっては!! 
例え私が腐女子だろうが凌辱モノ好きだろうが、絶対に絶交されたりはしないはず…!! 
 
そしてそれは私も同じだぞー!見てるかー黒川ぁー!! 
黒川さんが例えスカトロマニアだろうが、ロリコンだろうが、植物性愛者だろうが、ターミネーターだろうが、シスの暗黒卿だろうが、全然大丈夫だぞ!! 
見てるかー黒川さーん!!
 
 
そんなわけで、私のこれからの戦法は…『肉を切らせて骨を断つ』!! 
「私のサイトを教えたからお前のサイトも教えてくれ、それがフェアってもんだろ?そしてお前のサイトで大笑いさせてくれ」戦法だ!!
 
 
――私がそんな事を考えているとは知る由もない黒川にはトップシークレットだけどな!!
 
 
あ、もちろんここを見て頂いてる方とか、 
何かと黒川さんにお気をかけて頂いている方に 
特別お気づかい頂く必要はありません。 
今までどおりに見て下さったら嬉しいです! 
 
 
さて、黒川さんからどんな反応を頂けるか楽しみです!! 
もちろん、「僕もアポロンがヘルメスに凌辱されてるといいと思ってました!」ってのがベストだけど!! 
 
多分それは万に一つも起こりそうにない…! 
だが、私は…その万に一つの可能性に賭ける!!
 
 
 
それじゃあサイトも少し改装します! 
第一印象を良くするために!(笑) 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
お返事等々大変遅れていてすみません! 
 
拍手のお返事は
4月3日分まであります! 
そして、4月1日のアポロンサイトに頂いた分ですが!アポロンにコメントを下さった方がほとんどだったので…これは私も悪ノリし返すしかない、と思ってこの日の分に関しては私ではなく、
アポロンがお返事しています。 
 
エイプリルフールに付き合って下さった方々ありがとうございました!みなさんの対アポロンコメント超面白かったです!!まさか楽しませるつもりのエイプリルフールで私の方が楽しませられてしまうとは…!迂闊!ありがとうございます!  
 

相変わらず黒川さんの頭脳が人間的な所が素敵過ぎますvv
でも、ぷよぷよ専攻のはなこサンはもっと素敵で魅力的ですvv
..6/9 16:07(Wed)

とりあえず、婚姻届を握って黒川さんの所に行こうと思います。
..6/10 15:53(Thu)

みなさんとても素敵…。輝いてみえます。
..6/11 2:58(Fri)

私も黒川さんの所に婚姻届持っていきとう思います…!
..6/12 19:23(Sat)



藤村シシン
古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。
高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院(西洋史学専攻)修了。

◆著書『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。

お仕事のご依頼 euermo★gmail.com
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書籍『古代ギリシャのリアル』発売中。




★よく出てくる宿敵「黒川君」については
【黒川wiki】をご参照下さい。



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2010. 6. 18 黒川座談会 3
2010. 6. 15 黒川座談会 2
2010. 6. 13 黒川さんをサイトにご招待、そ....
2010. 6. 09 哲学の頂上決戦!黒川 vs は....

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