藤村シシンぶろぐ


 

2011. 8. 15
      【後編】全世界同時多発アポロン祭・開幕!〜アポロンを本気で祝う!
+トルコ旅行記

※前日の日記の続きです! 
 
――…と、ここまで黒川を焚きつけておいて、 
私はハッとある事に気付いた。 
そう、今、黒川がいる場所がミコノス島――
ゲイの楽園だという事に。 
 
 
 
私「ごめん、ちょっと待った。黒川さん、今男一人でそこに居るんだよね?…今どんなカッコしてるの?」 
 
黒川『もちろん一人です。…格好は…海パン一丁ですけど。リゾートですからね。』 
 
「日本人男子一人でそれはマズいだろ。…ヒゲは?ちゃんとヒゲ伸ばして行ってる??ヒゲがあればゲイに声かけられにくいけど…」 
 
黒川『ツルツルです。』 
 
これでお前の乳首がピンク色だったら完璧チェックメイトだぞ!! 
 
私「ちょっ、やっぱりやめて!!そこで誰かに声をかけるのは危険だ!!」 
 
黒川『大丈夫ですよ!必ず船を出してもらいます!じゃあ明日、決行の日に!』 
 
私「待っ…
ねえ、黒川さんの乳首って何色!?それだけ聞かせt」 
 
 プツッ。ツーツーツー… 
 
 
――今だから言う。 
正直、この日の夜は心配で眠れなかった。 
黒川さんの乳首がピンク色だったらどうしよう… 
黒川さんがギリシャの逞しいゲイの人に掘られちゃってたらどうしよう… 
その恐怖で頭がいっぱいだった。 
 
――そして翌朝。決行当日。 
 
黒川『もしもし藤村さん!!聞いて下さい、僕やりました!!船を所有なさってるドイツ人男性が、デロス島周辺まで連れて行って下さいます!!』 
 
 
 
私「…申し訳ないけど、そのドイツの男性って信頼できるの?」 
 
黒川『大丈夫です。その点は確固たる保証があります。…その方のお名前、「ミハエル」って言うんです。』 
 
私「?ええ。」 
 
黒川『ミハエル(michael)とは天使の名前。…いい名です。』 
 
「……。だから?」 
 
黒川
『人を船に連れ込んで何か悪い事をしようとする人は、ミハエルじゃないと思う!!』 
 
気は確かかお前!!!??
 
まさかもうケツの穴掘られちゃった後なんじゃねーだろうな!!? 
 
 
――と、このタイミングで日本に居る星彦さんから連絡が。 
 
星彦『もしもし、シシンー?さっき徹夜開けのお仕事終わったよー!今からお祝いの態勢に入るとこ!…ううう、
耳たぶが痛い…』 
 
「耳!?何、どうしたのっ」 
 
星彦『いや、徹夜開けだからさ、ウトウトしてアポロンを逃したらまずいじゃん。だから、痛みで眠気を覚ますために、今ピアス開けてきたぜ。』 
 
どいつもこいつも!!! 
アポロンのためならケツに穴開けるのも 
耳に穴開けるのもおかまい無しか!!?
 
 
 
星彦『…それじゃ、私も今から祭り会場に入る!
そしてこのどこかにあるという噂のアポロン像を…草の根分けても探し出す…!!』 
 
――さあ、今こそ明かそう! 
このたび星彦さんが日本のアポロン誕会場として選んだのは、 
そう、ここ――!!
 
 
 
 
星彦『行ってくるぜ…
東京ディズニーシーにな!!』 
 
 
 
星彦「アポロンの異名の一つは、スミンテウス(ネズミの神)そしてここはネズミの国!!」 
 
 
――このギャクを成立させるためだけに 
女一人でシーに行ってる彦さんのためにも!!
 
祝いたい!アポロンを!心の底から!!!
 
 
 
――そして、約束の時間。 
 
黒川『もしもし、こちら黒川。無事デロス島付近の海上に着きました!!』 
 
 
 
――黒川はギリシャ時間・昼の12時。 
地中海の中心・デロス島にて。 
 
私『私も準備できたぞ!!!』 
 
 
 
――私は、トルコ時間・昼の13時。 
中東側の地中海の海岸で。 
 
 
『こっちもシーにあるアポロン見つけたぜ!!』 
 
 
 
――そして日本標準時刻午後7時。 
彦は、東京ディズニーシーの中の「メディテレーニアン(=地中海)ハーバー」にて。 
 
 
――そう、
まったく同じ瞬間!!全く違う場所で!! 
三人それぞれの地中海を囲みながら
…今、アポロンを祝う!
 
 
 
「――では、僭越ながら私が祭りの音頭をとらせて頂きたいと思います! 
 
…デルフォイのアポロン神殿に刻まれし、ヨーロッパ最古の楽譜の一つ『アポロン讃歌』より、第二番!!」 
 
 
 
…一体いつからだっただろう、 
我々がこんな馬鹿な計画を思い立ったのは。
 
 
「『詩神ムーサよ来たれ!あの岩がちなパルナソスへ、二つの頂きもつ聖地へと登れ…』」 
 
―― かつてその財力で巨大なアポロン神殿を建てた、ローマ皇帝アウグストゥス。 
その権力でアポロンのコスプレをして公衆の前に姿を現した、ルイ14世。 
その才能で等身大のアポロンの理想像を作った、三島由紀夫。
 
 
―――私たちには彼らのような財力も権力も才能もない…… 
 
 
私「
『ムーサよ歌え!ピュティアの主にして、黄金の太刀持つフォイボス・アポローンを祝おう!』」 
 
だが、我々には友がある! 
共にギリシャ神話とアポロンを愛する友が!!
 
 
 
「『レートーの君は、銀のオリーブに囲まれしデロスの地で、光り輝く君を生んだ――誰の助けも無しに!』」 
 
 
さあ、古代人にはできない、一人でもできない―― 
そんな本気のアポロン祭をしよう、友よ!!
 
 
ヨーロッパ・中東・アジア――  
”世界中で同時に、世界中のアポロンの聖地で”…… 
今!アポロンを祝おう!! 
 
 
 
「――ッこのアポロンの偉大なる祭儀に参加する者は誰か!!」  
 
 
↑トルコ・ヒエラポリスの「アポロン誕生の瞬間」。 
  
黒川
『善良なる市民!!』 
 
 
アポロンが生まれたデロス島 
 
星彦
『善良なる市民ッ!!!』 
 
 
 東京ディズニーシーにあるアポロン像。 
 
 
そしてTwitterで、サイトの拍手で、一緒に声をあげて下さった善良なる市民の方々も相まって! 
 
「「善良なる市民!!!」」 
 
ああ、なんという!なんという盛大な誕生祭!! 
なんという心躍る一瞬!!
 
 
「善良なる…市民…!!」 
 
ヨーロッパ・中東・アジア――  
 
――今、世界中で同時に、世界中のアポロンの聖地で!  
 
「「「アポロン…お誕生日おめでとう――」」」 
 
そう今、我々みんながやり遂げたのは―――   
 
「「「「アポロン――世界中から愛をこめて!!」」」」 
 
 
 
――「世界同時多発アポロン誕生祭」!!。
 
 
 
<終幕> 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
……人生を楽しむコツは、いかに馬鹿げた事を考えられるかだ!! 
 
――という事で、ひとまずバカはここまでにして、 
まずは、twitterやサイトの拍手で、アポロン祭にご参加下さった善良なる市民の皆様、本当にどうもありがとうございました!! 
おかげで本当に盛大なお祭りになりました! 
私たちもとっても楽しかったです!! 
 
――そして、こんな本気の祭りに本気で付き合ってくれた、 
獅子座コンビこと、
星彦さんと黒川さんにどうか万雷の拍手を!! 
 
一方私の方は…いくつかお詫びせねばならぬ事があります。 
そう、実は諸事情とトラブルによって、私は当初予定していたトロイア遺跡には当日居る事ができなかった、という…… 
 
 
↑トロイの木馬と遺跡。 
 
もう、星彦と黒川の二人は私を刺していい。 
あの二人があんなに苦労して祭り会場に行ったのに、 
お前はトルコ旅行満喫してただけじゃねーか!!っていう… 
みなさまにも、本当に申し訳ありませんでした!! 
 
そして、祭のまとめも遅れてしまって、 
楽しみにして下さってた方申し訳ありません! 
 
――せっかくなので、 
以下簡単に
私の方の裏話…というかトルコ旅行記をば!! 
…………………………………… 
 
―ー私がトルコ旅行で一番興奮した事と言えば、そう、これ!! 
 
 
ヒエラポリスにある
アポロン+ハーデスの神殿…!!!
 
 
 
…え、アポロン神殿はこの左の柱が残ってるやつだとして、 
ハーデス様の神殿どこにあるの? 
 
――そう思われる方も多かろう。 
画面右奥を良くご覧頂きたい。 
 
 
この小さい穴がハーデス神殿(プルトニウム)です!! 
 
ハーデス様…ショボい!トルコでも相変わらずショボい!!
 
昔はこの穴から毒ガスが出ていて、ハーデス様が冥界から送りこんでいると信じられていました。 
が、いつの間にかアポロンの神殿が上に建ってアポロンの神託所になっちゃったという非常にハーデス様らしいエピソードつき! 
 
 
 ヒエラポリスの石灰棚。温泉が溜まっています。 
 
――しかし、このヒエラポリスは、アポロンとハーデス様の神域。 
あの二人好きにとってはパラダイスのような場所だったのだ! 
 
 
 
まず、遺跡温泉(遺跡が沈んでる温泉に入れる場所)に併設されているカフェの名前が、 
「アポロン・カフェ」 
 
私「スゲー!アポロン・カフェだ…!!写真写真!!」 
 
――と、ここで一緒に行っていた由貴ちゃんが、 
 
由貴「お前アポロンとかそんな下らないモン撮ってる場合じゃねえぞ!!こっちにハーデス様売ってんぞ!!!」 
 
――エッ!!!?? 
 
遺跡に併設された売店… 
 
 
 
その棚の下の方に……あああっまさか…!! 
 
 
 
…ッ本国ギリシャでも一つも見なかった、と思ったら… 
ここに居たんですねッハーデス様!!! 
 
ハーデス様のエル・ドラドはここトルコだったのですねッ!!
 
 
 
――そんなわけで、もちろん買ってきたに決まってる!! 
 
 
 
ハーデス像を!!
 
 
…ハーデス様、背景がちょっとファンシーですみません。 
そしてこのハーデス像、材質がなんとヒエラポリスで採掘された石灰岩!! 
 
地中の鉱物は冥王の財産!フォーー!!!
 
 
 
じゃあ加えて私がトルコで購入してきた至高のアポロングッズもご紹介だぜ! 
 
まずはこちら!! 
 
 
アポロンノート!! 
 
 
 
アポロン・ソード!!! 
 
そして… 
 
 
アポロン・マーント!!!
 
 
後半別にアポロン関係ないですけど、私はアポロングッズだと思ってる!! 
 
 
――そんなわけで、トルコはとっても楽しかったです! 
ここまでお付き合い下さった方々、どうもありがとうございます! 
 
………………………… 
 
拍手どうもありがとうございます! 
お返事は5月末分まであります。遅くなっていてすみません! 
 
<近況> 
★pixiv始めました。→http://www.pixiv.net/member.php?id=3437580 
★9月のパラ銀に、はなこさんと星彦さんと一緒に出ようと思ってます! 
 
 
……さて、アポロン祭についての黒川・星彦さんの恨みつらみ、 
あるいは裏話などあったら、この↓に書いてもらいます!!
 
  
 

黒川です。

――ちょっと、訂正です!この書き方だと僕が掘られたか掘られてないかは読者のご想像にお任せします、みたいなニュアンスになってしまっているでしょうが!
僕は掘られてませんし、乳首がピンクでもありません!

ミハエルは初老の男性ですよ!
..8/17 22:05(Wed)

補足としては…そうですね…。

実は、イタリア→ミコノス島の空港で、入国審査に引っ掛かりました。
「どうして二日だけ一人でミコノス島に来たんだ?おかしいだろ。」
――と…。

ミコノス島はリゾート地なので、
2日だけ来るという人(しかも日本人)は珍しいようです。

何度も「何の目的でミコノスに来た?」と問われるも、
まさか「アポロン・フェスティバル!Oh yeah!」等と答えるわけにもいかず
(言ったらそれこそ連行されそうです)、
嘘をつくわけにもいかずで空港で半べそかきました。

加えて、僕がどうやってミハエルと交渉したかについてです。
twitterの方でぱお殿が、「黒川さんの事だから、ホテルの優雅な朝食で相席になり談笑しつつ、ミスター・ミハエルそういえば僕デロス島に行きたいんですよ…的な交渉だったんでしょうね。」

――と仰って下さったのですが、
実際はそんなお洒落なものではなく、

「ディーロス!ディーロス!アーイ・ウォント…アーイ・うぉんと、ゴー・トゥ・ディーロス!!」

とわめいただけでした。
..8/17 22:22(Wed)

だから、実際に掘られたか掘られてないかは、黒川さんのケツと乳首を見てみなきゃ分からないって言ってんの!

シュレーディンガーの乳首だっつってんの!!

分っかんないわね!!

――あと、ミコノス島の入国審査で引っかかる人なんか聞いたことない。
お前、それ滞在形態が変、っていうより、お前自身が変だったんじゃね?
また変なTシャツ来てたんだろ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――あ、それと、
星彦さん視点のアポロン祭については、
彼女のサイトの6月3日の日記に詳しく載っています!
http://secretxbase.web.fc2.com/
..8/17 23:09(Wed)

貴女に変などと言われたくありません。
むしろ星彦さんがネズミの国の入国審査に引っかからなかった事が一番不思議です。

耳から血をダラダラ垂らしながらネズミの国に行ったという事でしょう?
今聞いてもぞっとするレベルの狂気。

眠気を覚ますためにピアスを開けてまで臨む――
恐ろしい、本当に恐ろしい!
例え、僕がミコノス島で本当に掘られていたとしても、
今回のMVPは彼女だと思います、僕。
..8/17 23:25(Wed)

うん、「そんな出血ではお入れできません!救急車呼びますよ」って妨害受けたから、
仕方なく海から潜って上陸を…するか!何でそうなる。

それにしても、前の記事のクレオパトラごっこやってる君の写真ですけど、
この変なヘルメスやめて!!(笑)軽くホラー!!他に無かったの!?

しかし「穴を開ける」「三人それぞれの地中海」
相変わらず何てうまい事言うんだこの子は…!
その通りだと今更ながら気づいた!恐れ入った!(笑)

本当に…、この日の出来事は古代人に勝ったと言えるよね…!
古代人にもできなかった、世界を又にかけてアポロンの誕生祭を行うという偉業を私達は達成できたと思う!!
そんな歴史的瞬間に参加させてくれてありがとう!私の大事な二人の親友…!

そして私も拍手を読ませていただきました!
私なんかにもお言葉下さった皆様ありがとうございます!嬉しいです!!^^
伝えてくれたシシンもありがとうね!

..8/18 0:59(Thu)

――この非常に真摯かつ真面目・誠実な言葉が、アポロンのためにディズニーシーに一人で行くという凶行に出た人間のセリフとは…!!

ああ、星彦…お前が今回のMVPだぜ…!!


こちらこそ、別に打ち合わせしてたわけでもなんでも無いのに、
君ら二人が息ぴったりで「穴を開け」ててびっくりしたんだぜ!(笑)
変なところで気が合うなあと思ったよ。

――このアポロン祭は、二人がいたからこそ出来た事だと思います!
私こそ参加させてもらって嬉しかった!!

二人の勇敢なる親友に、万雷の拍手を私からも贈りたい!
本当にどうもありがとう!!

――来年は、もっと本気の遊びをしようじゃないか!
古代人はおろか、未来人も真似できないような、そんな本気のアポロン祭を!!友よ!
..8/18 1:40(Thu)

そんなん、『アポロンと結婚する』しか道は残されてないじゃないの!友よ!!
健闘を…祈る…!(他人事) 
..8/18 1:52(Thu)

アポロンとはもう結婚したじゃないの!!
http://www.style-21.jp/adiary/diary2.cgi?id=sisinf&action=view&year=2010&month=12&day=22#12_22

何言ってんの!!
..8/18 20:31(Thu)

あんたこそ何言ってんの!

花婿取り残してバージンロード逆走しとるじゃないの!
来年こそケリつけてこいっ!
..8/18 21:00(Thu)

来年は宇宙ですね。全宇宙同時多発アポロン祭。――これです。
..8/19 0:08(Fri)



藤村シシン
古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。
高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院(西洋史学専攻)修了。

◆著書『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。

お仕事のご依頼 euermo★gmail.com
(*をアットマークに変えて送って下さい)


書籍『古代ギリシャのリアル』発売中。




★よく出てくる宿敵「黒川君」については
【黒川wiki】をご参照下さい。



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2011. 8. 15 【後編】全世界同時多発アポ....
2011. 8. 14 【前編】全世界同時多発アポロ....

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