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2011. 12. 25 【後半】アポロンドリーム漫画：恋人はアポローン
〜アポロンが家にやってきた〜
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※前日の日記の続きです！
→ 【前半】アポロンドリーム漫画：恋人はアポローン〜アポロンが家にやってきた〜）
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悪の手下Ａ「…本当にこの女を助けに奴が来るんですか…？」
手下Ｂ「ああ。必ず来る。なんでもこの女は奴の愛人だって話だ。」
私「誰がアポロンの愛人だよ！！私は奴隷よ！！――って自分で言うのもあれだけど！私はアポロンとそんな関係じゃないの！ただこき使われてるだけなんだって！だから放して！！」
手下Ｂ「何？奴隷？愛人じゃないのか…？だとしたら生かしておいても仕方がない。始末しよう。」
私「…やっぱり愛人です！！ほんとです！！アポロンの男根が何センチかも知ってますから！見てますから！！――包茎短小６センチです…！！」
「誰が包茎短小６センチだ。」
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私「ギィヤアアアアアア――！！アポロぉおおン――！！待ってましたああああ――！！！」
アポロン「待たせたな我が奴隷！今助ける！！」
手下Ａ「ふっ、本当にエサに連れられてノコノコやって来るとはな！」
手下Ｂ「お前が今、予言の力も遠矢の力も失っている事は確認済みだ！ただの人の身のお前に何ができる！」
アポロン「――本当に私が何の勝算も無くノコノコやって来た、と。そう思うか。」
手下Ａ「何…！？」
アポロン「確かに今の私は予言も遠矢もできぬ。それは認めよう。――しかしそんな些細な事が何だ？この私が輝けるアポローンの君であるという事実は微塵もゆらぎはせぬわ。」
手下Ｂ「…！」
アポロン「――退け！下賤の輩！うぬらはこの輝けるアポローンに弓引いているのだぞ！！」
手下Ａ「…こ、ここは一端退きましょう…！この無駄にデカい態度と自信…！何の根拠も無いハッタリのはずありませんよ…！！」
手下Ｂ「…そうだな…！くそ…覚えてろよ！」
アポロン「ふう…あまりのピンチにあやうく失禁するところであった。フッ…どうだ、私の渾身のハッタリは。予言や遠矢の力は失っても私の言霊の力は健在のようだな！」
私「……、」
アポロン「どうした？私のカッコよさにしびれて声も出ぬか？」
私「……う、うおおおおーーん！！！アポロぉおおーーん！！怖かったよおおお！私、怖かった！！うわああーーん！！」
アポロン「！怖い思いをさせてすまなかった。怪我は？どこにも傷は無いか？――私は今は治癒の力も失っているが、応急処置くらいは…。」
私「アポローン〜〜！！来てくれるって、きっと助けに来てくれるって、私ずっと信じてた！アポロン〜〜！！」
アポロン「当たり前だ！お前は私の大切な……大切な、奴隷だ！！助けに来るに決まっておろう！
――この先またお前が狙われるかもしれん。
私のそばから離れるな。私がお前を守ってやる。」
――それからというもの、私に対して過保護になり、
どこへ行くにも、トイレに行くにもついてくるようになったアポロン。
「ちょっとウザいな」と思い始めた矢先、
別れの季節はやってきて――、
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私「――あの男、私にそう言ったのよ！？「ありがとう、さよなら」よ！？どう思う、彦さん！？ありえないよね！？――もしもし、彦さん聞いてる！？
一年間、一つ屋根の下で暮らしてきた相手に『ありがとう、さよなら』！？それだけかよ！？何よ！何なのよそれ――っ！！！！
泣いてない…泣いてないわよ！！私は怒ってんのよ！！
何が「私の事は忘れろ」よ！！何が……！！」
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私「何が忘れろよ――！！アポロンを知った後じゃどんな男もウンコよ――ッ！！！！」
私「…星彦さん、私決めた…！！アポロンを追いかけるわ！！今からギリシャ行ってくる！！デルフォイのアポロンの神託所行けばアポロンに会えるはず！！！止めても無駄よ！それじゃ！！」
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＜ギリシャ：オリンポス山＞
アポロン「ふう…あのクソ狭い風呂とやっとおさらばできた！やっぱり我が家のデカい風呂はいい！！」
ヘルメス「…本当にこれで良かったんですか？」
アポロン「何がだ？堅苦しい人間の身を捨てられて清々したわ！ヘルメス、知ってるか？あいつの家の風呂、バケツみたいに狭いんだぞ！ぜんっぜん手足が伸ばせなくてな！
――でも、『追い焚き』という魔法が使えてな。いつでも温かいのだ。」
ヘルメス「……」
アポロン「あとお前、『デルタめし』って知ってるか？こう、三角形に握った飯の中に秘密の具が入っててな。シャケか梅か食べてみるまで分からないのだ。
――ちなみに私も最近まで知らなかったが、ごくわずかな確立で『イクラ』という高級食材が入っている場合がある。それが『あたり』だ。」
ヘルメス「……アポロン。彼女との事は…これでいいんですか？」
アポロン「……ああ、あいつはな…全く使えぬ奴隷であったわ。
あいつは…そうじゃなかったな。奴隷としてもいまいちだったし、女としてもいまいちだったし最悪の死すべき人間だったな！！確かに他の死すべき人の子と比べれば少しは楽しめたかな、という程度で…まあ全然寂しくなどないな！」
ヘルメス「…彼女に、会いに戻った方がいいと思います。」
アポロン「――どんな顔をして戻れと言うのだ。この私が、このアポローンが、人間の女に愛を乞えと？そう言うのか？フン！嫌だ！」
ヘルメス「もう！この意地っ張りめ！！」
アポロン「何だと、ヘルメス貴様――――、ん！？」
ヘルメス「？どうしました？」
アポロン「視える！あの女がギリシャに来てる！！――しかも、デルフォイに！バカッ、私は冬の間はそこにはおらぬというのに！ああもうっ！！」
ヘルメス「さっさと会いに行きなさい！！冬のデルフォイは極寒です！早くしないと彼女、冥王の奴隷になってしまいますよ！！」
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＜デルフォイ：アポロン神殿前＞
私「…何にも考えずにギリシャ行きの飛行機乗ってデルフォイ来ちゃったけど、やばい…何か色々間違ったかもしんね…。
アポロン…。…アポロン…どこにいるの…！！アポロン！！」
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メリ――・クリスマス！！！！
…と言う事で、バカはこれくらいにして…
以前、星彦さん・黒川さんとtwitterやスカイプで話してた｢現代日本の私の部屋に、アポロンが居候しにやってくる｣というドリームをこの聖夜に書かせてもらいました！！
二人ともありがとう…！！
もう対自分のドリームで恥ずかしい〜！アポロンにこんな台詞言わせて私、遠矢で殺されるんじゃね…！と悶絶しています。
でも一応、一度も「藤村」とか「シシン」とか私の名前は呼ばれていないので、読んで下さった方も各自脳内ジャバスクリプトで自分の名前に変換して楽しんで頂けたら嬉しく思います！！（笑）
もう、人生こんな楽しくていいのかな、ってくらいこれ描くの楽しかった…！！
すっごくすっごく楽しかった！
でもまだ全然描き切れてない！！
アポロンの初めてのおつかいも、プールもスイカ割りも！
あと、アポロンがマクドナルドでバイトするエピソードも…！
「スマイル１万」で最終的に私にウエディングドレス買ってくれるんだぜ！！！（笑）
サイトに別部屋作って恒久的に描き続けたい！
それくらい本当に描いていて楽しかったです！！
拙い絵ながらもがんばったぜ！
でも自分で描いてて一番「リアリティねえな」って思ったのが…もしリアルでこのシチュエーションだったら、最初の一コマのアポロンが風呂入ってるシーンで間違いなく私はアポロンに襲いかかる…！
◆「ゼウスの神慮でアポロンが人間の身に〜」のゼウスの神慮っていうのは、「アポロンが予言や遠矢など自分の能力に頼りすぎてるから心配になった。」とかそんな理由を考えていました。描けませんでしたが…。
時間無くて色々省いてしまったので、完全版をまたどこかでアップできたらなあと思っています！
ヘルメスの登場シーンはどうしても絵を入れたかったんですが、時間切れで残念すぎる…！
とにかく24日と25日は、ずっとこの漫画を描いていて、正真正銘アポロンと過ごせて超楽しいクリスマスでした！！
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もしかしてこれが年内最後の更新になるかもしれないので――
今年はどうもありがとうございました！
今年はあんまり更新できない年だったなーと残念に思っているのですが、
また来年も引き続きよろしくして頂けたら嬉しいです！
日記はしばらくあけるかもしれませんが、twitterの方には常駐していると思います！
メリー・クリマスマス！！
そして良いお年をお迎えください！！
拍手ありがとうございました！
コメントのお返事は12月10日分まであります！
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 藤村シシン古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。
高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院（西洋史学専攻）修了。
◆著書『古代ギリシャのリアル』（実業之日本社）。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。
お仕事のご依頼： euermo★gmail.com
（*をアットマークに変えて送って下さい）
書籍『古代ギリシャのリアル』発売中。
 ★よく出てくる宿敵「黒川君」については
→【黒川wiki】をご参照下さい。
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