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2008. 5. 31 【後半】サガ誕スペシャル!サガしものは何ですか!?〜アイアコス&サガ折衷案、私VSサガ百番勝負〜
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※この日記は、5月30日の日記の続きです。 私「…サガ様。このままじゃ話が平行線でラチがあきません。なので、私と勝負して下さい!!」 サガ様「は?」 私「もし、今日、5月30日が終わるまでに…この、あと22時間以内に!私がサガ様に一勝できたら! 私の金属探知機兼、ダイナマイト兼、揺れる五円玉になって下さい!!そして私と一緒にアイアコスの骨を探して下さい――!!」 サガ様「…すまん、やはり全く話が見えない。が、このサガがお前ごときにいかなる勝負でも一敗するなどということは有り得ぬぞ。」 私「…言いましたね、サガ様」 サガ様「当たり前だ。私が負けたら貴様の五円玉にでも性具にでも何でもなってやるわ!!」 私「それじゃあ、サガ様! 私と勝負よ―――――!!」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ …そこからはもう、私とサガとの壮絶な戦いの幕開けだったね! ババ抜き、七並べ、神経衰弱、人生ゲーム、かくれんぼ、黒ひげ危機一髪、野球拳… 野球拳なんか、向こうはマッパに教皇服はおっただけに対し、こっちは十二単で挑んだってのに惨敗。 果ては、ギリシャ語エロしりとり、六法全書早忘れ、「官能小説・いかに気持ちをこめて読めるか対決」… 私「――『百合子の官能の蜜壺は、すでにしとどに濡れていた。「ああ、清十郎さん、やめて…」』!」 サガ様「――『百合子の抵抗は、かえって清十郎の雄の心に油をそそぐだけだった。「ふふふ、百合子。ここが悦いんだろう?」』」 私「く…っ、さすがサガ様…!私の負けです…!」 サガ様「ふん、顔を洗って出直すがよい!!」 カノン「――99敗0勝か。」 私「…いや、もう…さすがアテナの聖闘士としか言いようが…。」 カノン「言っておくが聖闘士に官能小説の朗読の上手さは全く関係ない。なあ、お前一体何の勝負だったらサガに勝てるんだ?タイムリミットの今日の終わりまで、あと1時間しかないぞ。」 私「何か…、アテナの聖闘士、ということを逆手にとれるようなものは…。アテナの聖闘士、アテナ…――」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ サガ様「約束の時間まで15分を切ったな。…最後は何の勝負だ?」 私「――サガ様、今、サガ様の目の前に一組のトランプがあります。タネも仕掛けもないことを確認してください。」 サガ様「ほう、手品か?だが、お前の付け焼刃の手品で騙せるほど、私は安くはないぞ。」 私「――サガ様、その中から一枚だけ好きなカードを選んでください。それ以外のカードは、全て破り捨てて、そこの火の中に投げ込んでもらいます。」 サガ様「…」 私「私がもし、サガ様が炎に投げ込まなかった一枚のカードを当てることができたら、私の勝ち。それでいいですね?」 サガ様「…良かろう。…一枚選んで、他を破いて…、燃やす…、これでいいな?」 私「けっこうです。サガ様、あなたが選んだカードは、…スペードのクイーンですね?」 サガ様「……」 カノン「おおっ!当たってる!なんで分かったんだ?!種も仕掛けもまるで無いように見えたんだが…!」 私「そのとおり、これはタネも仕掛けもないんです。サガ様なら必ずそのカードを選ぶと思ってました。」 カノン「どういうことだ?」 私「これはあまり知られていないと思うんですが…トランプの絵札には、それぞれモデルとなった人物がいます。さっきの七並べ勝負で、サガ様がやたらにスペードのクイーンを出し惜しみする様を見て、気づいたんです―― サガ様は知っている、 スペードのクイーンのモデルがアテナであることを。」 サガ様「…」 私「当然、アテナの聖闘士であるサガ様が、アテナのカードを破いて火に投げ入れられるはずがない。だから、そのカードを手元に残した。そうですね?」 サガ様「……その通りだ。」 ――99敗1勝。 私「やったああ!!サガ様が私の性具にーーー!!!」 サガ様「ちょっと待て、『性具』は言葉のあやだろう!?――アイアコスの骨を探すのがお前の目的だろうが!!」 私「そうでした。でも、本当にいいんですかっ!一緒に探してくれますか!?」 サガ様「約束は約束だ。…だが、本当にお前は…それでいいのか?」 私「えっ?」 サガ様「私が、このスペードのクイーンを手元に残したのは、火に侵させることなどできない…守りたい、と思ったからだ。」 私「…」 サガ様「…それは、私がアテナを愛しているからだ。アテナという存在がこの上なく重要だからだ。…古代の人々も、アイアコスを同じように思っていたのではないのか。」 私「…サガ様?」 サガ様「アイアコスの骨を誰にも侵させたくない。守りたい。だから、骨を祭壇の下に隠したのだ。」 私「……!」 サガ様「お前はその気持ちを踏みにじることができるのか?アイアコスの骨を見つけて、その骨が博物館に飾られて、人々の目に触れればお前は満足なのか?」 私「違います、私っ!…そんなつもりではありません!」 サガ様「…お前が古代の人々が守りたいと思ったアイアコスの骨を、それでも研究心ゆえに暴く勇気があるというのなら、ここでそれを私に示してみせろ」 私「え?!」 サガ様「私の手から、このスペードのクイーンのカードを取って、火に投げ込んでみせろ。お前にそれが出来るなら、私は言うとおりにアイアコスの骨を暴こう。」 私「…」 サガ様「さあ、どうした。私からカードを奪れ!」 私「で、できません。サガ様にそんなひどいことはできません!」 サガ様「同じことだ!お前が古代の人々に対してしようとしていることは!」 私「…いいえ!私がしたいのは愛するものを傷つけることじゃありません!!私はサガ様を愛しています!同じように、古代ギリシャを愛しています!!」 サガ様「では、どうしたいんだお前は?!アイアコスを、どうしたいんだ!」 私「…今、アイアコスは、大部分の研究者にかえりみられていません!『重要じゃない』って思われてるんです!…そんなのくやしいです、サガ様…!!」 サガ様「…」 私「アイアコスは『最も偉大な人間で、冥界の裁判官で神々の仲裁者』です!『重要じゃない』人間がそんな肩書きを持てますか!?馬鹿なことを言わないでくれ!!私はそうじゃない、って言いたい!そうじゃない、古代のギリシャ人は深くアイアコスを愛していたはずだ!アイアコスは重要な存在だったはずだ!…そう証明したいんです!」 サガ様「…それには骨が必要か?」 私「…少なくとも、古代ギリシャ人がアイアコスを『実在していた』と思っていた、という証拠にはなります!だから…」 サガ様「質問を変えよう。それでは、お前は実在するものしか愛することができないのか?」 私「…えっ?」 サガ様「例えば、もし私が…実際の人物ではなかったらどうする?この聖域が、このサガが、現実には世界中のどこにも実在せず、こうして話したり、触れたりできぬものだったとしたら、お前はどうする?」 私「…関係ありません!サガ様が想像上の人物でしかなくても…私はサガ様の名前を呼ばせてほしい。…サガ様が実在であろうと無かろうと、私はサガ様を愛したい。サガ様の絵を描いて、サガ様の物語を語らせてほしい。」 サガ様「同じことじゃないか。…きっと古代ギリシャ人も知っていたはずだ。アイアコスや、神話の中の英雄や神々が…本当は実在でないことを。それでも、彼らはアイアコスのための神殿を建て、アイアコスの神話を語った。彼らは彼らの神話を信じ、愛した。」 私「――。」 サガ様「…お前が探すべきはアイアコスの骨ではないよ。彼らがアイアコスのために残したそういった物語や絵だ。」 私「…でも…、もう2500年も前のことなんです!ほとんど残っていません…アイアコスの物語も絵も…!!」 サガ様「本当にお前の脳ミソはプリンだな。たった一かけらでもいいではないか。例えば、お前が私の絵を何枚も描いているとして、その絵がたった一枚を残して消えうせたとしよう。…そうしたら、お前の私に対する愛は復元できないと思うか?」 私「…まさか!たった一枚のサガ様の絵からでもサガ様への愛はにじみでてますよッ!!…って、そうか!!」 サガ様「そうだ。たった一かけらの断片からでも、アイアコスの重要性はにじみ出るはず。…お前はクズなのでまだそれを感じ取れていないだけだ。それを探せ。一つの史料に真摯に向き合え。」 私「…サガ様…私…。――私、もしかしてサガ様にちょっと愛されてますか?」 サガ様「かまされたいか?私のギャラクシアン・エクスプロージョンを?そして冥界でナマのアイアコスと握手させてやろうか」 私「すみませんッ、調子こきすぎました!死んでアイアコスに会うのは勘弁ですッ!!」 サガ様「フン、お前なぞ勝手に穴でも掘って古代人の恨み買おうが何しようが興味はないわ!ただの気まぐれだ!」 私「……ありがとうございます。サガ様。私…日本に帰ります。帰ってやることがあります。」 サガ様「…ああ。そうしろ。お前のやるべきことをやれ。」 私「…ありがとうございます。――それでは、失礼します。」 ――私、少し歩いてから振り返り、 私「サガ様――っ!!愛してますーーー!!誰よりも愛してますーーッ!!」 サガ様「ボケナスがァ――っ!その涙でグチョグチョの見苦しい顔を私に見せるな――っ!!」 私「サガ様ぁああーーーッ!!お誕生日おめでとうございますーーッ!!」 サガ様「遅いわ!!もう31日だこのゴミクズがぁああーーー!来年はちゃんと祝えーー!そして自信持って言える様にしてこい!アイアコスを古代の人々は愛していたのだと!!」 私「はい!そうしますーーーっ!!」 サガ様「さっさと行けーーーッ!!」 ありがとう、サガ様…!!ありがとう…――!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ――サガ様ってさ、神さまなんじゃないの? ――という感じで、まあ、ドリームはここまでにして、本当に双子誕なのに何もできなくてすみません! そして、ちょうどアイアコスのことですごく悩んでもいたので、サガ様に相談…という名の自己問答を書いてみました。 なんかさあ、サガ様は本当に偉大だね。私、アイアコスのことをこうしたいと思ってたんだ、と再確認できました。難しいことを考えてても、私は…ただアイアコスが好きなんだなあ。アイアコスが好きで、アイアコスが古代ギリシャで愛されてた、ってことをただ証明したいだけだ。 でも、それが案外難しいですね! 私は、ギリシャ神話が好きです。ギリシャ神話を助けたいし、すべての迫害から守りたいし、ギリシャ神話がみんなから愛されればいいと思う。でも、そのために私自身がギリシャ神話を傷つけてしまったらどうすればいいんだ。難しい! でも、いつかアイアコスの墓が暴かれる時は来るんですよね。 一年後か、何十年後か分かりませんが、アイアコスの墓や骨は発掘がうまくいけば見つかってしまいます。それで、博物館でアイアコスの骨が展示されることになったら、私は、その骨を見てどうするんだろう。(まあ、さすがに骨まではもう見つからないと思いますけど。) 一年後の私が、この日記を読み返して、同じ気持ちでいてくれるように!一年後の私…あーあ、あいつ絶対今と同じくらいバカだぜ!でも、絶対に忘れてないよな!お前は神話を暴きたいんじゃないんだ!神話を助けたいんだよ!絶対にわすれるなよ!! ――ということで、なんか今日の日記はマジなことを色々言ってしまってすみません。本当に、人様に見せるものというよりは、自分に対しての戒めみたいなかんじに…。でも、今日は一年で一番大切な日だからさ!一番大切なことを言うべきなんじゃないかと思って! そんなわけで、サガ様、カノン、なんか全然お祝いムードじゃなくてすみません、 大好きです!お誕生日おめでとうーーー!! あ、来週「世界!ふしぎ発見」がギリシャなんで、また実況しにサガ様んとこお邪魔するかもしれないのであしからずーー!! ■ちょっと補足&近況…● ■古代ギリシャでは、神話の中の英雄の骨は実在すると考えられていました。そして、その骨を持っているとその英雄の力を自分のものにできる、とも。なので、有名な英雄の骨は墓からバンバン盗まれてました。同じく冥界の裁判官のミーノスの墓も古代に盗難されました。 ■トランプの絵札は、スペードのクイーンがアテナで、ダイヤのジャックは英雄ヘクトルらしいです。私もよく出し惜しみします(笑)。 ■カノンを特別お祝いしてなくてすみません…!カノン、ごめん! ●「海の綺士団」は続きが気になりすぎて、雑誌を4ヶ月分まとめ買いしました…!もうやばいでしょ、ドラグートかっこよすぎでしょ…。私だったら全然海賊になる。そして、もはや次の雑誌発売日の6月20日が待ちきれません! ●「相棒」にもハマりました!右京さん素敵です。もう事件はいいから、亀山君とのんびりしてるところが見たいです。映画もおもしろかった。 ●加えて、6月に封切りの「インディージョーンズ」が楽しみでたまりません!ああ!楽しみ!インディー!! 拍手どうもありがとうございます!とても励みになります! コメントのお返事は、6月5日の日記に書きます!すみません!!
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大変ご無沙汰振りでございます。 シシンさんがお元気そうで何よりです。 私も毎年5/30はサガカノにはさまれている妄想を楽しみながら 一人祝賀会をしております。 シシンさんは今年も祝われてるのかな、と覗いてみると 盛大に5/30の日記がアップされており、嬉しい限りです☆ これからもお互い、ふたご座を愛し続けていきましょうね〜♪♪ 追伸:あと2週間で、サガカノの歳を越えてしまう事実に 今気付き、大きな衝撃を受けています・・・ ..6/1 21:15(Sun)
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はじめまして、さとうるぅと申します。いつも楽しくサイトを観させていただいています。とくに、藤村さんの日記は疲れた心に毎度元気をくれて、とても感謝しています。いつも笑いと感動をありがとう!これからも、お勉強など頑張って下さい!応援してます。 |
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ふたご座さん>おおー!お久しぶりです!いつも5月末は忙しくてなかなか双子誕を派手にぶち上げられないんですが、今年は日記だけでも!と頑張ってみました。これからもお互い双子座を祝い続けましょうね! (私も、ムウ様やシャカやアフロディーテあたりには、余裕でタメ口きける年齢であることに衝撃を受けます。ムウ様なんか絶対私より大人っぽいですしね。笑 サガ&カノンの歳までに彼らと同じようにちゃんと大人っぽくなれていればいいなあと思います。)
さとう るぅさん>こんにちは、はじめまして!いつもサイト楽しんで下さっているとのこと、とても嬉しいです。日記、そんな風に仰ってくださって、私こそ元気になります!笑いと感動!最高のほめ言葉です!ありがとうございます!これからも、色々なことを頑張っていきたいと思います。コメントありがとうございました! ..6/5 6:33(Thu)
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藤村シシン古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。 高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院(西洋史学専攻)修了。
◆著書『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。
お仕事のご依頼: euermo★gmail.com (*をアットマークに変えて送って下さい)
書籍『古代ギリシャのリアル』発売中。 ★よく出てくる宿敵「黒川君」については →【黒川wiki】をご参照下さい。
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「藤村一味」まとめ (古代ギリシャ、 呪術ナイトなどのトゥギャッターまとめ)
古代ギリシャナイト 歌って踊って喋って祭儀する、古代ギリシャ総合エンターテイメントです
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