藤村シシンぶろぐ


 

2010. 7. 18
      【後編】続・はなこ先生presents・アポロン凌辱物語「ディオニーと朝食を」
〜黒川エディション -A Love Suicide-

※前回、前々回の日記の続きです!!引き続き、性的描写があります。 
……………
 
 
→続き 
 
「それで、黒川さん、最後の朝にアポロンは何て言うんだ!?―――」―― 
 
―――――――― 
――………なんでもない日常を装って、 
アポロンは口を開いた。 
 
アポロン『「ここから出してくれ」、以外なら、どんな頼みでも聞くと、そう言ったな。 
ならば、ディオニュソス――」
 
―――――――――
 
 
「…それから?どうして止めるんだ黒川ッ!!じらすなよ!!」 
 
黒川「――その前に、『Rule of Rose』の
「A Love Suicide」をバックにかけてくれませんか?」 
→(http://www.youtube.com/watch?v=jig_BSvn8wE&feature=related) 
 
私「え!?なんで!?」 
 
黒川「いいから!」 
 
「分かった!それで、最後にアポロンはなんて言う!!?―――」 
…………… 
 
 
 
 
Say where is my shame When I call your name  
あなたの名前を呼ぶとき 私の恥じらいは 何処に行く  
 
 
 
So please, don't set me free I'm as heavy as can be  
私の心を 解き放とうとしないで きっと私には 手に負えないから  
 
 
 
 
I want to be dead When I am in bed  
ベッドで横たわると ひとり死んでしまいたくなる 
 
I can be so mean 
私はどんなにでも 性悪になれる  
You can beat me  
そんな私を 鞭打てばいい 
 
I would like to shame you 
私はあなたを 辱めるでしょう 
I would like blame you  
私はあなたを 責めるでしょう 
 
Just because of my love to you 
それはただ あなたへの愛のせい 
 
 
 
 
Alone, but sane 
孤独 けれど 正気  
 
I am a love suicide 
私はただ愛に葬られている  
 
 
 
 
'Cause, love itself, it's just as brief as 
A candle in a wind 
愛は風に揺れる火のように 儚いもの 
That is greeby just like sin  
そして罪のように欲深いもの 
 
 
 
 
Cause, love itself, it's just as innocent As roses in May 
愛は五月の薔薇のように 無垢なもの  
 
 
 
 
 
It is pure white, just like sin 
そして罪のように純白なもの 
 
 
-FIN- 
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
…………最後にアポロンが泣きながら「ムーン・リバー」を歌っていたのは、 
光の中の純白の自分にお別れをするため、 
 
そして今までは絶対に朝は行為には及ばなかったのに、 
キスだけは絶対しなかったのに、 
 
それを全部打ち破って一日中を夜にする、っていう…!!
 
 
黒川っ…これ何だ!? 
お前の世界観何なんだ!!? 
 
しかもそこに「A Love Suicide」を持ってくるお前のセンス…!!何なんだ!?何なんだよぉおおおおお!!!
 
 
 
「ちょっと待ってこれ…これ、ハッピーエンドなの…!?」 
 
黒川
『ラブ・スーサイド(=心中)がハッピーエンドだと言うなら、そうなんでしょう。」 
 
 
もうほんと勘弁してぇええええーーー!!! 
これ…何なんだ…!!? 
ギリシャ神話じゃない……! 
こんな背徳的で退廃的なものが…ギリシャ神話であるはずがない…!!
 
 
…いや…待って…この話…どうなの!? 
今、私、全然客観的に見れないんだけど…! 
 
でも、…でも、これ言っていいかどうか分からないけど、 
男の人が考えたストーリーとは思えないほど繊細で綺麗じゃないか…!!? 
 
細かいセリフ回しとか考えたのはそりゃ私だけど!! 
でも構成は黒川なのよ!! 
黒川なのよ…!
 
 
……ちょっとこれは色んな人の意見聞いてみたい…!! 
 
 
だって、この話……良くないか…!!? 
 
はなこ先生と黒川先生合作のこのストーリーとっても良くないか!!!? 
少なくとも私は…二人のファンです!!大ファンです!!
 
 
 
あと、前回のコメント欄に書きこんだ、 
星彦さんとの話、 
 
「アレスはアポロンの事を助けに洞窟の中にやってくるが、 
ディオニーの罠にはまってアポロンの部屋の扉の前で力尽きる。 
 
画のディオニーの
『お前の王子様なら死んじゃったぜ』のコマの扉の向こうには、 
半死半生のアレスがいる。
 
 
ディオニーは扉を閉じた後に、 
アレスを独占欲丸出しの笑みで見下す」。 
 
 
黒川「――これなんですけど、アレスが扉の向こうに来てる、って事をアポロンは知ってて欲しいです。知っててアレスを見捨ててほしい。」 
 
 
――黒川エディションでもアレスは無駄死に!!! 
一体誰のディレクターズカット盤なら 
無駄死にしないアレスが見れるんだよ!!?
 
 
 
――そして最も私を震撼させたのは、この後の黒川さんの台詞なんだ…。 
 
なんか、前述の黒川さんのアポロンに対する精神的責め苦が、 
あまりにも見事だったじゃないですか。 
月桂樹の香をザクロにする、とか、ベッドを紫にするとか! 
 
それって、アポロンの事を的確に分かってないと言えない事じゃないですか。 
なので、 
 
「え、じゃあさ、純粋な興味から聞きたいんですけど、
もし、黒川さんが私を精神的に追い詰めようと思ったら、どうします?」 
 
 
――すると一拍置いてから、 
 
 
黒川「あなたをアポロンに感情移入させます。――今、僕がやったことです。」 
 
 
…………アポロンが凌辱されてると思ったら、いつの間にか私の精神が攻撃されていた。 
 
ほんと勘弁して下さい…黒川さん…!! 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
…すみません、もうちょっと書く事あるのですが、 
これから星彦さん、はなこさんと逢引きしてきます…! 
 
なので、帰って来てからもうちちょっと書きこみます!! 
 
  
 

素敵!!素敵過ぎますw
はなこサンとシシンさんのコラボ、黒川さんヴァ−ジョン
神話モチ−フの耽美な世界なのに
繊細な硝子細工の様な儚い純文学の世界(鼻血出しました)

BL作家顔負けの黒川さんの頭開いて中身を見てみたいです
..7/18 11:49(Sun)

白い薔薇なら藤村さんにこそ贈りたい…黄色い薔薇と一緒に。
意味は「尊敬」と「嫉妬」です。

黒川です。あの散漫な会話をどうやったらここまでの完成度に仕立てられるんですか!
繰り返される昼と夜の表現、ディオニュソスが振り返った後に同じ表情でアポロンが振り返る描写、影の落とし方、最後に散る花弁――全部あなたの表現です!僕の構成なんてとんでもない。御謙遜もいい加減にしてほしい!
ああなんという象徴主義の極意!ギュスターヴ・モローのごとき耽美性、モンス・デジデリオのごとき影の美!なんという…!
A Love Suicideを推して本当に良かった!ぴったりじゃないか!

貴女を尊敬すると共に嫉妬します。
こんな美しい物語があるなら僕こそ読みたい!ああ藤村さんありがとう!
ありがとう、我がアンテラステスよ!

そしていつかぜひオセロのお相手を!
..7/18 19:53(Sun)

黒川エディションでのアポロンを追い詰める一手一手がこう結実するなんて、とてつもない精緻な構成の物語だと思いました。なんという神々の物語。
ところでアポロンが五感を侵略されている流れで考えてしまったのですが、洞窟監禁時に竪琴は最初から持ち込み可だったのでしょうか?
もし竪琴なしの身一つだったなら、アポロンは監禁されているという状況において誇り高さと自己防衛としての半ば思考停止から「別にない」を繰り返す間、潮が満ちていくようにひたひたと迫る周囲の『ディオニュソス』に対し、五感を塗り替えられることへの無意識の防衛として(アポロンの白の部分が求めたものでしょうか)、視覚までの三感を詰められた時点で竪琴を要求したのではないでしょうか。
これによりアポロンの白い部分は、竪琴の音色+共に歌う自分の声で聴覚を、爪弾く弦で触覚の防衛手段を手に入れて、白黒が危うい均衡をしばらく保つのではないかと。
特に触覚における弦の感触は、時間間隔の狂う中、夜を何より知らせるディオニュソスの肌の感触と対照を成すものであると思うのです。
もしかしたら竪琴は監禁直前にアレスに聴かせていて、それでアレスの所に置き去りになっていたけど、アレスはアポロンの竪琴を持って助けに来ていて、しかし扉一枚隔てて力尽きてしまい、その様を見下ろすディオニュソスが倒れ伏したアレスの手から竪琴を取り、アポロンが要求した竪琴を持って来たといって渡したというのもありでしょうか?
(その場合、アポロンがアレスに気づくのは何かの拍子で洞窟に響いたわずかな竪琴の音からかも)
けれどラスト、自分の内面でも白が踏みとどまるために要求した竪琴を、「ムーン・リバー」を共に歌った竪琴を、日中は常に手元においていたそれをきっとアポロンは静かに手放してしまうのでしょう。
アポロンの内面でも起きていたオセロが全ての石を黒に変えた時、アポロンはディオニュソスに最後の要求をして、竪琴は夜の定位置に置いたまま、月桂冠も服も振り落として、全てが夜になる「A Love Suicide」エンドに至るのかもしれないと思いました。
..7/18 20:08(Sun)

きゃああああ〜〜〜!!
A Love Suicide!!!(まずそこに興奮する女が一人)

あの曲すごくいいですよね!
ルールオブローズはマイナーだと思っていましたが、こんなところに!
あの曲のお陰で、憂鬱な月曜日も何回か聞きなおしましたとも!(有名な自殺ソングを元に作られたらしい)
ゲームは女の子同士の世界が描かれていましたが、男性同士に転換することも出来るんですね。
やはり、閉鎖的な、そして純粋だけれどもどこか歪んだ恋、のようなイメージがあるのでしょうか。

…作品自体は素晴らしすぎて私に褒める隙を与えてくれないので、こんな所に触手を這わせてみました。
でも、凄く好きなんです、A Love Suicide。(just like sinというタイトルで小説を書いたことがあるくらい)
藤村さまの作品で、この歌詞を見た興奮ったらないわ〜!
..7/25 23:44(Sun)



藤村シシン
古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。
高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院(西洋史学専攻)修了。

◆著書『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。

お仕事のご依頼 euermo★gmail.com
(*をアットマークに変えて送って下さい)


書籍『古代ギリシャのリアル』発売中。




★よく出てくる宿敵「黒川君」については
【黒川wiki】をご参照下さい。



各種リンク

twitter
(基本的にここにいます)


「藤村一味」まとめ
(古代ギリシャ、
呪術ナイトなどのトゥギャッターまとめ)


古代ギリシャナイト
歌って踊って喋って祭儀する、古代ギリシャ総合エンターテイメントです

twilog
(ツイッターのログ)

(ピクシブ)


私のサイト(ギリシャ神話の創作とか)

2010. 7. 18 【後編】続・はなこ先生presen....
2010. 7. 17 【前篇】続・はなこ先生presen....
2010. 7. 11 はなこ先生presents アポロン....

2010年 7月
SunMonTueWedThu FriSat
- - - - 1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31





| 携帯用 | | RSS | | 検索・カテゴリー | | Home |

++ Powered By 21style ++