藤村シシンぶろぐ


 

2010. 11. 7
      【座談会予告】誕生日・黒川掃討戦!
届け三脚台!アポロンのもとへ!

――紀元前500年、古代ギリシアの港町・ミレトス。 
ある日この町の海から、奇妙な物が引き上げられた。 
それは
三本の脚をもち、見事な装飾が施された黄金の鼎(かなえ)――。 
 
人々は一見して悟った、
 
 
「ヘパイストスの三脚台だ…。トロイア戦争の折、鍛冶神ヘパイストスが鋳造し、ヘレネによってトロイに持ち去られたという――あの、伝説の黄金の三脚台だ!」 
 
「…ああ…この見事な装飾…確かに人間の業ではない…!ヘパイストス神のものだ…!!」 
 
「すぐに捨てるべきだ!これは数々の争いの火種になってきた…トロイアの戦いもそうだ。それゆえにヘパイストス神おん自らが海中に投げられたのだ。すぐに海に戻そう!」 
 
「何を言う!…こんな見事な物を捨てるなどできるか…これは、俺のものだ!俺が引き上げた!」 
 
「いいや、俺のものだ!」 
 
 
――かくしてこの三脚台をめぐり、 
再び人々の間に終わりのない争いが起きた。 
そこでミレトスの人々は、 
最終的にアポロンの神託を仰ぐことにしたのだった。 
 
 
「アポローンの君、お答えください。この黄金の三脚台、一体だれが持つべきか。誰が所有すれば争いは収まるのか」。 
 
――アポロンの答えはこうだった。 
 
 
アポロン『ミレトスの子よ、 
    三脚台のことでお前はこのフォイボス・アポローンに訊ねるのか。 
 
    
誰であれ、知恵において万人にまさる第一の者―― 
    その者にこそ、三脚台は授けられるべきだと言おう。
 
 
――争いは止むことなからん。 
ヘパイストスが海に投ぜし三脚台を、そなたらが町から送り出して、 
現在・過去・未来、全ての事にわたって賢き者の家に、その三脚台が届くまでは―――。
 
 
 
〜【座談会予告】誕生日・黒川掃討戦! 
届け三脚台!アポロンのもとへ!〜
 
 
 
黒川
「――というわけで来る11月8日の藤村さんの誕生日には…三脚台を贈らせて頂く。ヘパイストスが海に投じた、最も賢き人が持つべき黄金の三脚台を!!」 
 
 
「何が『というわけで』だ。」 
 
――私事で恐縮ですが、11月8日は私の誕生日なので、 
恒例の黒川からのプレゼント言う名のメッタ刺しが来ると…! 
ここまでは分かった!しかし…! 
 
私「三脚台を贈るって…
お前は、知らないのか!?その三脚台が最終的に誰の手に渡ったのかを!?」 
 
黒川「もちろん、知っていますよ……その話の続きを!」 
 
――アポロンの神託が告げた、 
『知恵において万人にまさる第一の者』、 
『現在・過去・未来、全ての事にわたって賢き者』。 
 
これが誰なのか特定できないまま、 
三脚台はあらゆる賢者の手をぐるぐる回った。 
タレスからキロンの手へ、ミュソンの手へ、クロイソスからピッタコスへ。 
 
しかし、そのたびにアポロンは「全然違う。その者より賢い者がいる。」との答えを返すのだった。 
困ったギリシア人はというと、 
 
ギリシア人A『うーん、でも大体の賢者には渡したんだけどなー…困ったな…』 
 
B『タレスは違ったし…ミュソンも……、えーと、キロンではないんですよね、アポローンの君?』 
 
アポロン
『全然違うな。何度も言わせるな!もっと賢い者がすぐ近くにいるだろうが!』 
 
A『うーん……あ!分かった!スパルタのアリストデモス…!?』 
 
 
アポロン
『違うっ!もういい加減怒るぞ!!もっと全然頭いいのがいるだろう!?お前たちの目の前に!!ほら、目の前に!!』 
 
B『………ええぇ??』 
 
『ハッ!?も、もしや……それはアポローンの君ご自身の事ではありませんかッ!?』 
 
アポロン
『ようやく悟ったか、死すべき人の子よ』 
 
『エ!?そ、そうだったのですか!?欲しいなら早くそう仰って下さればいいのに!!ささ、この三脚台にどうぞお座り下さい!!』 
 
アポロン
『うむ。くるしゅうない。』 
 
 
 
――という会話があったかどうかは分からないが、 
そう、アポロンの神託が告げた『最も賢き者』は、 
 
黒川
「アポロン自身!!アポロンこそが!ヘパイストスが作り出した最高傑作の、最後の所有者…!『最も賢き者』!!」 
 
 
つまり
アポロンは自分で自分の事を 
『知恵において万人にまさる第一の者』とか言っちゃってる
わけだが(可愛いな)、 
この三脚台が、後にアポロンの象徴となっていくわけだ! 
アポロンの神託所では必ず三脚台が置いてあって、 
三脚台と言えばアポロン!っていうイメージに!! 
 
 
 
 
 
「だが、そのアポロンの三脚台を…私にくれるとはどういう事だ!?」 
 
黒川「言葉通りです。誕生日、あなたの家に三脚台をお届けします。」 
 
「……黄金の三脚台は、最も賢き者にしか所有できない。もちろん突き返す…!!」 
 
黒川「できますかねえ。
数々の争いの元凶となり、アポロンの眼さえ魅了したヘパイストス作の傑作を……あなた、拒めますかねえ…?」 
 
ゴクッ…。 
た、確かに見たい…! 
ヘパイストスが作った最高傑作だというのなら…!! 
 
黒川
「ただし、ごめんなさい、ヘパイストスじゃなくて僕が作りました。」 
 
 
はぁ!!???? 
ど、どういう事!!!?? 
急にランク下がったぞ!? 
急に
「今夜は帝国ホテルでフルコースよ」から、 
「道端に咲いてるサルビアの蜜吸いに行こーぜ!!」に落ちたぞおい!!
 
 
 
私「何!?『黒川さんが作った』…!?三脚台を…!!?」 
 
黒川「ええ。今僕、とっても
ヘパイストス気分です。」 
 
どんな気分!!??ヘパイストス気分って!? 
セブン・イレブン・ヘパイストス気分!!?
 
 
黒川「――ただし、『三脚台』が、三脚台の見た目をしているとは思わないことだ。」 
 
私「はあ!?ちょ、ちょっと…」 
 
ますます訳が分からない!! 
こんがらがって来た!! 
もう何もしゃべるな、黒川…!! 
 
 
黒川「……藤村シシンよ、
そなたにアポロンのみが持ちえる三脚台を!ヘパイストスが海に投じし三脚台を贈る!!」 
 
私「…!!」 
 
黒川「――楽しみにしてますよ、あなたがそれを見たとき、どういう反応をするのかがね!!」 
 
「もちろん、すぐに海に投じ返してみせます!争いを呼ぶ三脚台なんだから!」 
 
黒川「できないね。絶対に、気に入ります!!」 
 
「いいや、海に捨てる!!」 
 
黒川「捨てない!」 
 
私「じゃあ、
実況で証明してやろうじゃないか!」 
 
黒川「え?」 
 
「私のサイトの日記で、あなたのプレゼントを開ける所を実況する!!」 
 
もし、私が気に入る、という自信があるならば!! 
この勝負に勝てる、という自信があるならば!!
 
 
「お前も参加しろ、黒川巧!いや…ヘパイストスよ!!私の誘いに乗れ!!」 
 
黒川
「……後悔するな!!受けて立つッ!!!」 
 
 
――争いは止むことなからん。 
ヘパイストスが海に投ぜし三脚台を、そなたらが町から送り出して、 
現在・過去・未来、全ての事にわたって賢き者の家に、その三脚台が届くまでは―――!
 
 
 
 
――ということで、私事で恐縮ですが!予告させて頂きたい…!! 
黒川座談会・プレゼント開封編…!!! 
今週末くらいにこの日記でやらせて頂きたいと思います!!
 
 
そこで黒川からのプレゼントの実況をさせてもらいたい…!! 
もう、絶対ワクワクするものが入っているに違いないんだ!! 
絶対実況やったら面白そうじゃないかーっ!!
 
 
――しかし、黒川さん出て来すぎですみません。 
黒川本人も「僕、出すぎじゃないかなぁ…」とすごく気にしてましたが、 
でも、私は楽しいんだこれが…!黒川もそうであってくれ! 
そして、見て下さっている方もそうであって下されば嬉しいです。 
 
ということで、
今週末あたりの座談会をどうぞお楽しみに!! 
 
 
もし、何か↑に書いた事で不足があれば、下のコメント欄で黒川が補足してくれる事になっております! 
 
ではでは、取り急ぎですみません。 
拍手&コメントありがとうございます!!
  
 

ヘパイストスこと、黒川です。まずはお誕生日おめでとう!!これからも君にアポロンの神慮があるように!!

黄金の三脚台は水曜日くらいに届くようにいたしましょう。
週末まで開封せずに置いておける理性が君にあればの話だが。

三脚台をお楽しみに、そしてそれ以外の物も!!
..11/8 0:01(Mon)

ヘパイストスこと黒川さん>ありがとうございます!!
すみません、今みんなでスカイプで「アポロンのオッパイポロン!」とか言って盛り上がってたので遅くなりました…!(言ったのは星彦さんとはなこさんです)

水曜日了解した。確かに週末までは待てそうにない…私の本能が告げている。
平日空いてる日があれば連絡されたし。水曜、木曜、金曜あたりで。

おう、アポロンの三脚台、本ッ当に楽しみにしております!!
そして「それ以外の物」とは…!?
..11/8 1:12(Mon)

〜業務連絡〜

アポロンのおっぱいに一番反応してたのはシシンさんです!


私たちは清廉潔白です!!
..11/8 1:22(Mon)

言ってねえ!(笑)
頼むから平穏にお前さんの誕生日祝わせてもらえないか!?
とにもかくにも、裏でも散々言ったけどお誕生日おめでとうシシン!!
今年も貴女と黒川さんの舌戦を楽しみに生きていきます!
..11/8 1:24(Mon)




藤村シシン
古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。
高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院(西洋史学専攻)修了。

◆著書『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。

お仕事のご依頼 euermo★gmail.com
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書籍『古代ギリシャのリアル』発売中。




★よく出てくる宿敵「黒川君」については
【黒川wiki】をご参照下さい。



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