藤村シシンぶろぐ


 

2008. 10. 3
      【中編・2】史上最大の危ないアポロン大作戦
+宣伝+拍手のお返事

ぎぃゃあああぁ〜〜〜!マジでぇえええーーー!?黒川――っ!! 
うわっ!うわぁーー!!アポロン…!アポロぉおおおお〜〜〜〜ンっ!!うわああああーーーーー!!!
 
 
ああ、もう…!ああっもう!!すみません、ダメだ!!ダメだぁー!なんも書けね!!興奮してなんも書けねーっ!先日お話したとおり、今、黒川さんに会ってきました!
いや、黒川さんじゃない…アポロンに…!アポロンに会ってきた!! 
 
ああっ、私、てっきり…!! 
「ハチ公にアポロンで来る」なんて黒川が言うからさ、 
私、てっきりあいつがチンコ丸出しで来るものとばかり思ってたのよっ!! 
わいせつ物陳列罪でしょっぴかれて、黒川に次会うときは法廷だと思ってたのにっ…!! 
 
逆に、チンコを出さずして、アポロンを表現するなんて絶対無理だし私は認めない!!と思ってたのに!! 
 
…ああっ黒川…!アポロンだった!! 
本当に本当にお前は私のアポロンだった、黒川…!! 
 
 
ああっ、よくも…!よくも、黒川…!!私の心の中に大切にしまってあるアポロンを…あんな…っあんな湿ってるハトみたいな奴に再現されるなんて――っ!!ぎゃああああ〜〜!! 
許さん…!ああああーッ絶対に許さん!!絶っ対に復讐してやる、黒川ァアア――ッ!!
 
 
すみません、今はこの興奮だけをどうしても書いておきたかったので、詳細は後日、落ち着いてから書きたいとおもいます。…だって私、今正気じゃないよね!?
あんな3歳児がこねた泥ダンゴみたいな男をアポロンだなんて!!ああ、誰でもいいっ、正気じゃないと言って!!こんなのは夢だ!悪い夢を見ているのだ―っ!! 
でも、ああ…確かに、黒川はアポロンだったのよ!私のアポロンだったのよ…! 
 
 
あ、それと…! 
 
10月4日から毎週土曜日1時25分〜!日テレにて!! 
 
「絶対やれる!ギリシャ神話」が始まります!!
 
  (公式サイト:ttp://www.ntv.co.jp/yareru/) 
  
(教えて下さった人どうもありがとうございます!!) 
 
みんな、見てくれ!私の分まで見てくれ!! 
 
私も実況なり感想なり書きたい!でも…
今はアポロンを見たくない!!ああ〜ちょっと待って、私、本当に混乱してる! 
違う!黒川がアポロンなんじゃないっ!!私の心の中にあるアポロンを黒川が模倣してきただけなのよっ! 
 
明日になれば、冷静になって「いや、よく考えたら黒川ただのアホだったな…」になると思う!なるはずだ!なってなきゃ困る!! 
 
 
それと、拍手どうもありがとうございます! 
本当にお返事が遅くなって申し訳ありません!! 
そして、黒川を楽しみにしてる、と仰って下さった方々、今日ちゃんとご報告できずにすみません!私も、まさかここまで黒川が私のツボを突いて来るとは思っていなかったんです…! 
 
以下、拍手のお返事です!(9月25日〜10月2日) 
→続きを読む
  
 

コメント失礼します、お久しぶりです先輩!いつも大爆笑して拝見しています。
アポロン事件の詳細が気になる余りにコメントしてしまいましたが、なんか事の成行きにときめいちゃってるのは私だけですかね…!?ニヤニヤが止まりません…
お忙しい中とは思いますが、次の記事楽しみにしております!
それでは失礼しました〜
..10/6 20:30(Mon)

チョーご無沙汰しています。ふたご座の者です。
10/4「絶対やれる」観ました。奇遇にも?運命的に?アポロンの巻でしたよ。
タイムリーに観ていたらシシンさん悶死するところでしたね^o^/
..10/6 23:00(Mon)

ポピヨドンさん>いや…現に私も今、ときめいている(笑)。黒川さん、本当に素敵だったよ。本当にアポロンだったんだ…!今、次の記事更新したので、また楽しんでもらえれば嬉しいです!そして、また今度一緒に飲んだり食べたりしませんか?鍋とかやりたいよ!ポニョも語りたいし!!

ふたご座さん>お久しぶりです!実は、公式サイトで事前に一回目はアポロンだと知っていたんです。だから見なかったんです…!悶死ってことはけっこうアポロンいい男でしたか?(笑)私はこれから観ます!コメントどうもありがとうございました!
..10/10 23:48(Fri)

 

2008. 10. 8
      史上最大の危ないアポロン大作戦【完結編】
〜前編:あいつが演じたアポロン〜

――黒川『来週金曜、ハチ公前に6時。僕はアポロンで行きます。』―― 
 
―私『それってまさか…
チンコ丸出しで渋谷に来るってことですか!?』― 
 
―山田『俺と西野は、
TUTAYAの二階のスタバからその一部始終を見届ける!!』― 
 
―私『黒川さん…あなたにアポロンを表現するのは
絶対に無理です!』― 
 
―黒川『いいえ―― 
    
必ずあなたに言わせてみせます。この僕こそがアポロンだと』――
 
 
 
ああ…っ今、思い返しても興奮が収まらない、この話を聞いていただきたい!! 
あの日渋谷で何が起きたのか…そして「落ち武者より落ち武者っぽい」でおなじみのあの黒川が…「輝けるアポローンの君」をいかにして表現しえたのかを――!! 
 
『史上最大の危ないアポロン大作戦』【完結編】
 
 
―――決戦当日 PM 5:56。 
 
…プルルルル…プルルルル…ガチャ。 
 
私「……あ、もしもし、山田先輩?!こちら藤村!今、渋谷駅に着きました。これからハチ公前に向かいます!そちらはスタンバイOKですかっ?」 
 
山田
『スタンバイも何も、こっちは一番見通しいい席取るために3時間も前からスタバにいるっつーの!俺も西野もコーヒー4杯がぶ飲みでションベン止まらねえよ!!――ちょっと待ってろ、今西野に代わるぞ!』 
 
西野『…もしもし、藤村か?西野だ。お前、分かってるだろうな?もし本当に黒川が全裸で来た場合…
俺が許す!黒川のオチンチンはもぎって構わない!!』 
 
『っつーか全裸じゃないアポロンなんて私は認めませんから、何か着てた場合でも黒川のオチンチンはもぎります!!』 
 
だからどっちにしたって黒川のチンコは絶対もぎるぞ!! 
 
 
――PM 5:58 
 
私「…今、ハチ公前の広場に出ました!」 
 
西野『よし、じゃあ時間まで離れたところで待機してろ!』 
 
「ああ、どうしよう…なんか緊張してきました…!ハチ公を直視できない…!もう黒川さん来てるかも…!」 
 
西野『落ち着け!黒川の術中にはまってるぞ!!』 
 
――PM 5:59 
 
山田『藤村、そろそろ時間だぞ…!』 
 
「うわぁあああ〜〜!!緊張する〜っ!!っそれじゃあ私…ハチ公のそばに行ってみます…!」 
 
山田『藤村…!たとえあいつがどんなアポロンでも…絶対に取り乱すなよ…!!』 
 
私「…大丈夫です。だってたとえあいつがどんなアポロンでも…
絶対に否定する自信が私にはあります!!」 
 
そうだよ、黒川にアポロンができるはずはない!! 
あのアポロンの光明は表現できるはずがない…!! 
 
さあ、勝負だ、黒川ァアアアーーーッ!!
 
 
 
――PM 6:00 ハチ公前。 
 
 
「………え…?」 
 
 
山田
『もしもしっ!?もしもし藤村!?どうした!?黒川はいたのかっ!?どうなんだ!?黒川はどんな格好だ!?全裸かっ!?』 
 
私「…いや、違います…なんていうか…」 
 
――駅前広場で、
ハーデス様がケルベロスをつれて突っ立ってる、と思ったら、それが黒川とハチ公でした。 
 
←黒川代理:ハーデス様 
 
「……胸元にギリシャ語の怪文章が書かれた珍奇なTシャツ、全身真っ黒で、あと変なガイコツのバッグ……どういう事??これどう見ても黒川さんの普通の格好だぞ…。」 
 
まあ、これ自体は一般的には「普通の格好」とは言いませんが、 
とにかくこれは黒川さんの普段着だ…
アポロンではない。 
 
山田
『油断するな藤村ぁああ――っ!!お前が近寄った瞬間、服が爆発してオチンチンがポロリと出るハズだーー!!』 
 
←山田予想図 
 
「そんなのただ全裸になりたいだけの人で、全然アポロンじゃないじゃないですか!一体どういうことだーっ!?はっ!…いや…待てよ…もしかしたら…!」 
 
山田『何だ!?』 
 
「そうだ、見た目じゃない!
きっと言葉遣いとか仕草なんかがアポロンとかそういう…!!」 
 
と、ここで、黒川さんが私に気づいて、 
そして、すごい庶民的な言葉遣いとしぐさで、 
 
黒川「ふっじむらさぁ〜〜ん!!こっちこっち〜〜!!」 
 
 
「…訂正です。あれ全然アポロンじゃないぞ…」 
 
ええっ何、どういうこと!? 
体もホワイトアスパラみたいに脆弱!! 
洋服は珍奇!! 
言葉も仕草も一般庶民!! 
 
じゃあ一体何がアポロンなんだよ!!
 
 
まさか臆したか!?黒川ーっ!?と憤った私は、 
山田先輩たちとの電話を切り、 
 
 
黒川「藤村さーん!コンニチ…」 
 
「黒川ぁぁーっ!!オメー全然アポロンじゃねーじゃねえかよ!!さあ!さっさとその珍奇なTシャツ脱いで全裸になれーっ!」 
 
お前の赤紫色の乳首を私に見せてくれ!! 
そして即お縄頂戴、即牢獄行きになってくれ!!
 
 
 
黒川「…ちょ、ちょっと落ち着いて…藤村さん…!そりゃあ、僕だってこの国の法さえ許せば全裸で来ましたけど…!
でも、どうやら路上で裸になってはいけない、という法律があるみたいで、それは断念しました。」 
 
私「ええっ!?じゃあ…!?」 
 
すると、黒川は「ここからです」と言わんばかりにニッと笑って、 
 
黒川「――藤村さん。あなたは全裸だからアポロンが好きなわけではないでしょう!?ましてや、姿かたちが美しいから好きなわけでもない!」 
 
私「…ええっ!?」 
 
黒川「以前あなたは僕にこう仰ったじゃないですか!
『哲学者ソクラテスに理性の光を投げかけた、あのアポロンの姿が好きだ』と。そして、『一度でいいから、ソクラテスみたいな体験をしてみたい』と!」 
 
私「…その話が一体…?」 
 
黒川「…ソクラテスが『知』を追い求めていたあの時、一筋の光を射掛けたのはアポロンの神託でしたね。そして、
その神託は…一つの『謎かけ』の形をとっていた」 
 
私「…?」 
 
黒川「だから僕も藤村さんに謎をかけます。…こんな風に!」 
 
――そう言って黒川が手渡してきたのは、 
 
 
 
真っ白いハンカチ。 
そのハンカチにまっ黒のギリシャ語で、
 
 
ΑΠΟΛΛΥΩΝ ΕΣΤΙ ΣΟΣ 
アポッリュオーン・エスティ・ソス 
『彼はお前を殺す者だ』
 
 
 
――うわぁぁぁ〜〜っ!?何っだこの気持ち悪い文章〜〜っ!? 
 
 
黒川
「このハンカチ、僕が一から手作りしたんですけど、これを藤村さんに差し上げます。」 
 
要らないよ!! 
え…!?どういうこと!?何なの、これ!? 
「彼はお前を殺す者だ」!?この文章が何なのっ…!!? 
 
黒川「…藤村さんは、最近ずっとアポロンのことで悩んでいらっしゃいましたね。
まじめな話、このままだと、あなたはアポロンに殺されます。」 
 
――ゴクッ…。 
 
黒川「アポロンはあなたを殺す者です。だけど、ソクラテスがしたように、
『アポロンときちんと向き合って下さい。そして、アポロンの悲しみを取り除いてください。』」 
 
私「…!?」 
 
黒川
「『あなたを殺す者から悲しみを取り除け』!そうしたら、真理が見えます!きっと!」 
 
……謎かけだ…!! 
アポロンがソクラテスにしたような…!! 
ソクラテスを真理に導いたようなあのアポロンの謎かけを…! 
黒川は私にしているんだ…!!
 
 
この文章…!この文章に何かあるのね…!? 
 
 
ΑΠΟΛΛΥΩΝ ΕΣΤΙ ΣΟΣ 
アポッリュオーン・エスティ・ソス。 
 
 
彼はあなたを殺す者。ここから取り除く。アポロンの悲しみを…。 
 
私「……アポロンは、愛するヒュアキントスを殺してしまった時…とても悲しみましたね。アポロンはヒュアキントスの亡骸を花に変えて…
その花びらに唇で彼の名前の頭文字を刻みました。つまり、Υ(ユプシロン)の文字を!」 
 
黒川「ええ!」 
 
私「…Υ(ユプシロン)はアポロンの悲しみの象徴ですから…この1文字をこの文章から取り除けば…… 
 
ああっ…そうしたらこの文章…!!この文章は…!!」 
 
まったく別の意味になる!! 
 
 
黒川「!そうですっ!」 
 
そう言うと、黒川はポケットからおもむろに
針と赤い糸を取り出した。 
 
「うわっ!?ちょ、ちょっと、何を…!?」 
 
そして私の手からハンカチを取って、それを縫い始める。 
 
私「ええっ!?何っ!?」 
 
黒川は、
Υ(ユプシロン)に赤い糸で打ち消し線を入れると、 
 
黒川
「藤村さん!ソクラテスがしたように、たとえ死刑になると分かっていても…アポロンに殺されることになると分かっていても、最後までアポロンを信頼して下さい! 
 
――そうすれば、必ず、アポロンはあなたのものになります!」
 
 
 
 
ΑΠΟΛΛΥΩΝ ΕΣΤΙ ΣΟΣ 
(『彼はあなたを殺す者だ』) 
 
ΑΠΟΛΛΩΝ ΕΣΤΙ ΣΟΣ 
アポローン・エスティ・ソス。 
 
『アポロンは、あなたのものだ』
 
 
 
「……!!」 
 
 
黒川
「あきらめないで下さい!アポロンの謎を解いてください、藤村さん!ソクラテスがそうしたように…!藤村さんならできます!必ず、アポロンをあなたものにできます!!」 
 
 
――謎かけの形をとって与えられたアポロンの神託…!! 
その理性の光の一撃はいったいどんなものだったのか…! 
私も一度味わってみたいと…!!そう思ったことがある…!!
 
 
――それを黒川!!お前が私に体験させてくれるとは…!! 
 
アポロンのコスプレでも、態度でも姿でもなんでもない!! 
お前はアポロンの本質を!最も輝かしいアポロンの本質を模倣したのか!!ああっ、黒川!!
 
 
 
「……っあなたこそ…!あなたこそ、私のアポロンです…!!」 
 
 
 
ああぁあ…もう今にも土に還りそうなほど冴えないこの男がっ、もう、 
 
 
完全にアポロンにしか見えない…!!
 
 
 
ああ、ここは…!ここは渋谷じゃない…!!ここは、 
 
アポロンの聖域デルフォイ…!! 
 
これはハチ公ではない…!! 
 
デルフォイの入り口を守るスフィンクスだ…!!
 
 
そして周りにいる「今日のデートどこ行く〜?」とかいちゃついてる有象無象どもは…ニンフよ…!!デルフォイの野で戯れるニンフたちよーっ!! 
 
 
「ああ、そしてアポロン…私と踊って!」 
 
アポロン(黒川)
「喜んで!」 
 
 
後半に続く!  
 

 

2008. 10. 9
      史上最大の危ないアポロン大作戦【完結編】
〜後半:私が愛したアポロン〜

【この記事は10月8日の記事の続きです。】 
 
→つづき 
 
と、ここで再び山田先輩から電話が。 
 
山田
『もしもしっ!?もしもし藤村ッ!?お前っ一体黒川に何されたっ!?どうして二人で雑踏の中、踊り狂ってるんだッ!?』 
 
もう、山田先輩からしたら、 
5分前まで『黒川のキンタマ握り潰す!』ってトーンだった私が、突然、 
 
「アポロン様がいらっしゃった!!アポロン様がいらっしゃったぁーっ!!山田先輩っ!アポロンなんです!!見えるでしょ!?私の前にいるのはアポロンなんですっ!!」 
 
山田
『正気に戻れぇえ〜〜ッ!!お前の目の前にいるその干からびたセミの抜け殻みたいな男はどう見ても黒川だ!!アポロンじゃないっ!!』 
 
 
そうじゃないっ!そうじゃないのよっ! 
私のアポロンは…!ああっ、私の愛するアポロンは…! 
 
美しい言葉で人間に真理を問いかける存在よ! 
激しい一瞬の光を人の心に焼き付ける存在よっ!!
 
 
黒川は今、それをやったのっ! 
この渋谷の雑踏の中で!たった5分間の間に!! 
 
アポロンの最も愛すべきその本質を…私に体現してみせたのよっ!!
 
 
こんなこと誰にも出来ないよ!! 
ああっ黒川…!
この一瞬!確かにお前はアポロンだった!! 
私の愛するアポロンだったわ…!!
 
 
 
「いい夢をありがとう、アポロン…!そして黒川さん…!」 
 
黒川「いえ…すみません。こんなのは本当にたまたま出来ただけです…!僕は、ただこういう言葉遊びが好きなだけで…。それに、皆さんは忘れていると思いますが、僕の専門は黒魔術や神秘学というよりもギリシャ哲学ですし。」 
 
え?そうだっけ? 
 
黒川「…だから、以前藤村さんが、
『哲学者ソクラテスのアポロンが好き』と仰った時、すぐにこのアポロンの事を言っているとピンと来たんです!」 
 
私「……」 
 
黒川「ギリシャ哲学をやってる僕としても、そのアポロンは一番忘れがたい存在です!
アポロンの謎かけから、哲学は始まったんですから!だから僕も、一度でいいから、このシーンをやってみたい!そう思ったんです!…勝手なことをして本当に申し訳ありません!」 
 
……黒川…!! 
お前さあ!
「いつも大学ではハブられております」って言ってたけどさあ!! 
「二人組作って〜」っていうシーンではいつも一人であまってるって言ってたけどさあ!! 
 
お前をハブってる連中にこんなことが出来るのかよ!! 
こんな素晴らしい事がそいつらに出来るのかよっ!
 
私、嫌いよっ!お前のことをハブる連中はみんな嫌いっ!!
 
 
 
私「――……黒川さん。」 
 
黒川「はい?」 
 
「…次のアポロンの誕生日に気をつけろ。私は必ず復讐するからな。」 
 
黒川「…え!?ア、アポロンの誕生日…!?」 
 
 
――ソクラテスは
『アポロンを裏切るくらいなら死を選ぶ』と言って死刑になった。 
だけど、その判決が出たときは、ちょうどアポロンの誕生日が間近だったのよ。 
 
アテナイでは、アポロンの誕生日の一ヶ月前からは、誰であろうとも死刑を執行することは許されない。 
だから、ソクラテスの死刑は一ヶ月間伸ばされたのよ! 
 
「だから、アポロンの誕生日を忘れるな!!その日お前が朝起きて部屋のドアを開けた瞬間!500人の裁判員が座ってっからな!そんでお前の裁判始まるからね!!」 
 
ソクラテスの裁判みたいに! 
 
「私が『お前はアポロンを信じていない!』って言うから!!」 
 
黒川「そしたら僕は言いますよ!『私はアポロンを信じている!その証明として、私はアポロン自身を証人に立てる!』 
 
私「
『神を証人にするとは、おこがましいにもほどがある!』つってあなたに死刑判決を下したら!」 
 
黒川
「――『ハーデスの法廷で、アイアコスやミーノスやラダマンティスやトリプトレモスが…必ずや我々の上に正しい判決を下すであろう!』 
 
「ウフフフ…!」 
 
黒川「アハハハ…!!」 
 
 
 
山田
「――お前ら…なんで笑いながらグルングルン回ってるのよ…?」 
 
振り向くと、スタバからこっちに来た山田と西野が、 
頭からでっけぇハテナ出したまま突っ立っていました。 
 
西野「…いったいぜんたい、どこがアポロンなんだ…???俺にはいつもどおりの黒川にしか見えんぞ…」 
 
 
いいえ!!違います、彼は!ああっ、彼は、 
 
 
 
アポリュオーン・エスティ・ソス。 
アポローン・エスティ・ソス。
 
 
私を殺す者…私のアポロン。 
 
 
……… 
 
――とまあ…今考えれば、
黒川さんからただ珍奇な文章が書かれたハンカチをもらっただけのような気がしますが…あの時は本当に感動したのよ!なんかすごく内輪の話なので、見てくださっている人には伝わりにくくて申し訳ありませんが…! 
 
なんていうか、恥ずかしい話… 
私、このところアポロンの事で落ち込んでいまして。 
黒川さんに、「今何してます〜?」って電話もらった時も、 
 
「今は…部屋にあるアポロンの像の…オチンチンを見ながら泣いてます。」 
 
ってことがあったりして。
 
だから、なんだかんだ言って黒川さんはアポロンを使って私を励ましてくれたんだなと思います。 
本当にありがとう黒川さん!! 
 
ちなみに、
「彼はあなたを殺す者」から、一字とるだけで「アポロンはあなたのもの」になるっていうのは…これはもう、本当に本当にすごいのよ! 
ギリシャ語の性質を完全に自分のものにしてないと組めない文章なのよっ!! 
「殺す者」っていう普通名詞から、「アポロン」っていう固有名詞に代わることで、「あなたの」が独立して「あなたのもの」になるし!主語が「彼」から「アポロン」に代わるしさっ!! 
 
本当にすごい!こんなの世界中で黒川くらいにしかできないんじゃないの!? 
っていうカンジで、才能の無駄使いもいいとこだと思います。
 
しかも、
「アポロンに愛される」って、すなわち「アポロンに殺される」ってことだしな…。深い!すごい深いよ、この言葉!さっすがギリシャ哲学の人間だよ!! 
 
あと、ハンカチ自体も…なんか一枚の布切れから作って、レースとかも自分で縫いつけたみたいです。本当に才能の無駄使いです!! 
 
 
ああ、黒川さん…!! 
大学で
「二人組作って〜」ってなった時は、いつも一人で余ってるって言ってたけど、 
 
黒川「人数は偶数のはずなのに、なぜかいつも僕は余る。」 
 
っつってたけど!! 
一人で余って落ち込んだ時は、私が絶対行く!! 
人数が奇数だろうが、素数だろうが虚数だろうが、絶対に私がお前を余らせねえよ!!
 
 
 
――そんなわけで、ここまで読んでくださった方、どうもありがとうございます。そして、どうかこれだけは分かってほしい。実際の黒川はもっとすばらしかった。私の文章力不足で再現しきれずに本当に残念です。 
ちなみに、この後、時間あったから四人で
「ミレイ展」に行ったりもしたのですが、その話はまた後日、機会があれば。 
 
あ、「絶対やれる!ギリシャ神話」、撮っておいたやつ今から見ます〜!
(ネタバレとかお心遣い下さったKさん、どうもありがとうございます!私、みなさんの感想読んでから見たりするのも好きなので、ネタバレとかのご心配は大丈夫ですよっ!お心遣いありがとうございます!) 
 
拍手ありがとうございます!お返事は次回の日記に書きます!  
 

 

2008. 10. 11
      拍手お返事(10月3日〜7日)

拍手のお返事です!(10月3日〜7日)
→続きを読む
  
 

 

2008. 10. 12
      拍手のお返事(10月11日〜13日)

 
↑まえにギリシャで買った、「オリンポス十二神チョコ」の賞味期限が切れ掛かっていることに気づき、今急いで食べています。 
これをみんなのお土産に買って、「好きなのからどうぞ〜」って言うと、まずアポロンとヘルメスから無くなっていくから面白いです!いつも最後にヘパイストスが大量に残っている(笑)。ちなみに、ハーデス様は最初からいません。 
 
そんなわけで、以下拍手のお返事です!!(10月11日〜13日)
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2008. 10. 13
      アポロン&ハーデスになぞらえた私殺人計画 
+「絶対やれる!ギリシャ神話」感想

まさか…まさかこんなオチが待ってるなんて誰が想像するよっ!? 
 
アポロンが黒川だけじゃないなんてっ!! 
 
まさか、
私が今週またアポロンで負けるなんて!! 
しかもアポロンだけじゃないっ…
私が神話で最も愛するハーデス様でも負けるなんて――っ!!
 
 
 
 
――先週の土曜日、「Garden of Delights」のそらのはなこさんと、その彼氏さんと飲みに行ってきました! 
描かれるイラストと同じく、とんでもなく素敵な二人で、「なんでこんなベストカップルの二人が私のサイトを見てくれてるんだ…?」なんて思っていたんですが…。 
 
もうね、待ち合わせが
「渋谷ハチ公前に6時」って時点で気づくべきだったのよっ!!これが巧妙に仕組まれた殺人計画だってことに!!だって先週、黒川がまったく同じ時刻と待ち合わせ場所でアポロンになったわけで…!もう、あれでしょ?「この村に古くから伝わる歌になぞらえてお前を殺す」ってのと同じ状況でしょ!? 
 
 
それで、まず、はなこさんが…「お渡しするものがあります。」と。 
私は何にも予想してなくて、「え?何ですか?」。 
したら、
「これ、もらってください!アポロンの恋人のダフネーの名前がついたギリシャワインです!」 
 
←「マウロダフネー」。 
 
――もうね…ガンダムに例えるなら、初回同様ガンダムは地面に立ってて、両腕ももげてないんですけど、シャアにアムロのド頭を撃ち抜かれちゃってるっていう図だよ!! 
 
もう突然の奇襲攻撃に私、どうしていいか分からないわよ!!何っだこれ!?
 
 
しかも…これが殺人計画のただの幕開けに過ぎなかったのよ。 
その後も、カップルならではの息の合った波状攻撃って言うの!? 
私がポカーンとしている間に、…
「俺もアポロンだぜ」と言わんばかりに見せてくれたのが、彼氏さんのメルアド!! 
 
私…
私、彼のメルアドを見るまでは、私のアドレスこそが世界一のアポロンだ!これを超えるアポロンメアドはないはずだ!と思っていたんですが…… 
 
もう私の3倍はアポロンだったわ、アイツのアドレス。 
 
「え!?っつーかこれアポロン自身以外は許されないアドレスじゃね!?」
っていうレベルで彼のアドレスはアポロンだった…… 
 
負けた…!私、この二人に完全にアポロンで負けた…!!
 
 
と、思ったところで、 
 
「お前にもう一泡吹かせてやるわ!これでヒーヒー言わしたる!」と差し出されたのが、 
 
 
 
――ざくろの実(のゼリー)。 
 
…え!?何これ!?まさか… 
ハーデス様がペルセポネーにざくろの実を差し出すシーン!?!?
 
 
はなこさん
「藤村さん…ワインはアポロンと、ざくろはハーデス様と一緒に食べてください!」 
 
もう駄目だ!よーし!死のう!!よし!死のう!ぐらいの近さになってるわけ!私の死への近さは!! 
 
 
だって、こんな…!
嬉しすぎるだろ!! 
尊敬するサイトマスターさんがよ!私の大好きな絵を描かれる方が…!! 
まさか、まさか、
アポロンとハーデスになぞらえてくれるなんて私、全然予想してなくて…もう興奮して死ぬ…!! 
 
アポロンとハーデス…!はなこさんと彼氏さん…!! 
まじで負けた…!惨敗よっ!完全に惨敗よ!!
 
 
ああっ私なんで丸腰で行っちゃったんだろう! 
もう嬉しすぎてどうにかなっちゃいそうだよ!! 
うわぁあああーーーっ!ありがとうございます!本当に…ありがとうございます!! 
 
だけど…
次に会う時は絶対に…! 
絶対に復讐してやるわ…!! 
絶対に私が体験したのと同じ感動を2人に味わわせてやる―ー!!
 
 
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
 
黒川
「――それで、あなたはおめおめと逃げ帰ってきたと。そういうわけですか?」 
 
私「…むしろあんな巧妙な殺人計画を練られて、よくぞ生きて帰って来たと賞賛してほしいくらいです。もう今思い出しても心臓麻痺で死にそうです!」 
 
 
――そんなわけで、ちょうど話すことがあったので、 
元祖アポロンの黒川に昨日あったことをかいつまんで&ぼかして話してみました。 
 
私「どうやったらあの二人の度肝抜けると思います?もっとすごいメルアドにするとか…?」 
 
黒川「生ぬるい。…藤村さんって、童話『3匹のこぶた』で言うと長男ポジションですよね。狼に対してワラで作った家で対抗するようなものですよ、それは。 
 
私「…じゃあ、黒川さんは、末っ子のこぶたのように、
レンガの家を作れると、そう仰るんですか?」 
 
黒川
「それだからあなたは生ぬるいと言っているんです。僕だったら、狼が見た瞬間ビビって逃げ出すような家を作ります。」 
 
「…(ゴクッ…)たとえばどんな…?」 
 
 
黒川
「狼の死体でできた家ですよ…。狼の死体の山で家を作るのです…!」 
 
 
――お前、そんなこと言ってっから、大学で友達できねーんじゃね? 
 
 
「…それじゃあ、私と作ってくれますか、黒川さん? 
 
――”狼より生まれし”アポロンをビビらせるために、狼の死体で作った家を。」
 
 
 
 
――そんなわけで、黒川さんがアドバイスをくれるそうなので、構図的には2対2だかんね!! 
はなこさんと彼氏さん、次会う時はまじで楽しみにしていて下さい狼の死体で作った家…もとい、おしっこジョバジョバもらすくらいのプレゼントを用意していきます!! 
 
ああ、本当に素敵なお二人だったなあ…! 
ほんわかしていて、楽しくて、優しくて本当にすてきでした…! 
私の中では、まさにはなこさんの描かれるアイオリアと魔鈴さんカップルでした。 
 
私信になってしまいますが、お二人とも、本当にどうもありがとうございました! 
下ネタトークほんと楽しかったです!はなこさんが日記に詳しく纏めて下さっていて、あの日の楽しさが蘇ってきましたよ…!「私、こんなこと言ったなあー!カウパーがドクドクとか言った言った!(笑)」とか…。 
私的には、はなこさんのギリシャトークと彼氏さんの後輩話がとても面白かったです!またぜひ一緒に遊んでください!次会うときまでに、私、アイオロスとミーノスのサイン完璧に練習しておきます!(笑) 
 
 
あ、頂いたワインはおいしく飲ませてもらっています…もちろんアポロンと(笑)。 
 
 
そうそう、それで同じ日の深夜にやってた、
「絶対やれる!ギリシャ神話」も見ました! 
アポロンが関西弁でほんとウケた…「アルテミス!あそこの水面に怪物の頭がボッコー出とるやろ?ほな、あれ射ってみぃ!」のところで飲んでたワイン鼻から吹いた…!! 
新しい!アポロン関西弁新しい!!
 
 
でも、私が先の展開知ってたからかもしれないんですが、もっとアニメをテンポよくやってほしい!見てて「ああ〜早く話進めて!」と焦れてしまった…。関西弁のリズムの良さをもっと生かしてくれよ!アポロンとアルテミスの掛け合いとか、もっとテンポよくしたほうが絶対面白いと思う!! 
 
あと、
アポロンがただの変態のクソ男でちょっと残念だった… 
「アポロンは、変態のクソ男かもしれないけど、こんなに素晴らしい!」でシメて欲しかった! 
そしたら、見てる人みんなアポロンにゾッコンになるんじゃね?! 
 
でも、ほんと面白かったです!最後の「あなたの周りのギリシャ神話」コーナーもすごい勉強になった…! 
来週はパンドラか…!ちょっと待って、ハーデス様は一体いつ出てくるんだ!?マジで楽しみ!!超楽しみ!!ああ〜どんな風に描かれるんだろ!本当に楽しみです!! 
 
…だけど、こういうのを観ると… 
本当に、ローマの詩人オウィディウスは偉大だったんだな、と哲学的な境地に入ってしまう…。 
今、「ギリシャ神話」って思われてるものは、ほとんどオウィディウスが書いたものだもん。オウィディウスなんて、あれよ?
書いてる文章がエロすぎて、時のローマ皇帝に島流しにされた人よ?なかなかいないよ…ローマでエロすぎて島流し、なんて…。 
そんな人間が書いたギリシャ神話なんだから、そりゃあエロいに決まってる!(笑) 
 
 
拍手どうもありがとうございます! 
お返事が大変遅くなってしまってすみません…! 
 
黒川さんに好意的なコメントが多くてちょっとびっくりしています(笑)。本人に、「私の知り合いに、ハンカチの話したら、黒川さん、すごくいい人だって返されたよ」と、ぼかして伝えたら、ものすごくテレていました。
アヒャヒャアヒャヒャ笑っていました。 
 
拍手のお返事は、前日と前々日の日記分に書いてあります!! 
  
 

こんばんは、シシン様。
相変わらず息をもつかせぬ日記の面白さに爆笑しました。

黒川さん、本当に面白すぎますね。
ハンカチの画像を見たときは、ハンカチそのものは既製品だと思ったくらい、
お裁縫も上手いと思います(笑)。

黒川さんの描写で思いついたのですが・・・。
私は個人的に、細身で長身(≠ひょろい)がツボです。
シシン様のイラスト(いつも透明感溢れて緻密なイラストを有難うございます。
見るたびに視力があがっていると思います)を拝見する限り、
アポロンは肉体美といいますか、つくべき筋肉はきちんとついていて、
ハーデス様は・・・モヤシと仰るということは、枝・・・じゃなくて・・
あまり筋肉のない細身なのでしょうか。
とすると、シシン様の肉体的なお好みはこのうちどちらでしょうか?

フェチシズムというのはそれぞれのよさがあるとは思いますが、
シシン様が特に日記で好きであると仰っている二人の体格が、筋肉の面で
対照的に思えましたので、何となく質問させていただきました。
ギリシャ彫刻のような、という表現が現代にもしっかり残っている点を考えると、
当時の肉体に対する美醜の基準、もといお手本はやはりアポロンだったのかな、と素人ながらに思いますが・・・。


あと、全く関係ないですが、黒川さんの”こぶたの家”、
家の周辺にかわいい種類の花を植えて、根元に血っぽいシミがいくつもあって、
そばに狼の脚の一本が落ちているような光景を想像してしまいました。
人間の死体で家を作るというお話が、乙/一さんという小説家さんの短編集に
あり、なんとなくその小説家さんと黒川さんのキャラがかぶります・・。
..10/18 0:15(Sat)

ゆりさん>こんにちは!コメントありがとうございます。日記、楽しんでくださってとても嬉しいです。私もハンカチの完成度の高さに衝撃を覚えました…わたしなんか雑巾も縫えるかどうか分かんねーぞ!という感じなのに、すごいです。

そして、「ハーデスとアポロン、肉体的な好みはどちらか」というとてもおもしろい質問をありがとうございます!確かに、アポロンとハーデスは見た目が正反対ですよね。ただ私が描く二人は、私の偏見がかなり練りこまれたものなので、逆にアポロンが女の子っぽい体躯で描かれたり、ハーデスが筋肉隆々だったりする古代の絵もあります。
で、私個人の好みで言うと…実は筋肉の量や体自体にはあまり興味がありません。体つきよりも、私はその人の全体的な雰囲気とか、表情とかに惹かれることが多いです。アポロンは、そりゃあハーデスの100倍くらいはイケメンでしょうが(笑)、ハーデスのものすごく陰気くさいけど、どこか優しげな雰囲気は、アポロンの見た目の麗しさ以上に好ましい点だと思います。なので、私個人の見た目の好みで二人を比べるのは難しいです!二人ともとにかく大好きですけど!!
ご紹介くださった小説家さんは存じませんでしたが、確かに黒川さんと似ていそうですね(笑)。今度読んでみます!私のイラストにもご感想をどうもありがとうございます!「視力上がる」なんて言っていただけたのは初めてで超うれしいです!これからも、日記やサイトなど、楽しんでいただけたら幸いです。コメントどうもありがとうございました!!
..10/18 15:02(Sat)

 

2008. 10. 18
      ローマ vs ギリシャ、神話描写対決 〜ハーデス様カーセックス疑惑をめぐる一考察〜
+拍手お返事

『ペルセポネーの姿を目にとめた瞬間、 
その一瞬で冥王は恋に落ちた。 
 
たちまち彼は彼女を奪い去る――それほどに一瞬の恋。 
 
彼女は驚いて、悲しげな声で仲間を、 
わけても母親の名を呼び続ける。 
 
そうしながら、着ている服が上から引き裂かれたので、 
集めた花が、解けた下着からこぼれ落ちた。 
 
こんな風に、せっかく摘んだ花を無くしてしまった事こそが、 
何よりも彼女の悲しみを誘ったのだ。 
まだ幼さの残る乙女の、なんという無垢な心。』 
 
   
――ああっもうさすが「マスター・オブ・ラヴ」と謳われたローマの詩人・オウィディウスの文章よ…!! 
「彼女を一目見ただけで、ハーデスはオチンチンがカチンコチンになって訳わかんなくなっちゃいました」ってだけのシーンをどうしてここまで美しい文脈で表現できるのよ!!
 
 
なんなんだよ、もー!ローマ人がこんな美しく神話を書くからさ、 
ギリシャ神話が全部ローマに持っていかれちゃうのよね! 
まったく何やってんだよギリシャ人は!!お前たちの神話だろっ!! 
 
――なんて思っているところを、ローマ史の西野先輩が、 
 
西野「ローマではな、
『処女を殺してはいけない』っていう法律があるんだよ。だから、ハーデスは処女のペルセポネーを冥界に連れて行くことができない。…これがどういう意味か分かるな? 
 
つまり、ハーデスは彼女を冥界に連れ去る馬車の上でヤった!! 
これは歴史上初のカーセックス!!
 
わははは!ローマ版のこの神話はギリシャ人の書けなかったカーセックスを見事に書ききったのだぁ〜〜っ!!」
 
 
 
アッタマ来た!! 
どうせローマが一番なんだろ!?要は!?ローマが正しいんだろう、全部!!  
生まれた時からチンコ剥きやがってよ!  
心の底で
「どうせギリシャ人なんか全員包茎」みたいなことを思ってんだろ、どうせアイツら!!  
 
ギリシャみたく「ヤリチンも童貞も関係ねえ!俺たち全員包茎同士!みんなで協力してペルシャ食い止めっぞ!!」っていう一体感を味わったことがねぇからさぁ、あーゆー神話が書けるんだろ、アイツら!? 
 
そういう性格だから「カーセックス!」とか言って興奮できるんだろ!?
 
そんなんじゃねぇよ、ギリシャは!!ギリシャ神話は…!!
 
 
 
――ということで、今からハーデスとペルセポネーの神話を例にあげて、ローマ版のギリシャ神話と、ギリシャ版の神話を徹底的に比較します!その中で、
一体ギリシャ人の書くギリシャ神話のどこがダメなのかを検討してみたいと思います! 
 
まず冒頭の、ハーデスがペルセポネーを連れ去るシーン。 
ローマのオウィディウスがあそこまで美しく描いたシーン…特に、
「ペルセポネーにとっては、服が破かれたことより、花を無くした事の方が悲しかった」のところなんて、なんていうか、彼女の純粋さとかを上手く表現しつつ、これから彼女の純潔が奪われることも暗示してて、もう完璧よ!! 
 
――このシーンを、よ? 
じゃあギリシャ人はどう書いたか、って話でしょ!? 
 
<ギリシャ人側の描写> 
 
『ペルセフォネーの叔父であり、多くの者を治め、 
多くの者を迎える神にして、多くの名を持つクロノスの御子(=ハーデス)が、 
不死なる馬を御し、嫌がる乙女を 
無理やりにさらっていったのであった。』
 
 
 
――だからお前たちはダメなんだよ。 
 
ハーデス様にビビるあまり、「ハーデス」という名を出さずにいかにハーデスを表現するかでイッパイッパイになっちゃってんのよっ!! 
 
しかも、「多くの多くの」言いすぎだろ!! 
それじゃあハーデス様の褒めポイントが「とにかくいっぱい持ってる!」って事だけだと逆に吐露しているようなモンだっ!!
 
 
お前たちがそんな事うだうだ言ってる間に、オウィディウスは
「ディス(※ハーデスのラテン語読み)一語で済まして次の話題に行ってるのよっ!! 
そんなことだからギリシャ神話がローマ人に持ってかれちゃうんだよ――っ!!
 
 
 
まあ、このシーンだけ見るとローマの圧勝かもしれませんが… 
じゃあ、もうちょっと前のシーンも見てみよう。 
 
まずは、ハーデスがペルセポネーに恋をする直前までの描写です。 
ローマのオウディウス版は――エトナ火山の噴火にともなう大地震から始まります。 
 
『(前略)――すると、地震が起こり、 
静まり返った冥界の王者さえも、飛び上がって不安を覚えた。 
 
もし今の地震で地面に大きな裂け目ができて、 
そこから日の光が差し込んだりでもしたら―― 
亡者たちが驚いて怖がるかもしれぬ」』
 
 
 
一番ビビってるのはお前さん自身じゃね?という点は置いといて、 
もうなんだろ、この…
「亡者のことも心配してる優しいハーデス様」っていうの!? 
「ああこの人デートで歩道歩くときは、車道側を歩いてくれそう!」ないし、「トイレ入った後は便座を下げておいてくれそう!!」だろ!――アポロンだったらぜってぇこんな事しねえ!!この気配りはほんとすごい! 
 
しかも、 
 
『――この厄災
(=日が差し込んで亡者が怖がる)を恐れた冥王は、 
暗き冥界を出ると、黒馬にひかせた車に乗って、 
用心深くシケリアの地底を見て回った。』 
 
自分で行っちゃう!! 
「トイレの電球切れたから替えといて」レベルの仕事を社長自ら行っちゃう!!
 
部下に行かせるんじゃなく、冥界の王みずから…! 
 
ハーデス様、すっごい部下想い!!もしくは正直冥界ではハブられてるかのどっちか!! 
 
 
――さて、ローマ側がここまで魅力的なハーデス像を打ち出してきているのに対して、 
じゃあギリシャ側は、というと、 
 
  …特に描写は無し、っていう。
 
 
あのねえ、すっごい重要じゃん!?なんでハーデスが地上に出てきたか、ってのは! 
 
なのにギリシャ版の神話だと、その点は完全スルーで、完璧にハーデス様はいきなり地面から飛び出して来た人!! 
 
ペルセポネーが4tトラックだったら、かわしきれずに轢いちゃって、完全にペッチャンコになっちゃってるよそんな男!! 
 
 
この後も、ローマ側が、『暗い冥界の岩影にいるハーデスが、日のさす花畑にいるペルセポネーを見つける』、という見事な光陰の対比で冒頭のシーンにつなげているのに対し、 
 
ギリシャ側は…まあ、その花畑に、 
ハーデスが彼女をひきつけるために、
一輪の水仙の花を咲かせるわけですが… 
 
一説では、その水仙は……ハーデスの男根の暗喩です、と。 
ペルセポネーを見てオギンオギンになっちゃったハーデス様の男根です、と。
 
 
 
そんなもんを暗喩してるヒマがあるなら他に喩えるべきものがあるだろーッ!! 
いい歳こいた男のカチンコチンの男根を可憐な花に喩えている場合じゃないのよっ!! 
 
ああ〜〜っそんなことしてるからだ!! 
そんなんだから全部ローマに持ってかれちゃうのよっ!! 
今ギリシャ神話だと思われてるものなんか全部ローマのオウィディウスが作ったものじゃんか!! 
そんなことしてるから、ギリシャ神話がローマのものになっちゃったのよ!! 
 
 
――と、まあ、ここまでギリシャ側をボロクソに言ってしまいましたが… 
私はそれでも、ギリシャ側の方の神話の方が好きです。 
 
「ハーデス」という一単語すらビビって口に出せずに、遠まわし表現しちゃうのも、こいつらが本当にハーデスのことを信じてたからよ! 
その気持ちがなくなっちゃえば、神話なんかただの物語よ!
 
 
ローマ人は、もちろんギリシャ人ほど「ハーデス」を信じていたわけじゃないから、あそこまで完璧で美しい神話の物語が書けたのよ。 
だけど、それができずに、ハーデスの遠まわし表現でうだうだやってるギリシャ人が、私はとても好き。 
 
 
そして、オウィディウスの神話ももちろん同じくらい好きです。 
これで円満解決…とはいかないわよ。
一つ重大な問題が残ってるわよ! 
 
てか、マジでローマ側のハーデス様ってカーセックスしたのかよ!? 
 
「ローマでは、処女は殺してはならない」って確かにそうだもんな…! 
だけどさ、
「馬車」っていうけど、屋根があって、完全な個室になってて…ていうあの「馬車」のことじゃないのよ!? 
サンタのソリみたいな奴よ!?全然「カー」じゃないわよ、「カー」じゃ!!
 
 
え?ちょっと待って、今、オウィディウスの神話読み返したけどさ… 
ハーデス様、御者ナシで一人で来てるよね、これ!? 
 
右手で馬の手綱を操って、左手でニャンニャン、だけどオチンチンは一輪の花、ってどんな大道芸師よ!! 
 
無理無理!絶対無理!それは!! 
西野の「カーセックス説」完全に敗れたり!!
 
 
だいたい、古代の馬車って意味わかんないくらい揺れるから、馬を操ってなくても事に及ぶなんてのは無理だろう…。 
「でも、だったらペルセポネーの服を破く意味が無いじゃん」とか言われたけどさ、もう、元のラテン語を読んで御覧なさい、と! 
 
ハーデス様が能動的に破ったんじゃない! 
二人でもみ合ってる内に偶然破けちゃった、ってニュアンスよ!!
 
ハーデス様的には「あっ!スミマセン、服破けちゃいました!!」だよ!決してヤる気満々で破いたわけじゃない…と信じたい!!
 
 
 
まあ、分かりませんけどね、 
男根を一輪の花に喩えられてるような男の考えなんか。 
 
だけど、ギリシャ側、ローマ側、多少の差異はあるにせよ、 
ハーデス様が
「世界中を敵に回しても彼女を自分のものにする!」 
という態度で描かれてるのはすごくいいなあと思います。 
 
そして、なぜこんな話をし出したのかというと、 
今の時期は、古代ギリシャでもハローウィーンというか、冥界祭りがある季節だからです。 
 
多くの者を治め、多くの者を迎える神にして、多くの名を持つクロノスの御子! 
ペルセポネーといつまでもお幸せに!
 
 
 
(あっ、ちなみに、最初に置いてある絵の、
『不死なる神々も、不死なる人間も、その声(=ペルセポネーの叫び声)を聞いたものは誰一人いなかった。』という文章は、ギリシャ側の描写です。ギリシャの描写も情緒があっていいですよね。でも、この後に『二人の姿を見ていたのは、太陽(ヘリオス)だけだった。』と続くので、背景を夜にしてしまったのは本当に失敗でした…。 
ああ〜っいつかこのシーンを18禁の漫画で描きたい!いつか絶対書く!!) 
 
 
拍手ありがとうございます! 
いつもとても励みになっております。 
以下、頂いたコメントのお返事です!
→続きを読む
  
 

 

2008. 10. 19
      拍手のお返事(10月17、18日)

やっちまった…「絶対やれる!ギリシャ神話」の時間、30分間違えた…。 
テレビ着けたら終わってた……。 
 
拍手どうもありがとうございます! 
以下、コメントのお返事です!(10月17、18日)
→続きを読む
  
 

 

2008. 10. 20
      おまけ:ローマ vs ギリシャ 神話描写対決 〜コロニス殺し
+拍手のお返事(19日)

<画像> 
 
――恋焦がれるアポロンは、残酷な処罰を悔やんだが、悲しいかな、もう手遅れだった。 
 
くずおれた彼女をひしと抱いて、死なせまいと手を尽くすが、あまりにも遅すぎる。 
試みた医術の術も、ついにむなしかった。 
 
神は胸の底からうめきをもらした。 
天上の神々は、涙で頬をぬらすことすら許されないからだ。 
 
それでもアポロンは、乙女の胸に、もう喜ばれもしない香水をふり注ぎ、 
そして何度も抱擁をあたえた。 
非情にもわが手にかけた、彼女のために。』 
 
 
 
――突然何が始まっちゃったの?という感じですみません。昨日の「ローマ vs ギリシャ 神話描写対決」の流れで、ちょっと2コマ漫画などを描いてみました。 
アポロンが一番輝いてるシーンといえばコレだろ!!ローマの詩人、オウィディウスが書いた、アポロンがカラスに恋人コロニスの浮気を告げられて、逆上してコロニスを殺しちゃうシーン…! 
 
もうあの自信過剰のカタマリみたいな男が、弓も矢も竪琴も投げ捨てて、月桂樹も取り落として、髪ふりみだして、「自分が憎い!」よ!?…もうこのシーンすごいわよ!!さすがオウィディウスだよっ!!すごすぎる!! 
 
 
――まあ、ローマ側がここまで美しいアポロン神話を打ち出して来ているのに対して、じゃあギリシャ側はどんな風に描いてるんだ?って話でしょ? 
「どうせ、ハーデスの時みたくものすごく淡白に書いてるんでしょ!? 
 
アポロン『あっ!スミマセン、矢ぁ刺さっちゃいました!!』くらいのトーンなんだろ!?どうせ!」って思うでしょ!? 
 
 
――もうビックリするわよ!? 
ギリシャ側のこのアポロンとコロニスの話は、
神話じゃなくて、史実なのよっ! 
 
どういうことか、って言うと、 
ある時、(現実の)ギリシャ人たちの間で、こういう話題になったんです。 
 
ギリシャ人A「――そういや、
医神アスクレピオスっているじゃん?あいつって、アポロンとコロニスの息子らしいな。知ってた?」 
 
ギリシャ人B「マジで!?だって、コロニスって、アポロンに殺されたんだろ?!絶対ちがうって!」 
 
A「いや、マジだって!!」 
 
「信じらんね〜よ!そんじゃあ、
今からデルフォイに行ってアポロンにウソかホントか直接聞き行こーぜ!!」 
 
 
――アポロンてさ、神様じゃん!!実在する人じゃないのよ!?「アポロンに直接聞き行こーぜ!」!? 
そんなの私たちの感覚から言ったら、
コンビニの店員が肉まんにラブレター出すようなモンじゃん!!
 
 
アポロンとの距離近すぎだろ!
「ちょっとお隣のアポロンに回覧板回してくるわ!」くらいの近さ!!いいなぁ〜! 
 
 
――話がそれましたが、この二人がデルフォイのアポロンの神託所に行って、 
次のように問いかけました。 
 
「医神アスクレピオスは、あなたとコロニスの息子なんですか、アポロン?」 
 
すると、巫女の口を介して、 
アポロンからこのような答えが返ってきた。 
 
 
「死すべき運命の人間を救う者、アスクレピオスよ。 
そなたを産み落としたのは、私と愛で交じり合ったコロニス。 
 
ああ、懐かしいコロニス。 
岩がちなエピダウロスの地で、私は彼女を愛した。」
 
 
 
――こんなの反則だろ。 
直接、アポロンに思い出の中のコロニスを語らせるなんて…!! 
本当に、ギリシャでは神話が歴史に組み込まれていて反則だよ…!! 
そんなのどんな美しい物語で神話を描こうが絶対勝てない! 
 
ローマ側がどんなに強いムシキングのカードを持っていようと…!『オオクワガタ』のカード切ってきても、ダメだね!こっちには『バルサン』のカードあっから!!ってレベルの反則!! 
 
ギリシャ側では、アポロン自身の台詞はこの一言だけなのに!でもこの一言だけで、すべてが伝わる!! 
…愛していたんだな、アポロン…!コロニスを…!本当に!アポロン…!! 
 
アポロンって、いい。本当にいい! 
 
 
 
――そんなわけで、昨日「絶対やれる!ギリシャ神話」を見逃した腹いせに書いてみました。 
 
 
拍手ありがとうございます! 
19日のコメントのお返事はこの続きに、それ以前は前日の日記にあります!
→続きを読む
  
 

 

2008. 10. 24
      神話をクソ真面目に描いてみる企画〜オルフェウスのラストソング〜

――どうせ今日も「ウワーっ!?オチンチンがっ!オチンチンがとれちゃったぁ〜っ!!」とかそんなどうしようもない下ネタで始まると思うでしょ?始まらないの、それが。 
 
今日は真面目に語ってみたい、ギリシャ神話を! 
楽人オルフェウスの物語を。 
 
死んだ妻を取り返すため、冥界のハーデスの前で彼が吟じた歌は、それはそれは悲しく美しかったという。 
だけど、私は、彼が人生最後に歌ったこの歌の方が美しいと思うんです。 
 
(以下、流血表現注意。) 
――――――――――――――――――――――――――― 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
―――――――――――――――――――――――――――――― 
(※…「ヒアシンス(ヒュアキントスの花)」は、古代ギリシャではパンジーの一種ことです。多分今は無い種類。) 
 
――あ〜なんか私が描くと全然ダメで申し訳ないんですが、 
オルフェウスは、酒神ディオニュソスに自分のことを崇拝する(歌う)ように命じられるも、 
「僕が崇拝してるのはアポロンただ一人だから、お前さんのことは歌えない。」。 
で、嫉妬したディオニュソスに八つ裂きにされながら、最後首だけになっても歌ってる、という…。 
 
っつーか、そりゃあ自分のライバル(アポロン)ののろけソング延々聞かされたら、私がディオニュソスでもコイツぶっ転がすよ!! 
 
「いつ俺の歌になるのかなぁ〜……って最後までアポロンかよ!!」って感じだったと思うよ、ディオニュソス! 
 
「もう意味が分からない!!俺の大っ嫌いなアポロンが美少年とニャンニャンしてる歌を延々聞かされた!!ってそりゃあ怒るだろ!! 
 
だけど、オルフェウスにとっては、自分に楽才を与えたのはアポロンだし、 
最後もアポロンの歌を歌って殺されたい。とか、 
 
歌の中のアポロンのヒュアキントスへの嘆きに、自分と奥さんへの思いを重ねてる。とか、 
 
かつて奥さんを取り返すために、ハーデスの前で歌ったという過去、 
だけど今は、死ぬためにディオニュソスの前で歌ってる、という対比とか、 
 
八つ裂きにされながら、自分の体に滴る血の真紅に、 
そうだ、この色をアポロンは愛したんだ。とか、 
 
アポロンは養子である僕のことも、ヒュアキントスのように 
愛してくれただろうか、 
そして、僕は妻と同じ場所に行けるんだろうか。 
 
とか、色々な考えがめぐっただろうなあ!とかさあ!
『わが父アポロンは誰よりもそれを愛した』にはもうオルフェウスの万感の思いが込められてるんだろうなあとか!――……ああっ!これよね!ギリシャ神話ってこれよね!!この美しさも醜さも全部詰まってるような感じ!! 
 
 
――それに引き換えアポロンの
うっかり八兵衛っぷりと言ったら…。 
アポロンはさ……なんていうか自分の「医術の神」っていう特性をまるで生かせてないわよね。 
どうでもいい連中がケガした時には治せるのにさ!大切な人は治せないのよね!! 
 
ディオニュソスが、「俺の体が八つ裂きに!頼むくっつけてくれ!!」とか、 
ハーデス様が
「肩に矢が刺さったぁああ〜〜もうダメ!もう私死ぬ!!」って時は普通に治せるのにさ! 
あのさ、
ディオニュソスとハーデスなんて、そんなのアポロンにとっては一番どうでもいい連中じゃん。 
 
「アイツらが今死ぬだろ…。問題無い!ってレベルじゃん!「なめときゃ治る。」くらいの診断でいい連中じゃん!!そういう連中は治せてどうして…! 
 
 
それとも、あれなのかな!?大切な人だとテンパっちゃって手術に手が着けられなくなっちゃうとか!? 
 
アポロン
「ああっ、メス!私のメスがない!メスどこー!?……あっ!あったッ……ってこれ万能ネギじゃんかよーっ!!」 
 
 
 
――真面目に話するとか言って、結局こんな話に…! 
 
でも、ギリシャでは神が人間を「殺す」という行為は、時に「愛する」という行為よりも強いつながりをもたらしてしまうもの、と考えられています。 
なので、当然アポロンとヒュアキントスは一緒に祭られていますが、 
それと同じくらいディオニュソスとオルフェウスの二人も一緒に祭られてることが多いという…。皮肉ですよね。 
それに、
オルフェウスは、不死になっちゃったから、死んで奥さんと一緒になることもできなかったんじゃないかなあ。 
 
あ、それと私は、「アポロンは誰よりも彼を『愛した』」と書いてしまいましたが、元のラテン語だと「delixit」という動詞で、これは
「重宝した」とか「選び出した」とか、「大事にした」とかそういうニュアンスなので、恋愛してるという感じではない気がする。 
 
 
・・・・・・・・・・・ 
そして、すみません、
11月の初めまで日記とかサイトの更新は難しくなります。 
10月末からちょっと大きな発表がありまして…
ほんと、私、オルフェウスよろしくハーデス様の御前で一曲吟じる心境よ!! 
 
ああっ、もう絶対ハーデス様泣かせたる!!涙でぐじんぐじんにしてやるよ!! 
絶対あの氷の心を溶かすような発表をして…!絶対ギリシャ神話を助けたる!だからどうか、アポロン!私に力を貸してくれ…!!
 
 
 
そんなわけで、しばらく空けま〜す!つっても、2週間弱だから見た目にはあんま変わりないでしょうが、私的には、ほんと冥界に突撃する心境だからさ…! 
 
あっ、明日の「絶対やれる!ギリシャ神話」の感想は書けたらこの後に書きますぜ! 
 
拍手のお返事はこの下に書きます!少々お待ちを!
  
 



藤村シシン
古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家。
高校で出会ったアニメ『聖闘士星矢』がきっかけでこの道へ。東京女子大学大学院(西洋史学専攻)修了。

◆著書『古代ギリシャのリアル』(実業之日本社)。◆ NHKカルチャー講座講師。◆2020年オリンピック採火式NHK生中継内、古代ギリシャ語同時翻訳。 ◆平成28年 東京国立博物館『特別展・古代ギリシャ』公式応援サポーター。 ◆UBIソフト『アサシンクリード・オデッセイ』公式コラボ ◆古代ギリシャナイト主催。 など。

お仕事のご依頼 euermo★gmail.com
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書籍『古代ギリシャのリアル』発売中。




★よく出てくる宿敵「黒川君」については
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2008. 10. 24 神話をクソ真面目に描いてみる....
2008. 10. 20 おまけ:ローマ vs ギリシャ ....
2008. 10. 19 拍手のお返事(10月17、18日)
2008. 10. 18 ローマ vs ギリシャ、神話描写....
2008. 10. 13 アポロン&ハーデスになぞらえ....

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