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2008. 10. 20 おまけ:ローマ vs ギリシャ 神話描写対決 〜コロニス殺し +拍手のお返事(19日)
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<画像> ――恋焦がれるアポロンは、残酷な処罰を悔やんだが、悲しいかな、もう手遅れだった。 くずおれた彼女をひしと抱いて、死なせまいと手を尽くすが、あまりにも遅すぎる。 試みた医術の術も、ついにむなしかった。 神は胸の底からうめきをもらした。 天上の神々は、涙で頬をぬらすことすら許されないからだ。 それでもアポロンは、乙女の胸に、もう喜ばれもしない香水をふり注ぎ、 そして何度も抱擁をあたえた。 非情にもわが手にかけた、彼女のために。』 ――突然何が始まっちゃったの?という感じですみません。昨日の「ローマ vs ギリシャ 神話描写対決」の流れで、ちょっと2コマ漫画などを描いてみました。 アポロンが一番輝いてるシーンといえばコレだろ!!ローマの詩人、オウィディウスが書いた、アポロンがカラスに恋人コロニスの浮気を告げられて、逆上してコロニスを殺しちゃうシーン…! もうあの自信過剰のカタマリみたいな男が、弓も矢も竪琴も投げ捨てて、月桂樹も取り落として、髪ふりみだして、「自分が憎い!」よ!?…もうこのシーンすごいわよ!!さすがオウィディウスだよっ!!すごすぎる!! ――まあ、ローマ側がここまで美しいアポロン神話を打ち出して来ているのに対して、じゃあギリシャ側はどんな風に描いてるんだ?って話でしょ? 「どうせ、ハーデスの時みたくものすごく淡白に書いてるんでしょ!? アポロン『あっ!スミマセン、矢ぁ刺さっちゃいました!!』くらいのトーンなんだろ!?どうせ!」って思うでしょ!? ――もうビックリするわよ!? ギリシャ側のこのアポロンとコロニスの話は、神話じゃなくて、史実なのよっ! どういうことか、って言うと、 ある時、(現実の)ギリシャ人たちの間で、こういう話題になったんです。 ギリシャ人A「――そういや、医神アスクレピオスっているじゃん?あいつって、アポロンとコロニスの息子らしいな。知ってた?」 ギリシャ人B「マジで!?だって、コロニスって、アポロンに殺されたんだろ?!絶対ちがうって!」 A「いや、マジだって!!」 B「信じらんね〜よ!そんじゃあ、今からデルフォイに行ってアポロンにウソかホントか直接聞き行こーぜ!!」 ――アポロンてさ、神様じゃん!!実在する人じゃないのよ!?「アポロンに直接聞き行こーぜ!」!? そんなの私たちの感覚から言ったら、コンビニの店員が肉まんにラブレター出すようなモンじゃん!! アポロンとの距離近すぎだろ!「ちょっとお隣のアポロンに回覧板回してくるわ!」くらいの近さ!!いいなぁ〜! ――話がそれましたが、この二人がデルフォイのアポロンの神託所に行って、 次のように問いかけました。 「医神アスクレピオスは、あなたとコロニスの息子なんですか、アポロン?」 すると、巫女の口を介して、 アポロンからこのような答えが返ってきた。 「死すべき運命の人間を救う者、アスクレピオスよ。 そなたを産み落としたのは、私と愛で交じり合ったコロニス。 ああ、懐かしいコロニス。 岩がちなエピダウロスの地で、私は彼女を愛した。」 ――こんなの反則だろ。 直接、アポロンに思い出の中のコロニスを語らせるなんて…!! 本当に、ギリシャでは神話が歴史に組み込まれていて反則だよ…!! そんなのどんな美しい物語で神話を描こうが絶対勝てない! ローマ側がどんなに強いムシキングのカードを持っていようと…!『オオクワガタ』のカード切ってきても、ダメだね!こっちには『バルサン』のカードあっから!!ってレベルの反則!! ギリシャ側では、アポロン自身の台詞はこの一言だけなのに!でもこの一言だけで、すべてが伝わる!! …愛していたんだな、アポロン…!コロニスを…!本当に!アポロン…!! アポロンって、いい。本当にいい! ――そんなわけで、昨日「絶対やれる!ギリシャ神話」を見逃した腹いせに書いてみました。 拍手ありがとうございます! 19日のコメントのお返事はこの続きに、それ以前は前日の日記にあります!→続きを読む
●19日16:39 先日「オリンポス」と言う漫画を紹介した物です。作者の方がギリシャ神話の公式の設定を無視してるとあとがきに書いてましたので、もしかしたらお気に召さないかもしれません。ハーデス様がキリスト教の悪魔の姿と似てましたし。きちんと確認もせずに薦めてしまって申し訳ないです。申し訳ないついでに悩みなんですが、友人にハーデス様の良い所を知ってる限りで伝え好きになってもらおうとしてるのですが全然駄目です。とっておきのハーデス様にときめく話はないでしょうか。 …わざわざどうもありがとうございます!いや、私自身も「ハーデスなんか絶対ティッシュカバー作りを趣味にしてるような根暗男だぞ」くらいの勝手な設定をしてるので、全然大丈夫です!お気遣いどうもありがとうございます。むしろ悪魔ハーデス様ちょいと気になりますよ! とっておきのハーデス話ですか…!?うーん、実は一個ものすごく出し惜しみしてる話があります(笑)。「ペルセポネー」っていう名前は、ハーデス様が彼女に贈った名前なのですが、その意味が…っていう…。なかなか一言にまとめるのは難しいので、近いうちにまた日記で書きますね!それまでは、とにかく「部下想い」とか、「ものすごく愛妻家」、「冷徹だけど、ペルセポネーのお願い事ならなんでも聞いちゃう」とか、そういう話でご友人様の興味をつないでおいてください!(笑) ●0:52 シシンさんが拍手レスを書いていらっしゃる真っ最中かもしれない間にこんばんは!(笑)紅です!っっっっぎゃあーーーー!!!!!不意打ち!不意打ち返しされた…!ちょっ…シシンさん画のアポロン様MAXシーン2コマ漫画、です、と、か…!あーもー「憎い…!この色の選び方がまた憎い…!」です…!そしてオウィディウス、ヤバすぎでしょうよ…!(涙を流すことも許されず呻くのみ、と、か…!ぎゃー!)と萌え転がってたらギリシャ側にトドメを刺されたんですけど…たんですけど…!とっ…とんだ三段構えの効果絶大すぎるトラップなんですけど…ですけど…!シシンさーん!(語る言葉をなくし、ただ叫ぶのみってゆー…。) …昨日のハーデス様のお返しです!!(とか言ってみる。笑)いや〜〜昨日は紅さんのハーデス様に興奮して完全に訳分かんなくさせられましたよ!!全然眠れませんでしたよ!!そして、ハーデス様に見とれてたら、「絶対やれる!〜」が終わってた、っていう…!でも、テレビよりハーデス様見つめてるほうが絶対有意義な時間でした!/オウィディウスやばいですよね!!「涙を流すことも許されず〜」のところは、私も最初読んだときゴロンゴロン萌え転がりましたよ!!いいですよね、ここの描写――っ!もうアポロンの苦悩がひしひし伝わってくる…!でも、それとは打って変わって、ギリシャ側の穏やかなアポロンのセリフがまた…!! …っは〜、しっかし、ギリシャ側は本当反則です…流石ですよ本家…!もうアポロンはどんな心情でこの台詞を言ってるんだろう…アポロン…アポロン…!と!(支離滅裂も程々に>自分)愛で交じり合ったって表現もイイなぁ…。あーもーアポロン様は噛めば噛むほどイイ(笑)です!ってか、ギリシャ神話のこの尽きぬ噛み応え(笑)よ…!それにしても、肉まんにラブレターとか、まさかのバルサンとか、シシンさんの比喩の破壊力には毎度全面降伏です! …本当に、さすが本家ですよね…!これには勝てねえ…!そして、一体アポロンはどんな気持ちでこのセリフを…!アポロンの頭には、エピダウロスで愛し合ったコロニスとの思い出が浮かんだだろうなあ、とか…懐かしさ、哀しみ、愛情…色々なものがまじってますよね。「愛で交じり合った」の部分は、若干私の意訳です…。原文では、なんというか、すごく訳しにくい表現だったので…(アポロン様のお言葉は美しすぎて、私ごとき若輩には表現しきれない…!)。「ギリシャ神話の噛み応え」に超ウケました!確かに!本当に、噛み応えありますよね!!「ギリシャ神話つまらない」って言ってる連中はよく噛んでないからだよ!!と言いたい!(笑)アポロンなんかほんと、スルメみたいですよね!噛めば噛むほどいい味出すわ、あの男!! ではでは…あっ!そうだ…!丁度こちらのレスで補足させて頂こうかと思ってたのですが、コロニス繋がりだし!ゼウス様とアポロン様比較ですけれども、それこそ「(愛に殉じて)死ぬことのできる人間が羨ましい!」みたいな事って、もう本当ゼウス様の思考回路にはチラリとも掠める機会なんて絶対ないよ!――とかって事を書き忘れました!――と、書き逃げします!失礼致しましたーっ! …確かに、そうですね!ゼウスって、「世界中が死んでも俺だけ生き残る気まんまんだぜ!」っていう感じですよね(笑)。…アポロンは、なんだかんだ言っていつも「愛している者に殺される」っていう究極の状態を夢見ている気がします!コメントどうもありがとうございます〜〜〜っ!!
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