エペメリス・シシナス・フジムラス


 

2008. 9. 19
      アポロン、どうあってもお前が私に協力しないと言うのなら…
【アポロン、ヘルメス好き閲覧注意】

――それじゃあアポロン。 
お前はどうあっても私に協力する気はない、と。そう言うんだな?
 
 
フフフ…これを見た後も同じセリフが吐けるかな?!
 
 
 
お前の女を人質に取ったッ!!さあ、初恋の女を無事に帰してほしければ私に協力してもらおう、アポロン!! 
 
 
おっと…動くなよ!!少しでも動いたらドカンだぜ!! 
 
さあアポロン、教えてもらおう!お前がアイアコスに与えた神託の本当の意味を!! 
 
しらばっくれても無駄だっ! 
お前はアイアコスと共にトロイの城壁を作った。その時に彼に言ったお前の言葉だよ!! 
 
『トロイは、アイアコスよ、お前の手の働きが作った箇所で落とされるだろう。お前の4代目の子孫によって』 
 
――この言葉はなんだ、アポロン!? 
トロイが落ちたのは、木馬を正門から運び込んだからだ!!
アイアコスが作った箇所の城壁が崩されたからじゃない…! 
それにトロイ戦争を戦ったアキレウスやアイアスは彼の2代目の子孫だ。
4代目じゃない!「アイアコスの4代目の子孫」とは一体誰のことなんだ!? 
 
 
何もかもがおかしい!この神託はなんなんだ!? 
さあ、それを私に教えてもらおう!アポロン!! 
 
 
 
……って
無視かよ!! 
 
…なるほどね…
お前、私に対してダンマリを決め込むつもりだな!? 
 
…それで私が「はいそうですか」と引き下がるとでも思うのかぁっ!! 
ふざけるなよぉおおおーーー私は絶対にこの問題を解決して23日のパラ銀に行くんだ!! 
 
そっちがそう来るなら私にだって考えがあるぞッ!!
 
人質が一人だけだ
、と……まさかそんなふうに思ってはいないだろうな!? 
 
お前の親友ヘルメス…彼の神獣が何だったか覚えているな? 
 
ふふふ…これから見せる光景はお前の想像のはるか上を行くッ!! 
見よっ!! 
 
 
ヘルメスの神獣の3匹は私の手の内にあるっ!! 
 
 
さあ、どの羊さんからハーデスの元に送ってやろうか…!! 
 
なんだ、アポロン、その目は!? 
やめて欲しければ私に教えるんだっ!あの意味のわからない神託は何なんだ!? 
 
さっき、同じ質問を黒川にしたんだぞ! 
そしたら、あの男、なんて言ったと思う!? 
 
黒川
「アポロンは決して未来を読み違えません。おかしいと思うのは、われわれ人間の解釈が間違っているからです。 
 
――藤村さん、気をつけてください。アポロンの言葉の解釈を誤れば…確実に破滅します。」
 
 
 
一言一言が重いんだよアイツの言葉は!! 
 
 
確かになぁ、アポロン!! 
お前に破滅させられるなんて、正直私にとってこれほど甘美な終わりはない!! 
 
だけどまだダメだ!私はまだお前に何もしてやれていないんだ!! 
お前や、お前が愛するものたちを助ける力を私にくれっ!アポロン!! 
 
 
――…ここまで言ってもダメなら、奥の手を出すしかないな!! 
アポロンっこれを見ても平静でいられるか!? 
 
 
ヘルメスだ!お前の大切な親友のなぁ!! 
 
ふふふ…このヘルメスをどうすると思う?彼にとって一番屈辱的なことをさせてやるんだよ…! 
 
これを見るがいい! 
 
 
リンゴだ。だがただのリンゴじゃないぞ!! 
 
 
二つに割れる!! 
 
…まだ察しがつかないようだから説明してやろう。 
 
この二つのリンゴの間にヘルメスを挟む。そうするとどうなると思う? 
 
――どこかで見たことがある構図になるだろう!? 
 
ふふふ、そうだ!!
サザエさんのオープニングだ!!「♪今日〜もいい天気〜♪」のフレーズととともにリンゴが割れて腰をふるアレだ!! 
 
わははは!!いつもクールで色男のヘルメスが磯野家に仲間入りするという屈辱に耐えられるかな!? 
 
 
 
さあさあどうするんだアポロン!?お前の親友がこのまま磯野ヘルメスになってもいいのか!? 
 
イヤだというなら、教えてもらおうじゃないか、アポロン!あの神託の秘密を!! 
 
 
 
――………。 
 
恐ろしい男…!!ここまでしても大理石の像のように全く動じないとは……!!
 
 
だけどアポロンっ、私だって退くわけにはいかないのよっ!! 
 
こうなったらもう…アポロン、おまえ自身を…!! 
 
 
 
「「やめろっ!アポロンに手を出すなっ!!」」 
 
 
 
……!!お、おまえたち…!! 
 
「ヘルメスに、羊たち、そして、アポロンの息子アスクレピオスに……最後の奴ら誰!?」 
 
なにそのロボ!? 
さっすがアポロン!!機械帝国の連中にも好かれてやがるっ!! 
 
 
私「私だって…私だってお前たちのようにアポロンを守りたいわっ!アポロンを助けたい!!」 
 
だけど私はヘルメスみたいに頭も良くないし、アスクレピオスみたいにできた人間じゃないし、そのロボみたいに
右手からロケットアームも飛ばないのよっ!! 
 
お前たちが本当にうらやましい!私は…何もできないただの人間だもん!! 
ああ、アポロン私は…! 
 
 
 
――…と、突然ここで私の携帯の着信音が。 
 
♪チャンチャカすちゃらちゃスッチャンチャン♪(♪笑点のテーマ) 
 
ビクッ! 
 
「な、なんだ!?まさか笑点のテーマソングに乗ってアポロンから電話が!?」 
 
あせりつつも携帯の着信画面を見ると、 
発信者は―― 
 
『変なTシャツ』 
 
 
「……なんだ、黒川さんですか…もしもし?」 
 
黒川『なんだとは何ですか。黒川ですけど…。今何してます?』 
 
「今ですか?今は…、 
 
 
 
――特に何もしていませんでした。断じて。何か長くなるご用件ですか?」 
 
黒川『先ほどメールで仰っていた、
アポロンの神託のことなんですけど…ちょっと思うことがあって電話しました。今話しても大丈夫ですか?』 
 
「ぜひお聞かせ願いたい。」 
 
 
黒川さん曰く、「『アイアコスの4代目の子孫』とは
ネオプトレモスのことではないか。」 
 
黒川『トロイが落とされたのは、実際にはアキレウスの息子のネオプトレモスの時ですし…。ネオプトレモスはデルフォイでアポロンと一緒に祀られているくらい、アポロンに愛されてもいます。』 
 
私「でも、ネオプトレモスはアイアコスの3代目の子孫ですよ。4代目じゃないです。」 
 
黒川
『3と4を間違えたんじゃないですか?―あ、アポロンがじゃないですよ。この神話を語ったピンダロスが、です。』 
 
 
……ピンダロスが間違えた…?本当にそうだろうか。 
ピンダロスは古代ギリシャで「最もアポロンに愛された詩人」と謳われた男だ。デルフォイでアポロンが夜ごとピンダロスの歌を所望した、という伝説まで残っているほどの詩人だ。 
 
 
「…そんな男がお前の言葉を間違えるだろうか。
どう思う、アポロン?」 
 
 
 
――っち、いきなり話しかければ油断して返事をするかと思ったけどダメか…! 
 
黒川『?…もしもし、藤村さん?そこにどなたかいらっしゃるんですか?』 
 
私「――黒川さん…どうしよう…
さっきからアポロンが一言も口を利いてくれないんです…!」 
 
黒川『…藤村さん、落ち着いて下さい。アポロンに話しかけられたとしたら、むしろそっちの方が問題です。ですから、大丈夫です。』 
 
 
――ヤバイ、私、胸にいつも変な文章が書いてある男から常識を諭されてる…!! 
 
私「…す、すみません。今、我に返りました。黒川さん、色々ありがとうございます…参考にさせていただきます。また連絡させて下さい。」 
 
 
――ああっ、今まで何やってたんだ、私!! 
 
 
 
ごめん…アポロン、まじでごめん!! 
私は自分を見失ってたんだ!悔しかったんだ、本当に…! 
 
『トロイは、アイアコスよ、お前の手の働きが作った箇所で落とされるだろう。お前の4代目の子孫によって』 
 
この言葉を聞いただけで、古代のギリシャ人はこれが何を指しているか分かったはずだ…!でも、私には分からないんだ…!本当に悔しい!! 
 
でも、私は私にしかできないやり方で、アポロン、貴方と貴方の大切なものを助けてみせる!! 
 
ああ、アポロン、そしたら、いつものセリフを言ってほしい! 
 
 
 
『私は人間がうらやましい。そんな風に嘆き悲しめる。愛するもののために死ぬことができる。神である私には許されてはいない。』 
 
……私の大好きなアポロン!! 
 
 
 
――っあー!私、失敗した…!! 
ギリシャに行ったときさあ、アポロンのバービー人形あったんだよね…!私、バカにされんじゃないかと思って買ってこなかったんだけど…!デルフォイにオリンポス12神のバービー人形がまとめて売ってたのよっ!!全部買ってくるべきだった!やっちゃったぁーーっ! 
買ってたらお目目がキランキランしてる12神みんなが最後わらわら出てくるエンドとか出来たのに…!っちっくしょおおーーのがしたーー!! 
ポセイドンとかめちゃくちゃ売れ残ってたのに…買うべきだった!本当に買うべきだったっ!! 
 
 
――とまあ、バカはここまでにして、と。 
…っていうか今アポロンが本当にしゃべったら、
「お前下らないことやってないで一行でもギリシャ語読め」って言うと思うよ。 
 
すまん、アポロン…。 
もう少し悩んでみる…。 
うーん、そもそもさあ、「アイアコスとアポロンとポセイドンが、トロイの城壁を作った」って神話自体、ピンダロスの神話にしか出てこないんですよね。もしかしたら、ピンダロスが創作した神話なのかもしれない。この神話は、アイアコスの子孫のアイギナ人の前でピンダロスが歌った神話だ。だとしたら、どうなるんだろう…。 
 
コレがどうしても気になって先に進めないわ…とりあえず、23日のパラ銀には行きたいなあ。 
なんというか、私がギリシャ神話を本気で勉強しようと思い立ったのは、アポロンが原因だったので、ハーデス様とは全く違う思い入れがあります。本当に、あの男には人生狂わされたわ…! 
そして、手荒なマネをして本当にすみませんでした、アポロン、ヘルメス、ダフネー、あと羊たち。 
 
そんなわけでここまで付き合って下さった方、どうもありがとうございました! 
 
拍手ありがとうございます!! 
拍手のお返事は昨日分の日記にあります! 
  
 

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2008. 9. 19 アポロン、どうあってもお前が....

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